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自然に明けていた、2021年。




空が青い、私は部屋にひとり

2021年になってまだ半日

結婚して初めての元旦は、穏やかな空間を満喫していた






大晦日


夕飯は日本人らしく、蕎麦にした


実家の鶏ガラスープを思い出して

チャーシューとネギを使ってみた


蕎麦以外はいつもと同じ

私たちらしい年越しだった

サラダ、納豆、汁物、キムチ、ヨーグルト、キウイ

献立リストをExcelで作ったら簡単とよく話す

上下、左右、全てコピーで完成してしまう



そんな献立一覧にひっそりと

暖かい懐かしい年越し蕎麦が

控えめに追加された






「だからお正月は好きじゃないんだよなあ」

スーパーのWEBチラシを見て彼はボソッと呟いた



全ての商品が普段に比べてどれも高い

卵が倍近くて、納豆なんて1パック20円も高い



「値上げする必要がないものまで高くなってるよね」

いつも穏やかな彼が呆れていて

私は少し微笑ましく思った

そう言えば、去年の今頃もそんなこと言ってたな



何年経っても、彼は変わらず彼のままでいてくれる

そんな安心感もあった





昨日の夜、いつもと同じようにインスタを見ていた

芸能人も友人達も年末の挨拶投稿をしていた



きっと、2020年を表す一枚を

自分の中で一番いい写真を選んで

一年も締めくくっていたのだろうな


中には、びっくりな報告をする友達もいた



今年最後、本当におめでたいと思った

きっと私に負けないくらい

激動の一年だったのだろうと思った



今までと変わらず

みんなで集まって楽しんでいるストーリーもあった


こうやって

来年もあっという間に一年が終わるのかな

時間は長いようで本当に早い






私も投稿しようかな、今年こそするべき内容たくさんあるよな



しなきゃなという気持ち

でもなんか疲れちゃうなという気持ち



ふたつの気持ちが混ざりに混ざって

結局、人のを見ているだけで済ませてしまった

それも私だな、私も去年と変わらないなと思った





2020年、彼との家族になれた一枚を

載せるべきだっただか



いや、載せなくてもいいや。


彼との結婚は確かに大きなことだったけど

自然すぎて

必然に思えて

なんか、いいかなと思えた






周りに見せなくても

そう言い聞かせて

自分のめんどくさがり屋な短所を肯定して

MacBookを閉じた





「***ちゃん、花火上がってるよ」


彼が興奮して、ベランダから私を呼んだ



12時を過ぎたとき、年明けを迎えた瞬間

みなとみらいに花火が上がった

静かに年が明けた様だった




「ほらほら、大きいやつならここからも見えるよ」

花火なんかより、部屋着のままの彼が心配だった

「そんな格好のままだと風邪ひくよ」

子供のようにはしゃいでいる彼に言った





「今年も一年、よろしくね」


二人きりの年越しは

ほんの少しだけ特別で

でもいつもと変わらない夜だった







本当に空が青い

空気がとても澄んでるように感じる

雲が綺麗で空をゆっくり進んでいる

なんて穏やかな元旦だろう





孤独のグルメを見ながら

彼のいない時間を少しだけ満喫している

こんな年の始め方もわるくない




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#日記 #エッセイ#写真#日常#夫婦#彼#いつか伝えるために













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