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美大卒から4社のインハウスデザイナーを転職し、産業DXのデザイン組織を立ち上げようとしている話

自己紹介

みなさまはじめまして。株式会社インダストリー・ワンでDesign事業部長をしている梅澤と申します。

インダストリー・ワンという会社を知らない方もいらっしゃるかと思います。インダストリー・ワンは産業DXを推進しているコンサルティング会社で、創業2年の新しい会社です。そのためデザイナーもまだ少なく、ゼロから組織づくりやデザインプロセスを構築できる非常にやり甲斐のある会社です。

インダストリー・ワンでは、コンサルティング業務の中にデザインを取り入れ、産業DXをデザインの力で推進する基盤づくりを始めています。その一環として弊社デザイナーがnoteを書き、多くの皆様にインダストリー・ワンのデザイン活動を知っていただく企画が立ち上がりましたので、私も初めてnoteを書かせていただくことになりました。

まずは自己紹介させていただければと思います。私は埼玉県さいたま市に生まれ、美大卒の両親に育ててもらいました。絵を描くことが好きで、ドラゴンボールの模写やエッセイ漫画を毎日のように描き、自分の妄想や思いついたストーリーを手を動かして形にすることに楽しさを感じていました。

自分の思いやエッセイ漫画を描いていた頃の絵です。「UXをカタチにする」ことを仕事としている今、この頃の自分との繋がりを感じます。

武蔵野美術大学に入学し、「見えないものをデザインする」、「観察から課題を発見しデザインに落とす」という現在のUXデザインの原型とも言える領域を学び、卒業制作ではユーザー同士の携帯電話を互いに振りかざすと情報が交換できるという新しいインタラクションのプロトタイプを制作しました。
そこから事務機器メーカー、IT企業、自動車メーカー、自動車サプライヤーといういわゆる老舗の大企業を4社経験してきました。

武蔵野美術大学デザイン情報学科での卒業制作。”手渡し”の振る舞いを「情報交換」の操作に適用した携帯電話のプロトタイプを制作しました。

インダストリー・ワンへの転職、デザイン組織立ち上げの挑戦

そんな経歴の中で、私は初めてベンチャー企業であるインダストリー・ワンに入社したのですが、転職した理由は、特定のプロダクトではなく「社会課題解決」に向き合い、本当に必要なコトのデザインをやりたかったからです。また、そのためのデザイン組織作りに挑戦したいという目標もあります。インダストリー・ワンのCEOである芹澤はデザインの重要性を非常に理解しており、経営として重視している点も入社の決め手となりました。

インダストリー・ワンでは、産業プロセスをアナログからデジタルに移行する案件や、新規事業立ち上げなど、数多くの案件において、社会に点在する課題を見極め、デザインの力を用いることでプロジェクトをリードすることができます。
3月に入社した私は早速案件の上流から呼ばれ、まだ要件が曖昧な中でもUIUXプロトタイプを作り、顧客の要望を見える化しながらアジャイルに新規事業をカタチにすることを試みています。
産業DXということで、エネルギー、産業素材、モビリティ、コンシューマー、都市インフラに至るまで、様々なサプライチェーンに関わることができ、どこに問題があるのかを純粋に考えることができ、デザイナーとして非常にやり甲斐を感じております。

顧客の要望をリアルタイムにUIワイヤーフレームに落としたスケッチ。素早く見える化しながら修正を繰り返し良くしていくデザインドリブンでプロジェクトをリードしています。

また、デザイン組織を立ち上げるために私は、デザインの概念を資料にまとめ、アウトプットやスキルセットを定義し、社内やクライアントの理解を得ながらデザイナーの活躍の場を広げることを試みています。

更に、社内でデザインセミナーをやることでデザインの根底を理解してもらうことも試みています。例えば、マシュマロチャレンジの動画を用いて「どちらがデザインの概念を示していますか?」を社員に問いかけます。デザインとは予め決めた設計図通りに作るのではなく、本質的なゴールを設定し、まず作ってみて試行錯誤しながら直していく行為であることを説明しています。

「デザイン」を表しているマシュマロの立て方とそうでない立て方。当初メンバーの半数は「デザイン」を誤解しているようでした。

また、私が描いたデッサンの過程を見せながら、デザイナーの主観と客観の思考性の説明もしています。デザイナーは絵を描く職能に加え、主観的な思いを持ちながら他人に伝わるよう表現することができ、それを常に客観視しながら直し続けることができるため、ステークホルダーと共創することを得意とする職種であることを社内に浸透させています。

「デッサン」によるデザイナーの思考。手を動かし、表現を行いながら「主観」と「客観」を同時に行えることが共創できるデザイナーと言えると思います。

デザイナーのコンサルワークへの参画、美術部の発足

セミナーの結果、デザイナーがコンサルワークに欠かせない存在であることが徐々に社内に広まり、デザイナーが案件にアサインされ始めています。その他にもクライアントのデザイン思考研修の講師に呼ばれたり、社内で美術部を立ち上げることになったり、様々な効果が出ています。

社内美術部の立方体のデッサン風景。「白を描く」「消すことはせず直し続ける」というアジャイルのマインドセットを学ぶことにメンバーは興味津々です。
デッサンの講評風景。離れて「観る」ことの新鮮さや互いを比べることで自分自身の中に「発見」が起こることにメンバーは刺激を受けていました。

コンサルティング × デザイナー × 産業DXの相性の良さ

このような活動から、デザイナーがコンサルタントやエンジニアと共に産業DXプロジェクトを推進することに大きな可能性を感じています。
「産業」というのは未だ問題が解決されていない事柄が多いため、デザイナーが手を入れやすい領域だと感じています。GUIのグラフィックやモーションにこだわることや、サービスの数値を追いかけることではなく、人間のどこに困り事があるのか、本来どうあるべきなのかを、ゼロから考えながら形にしていく仕事ができます。

デザイナー採用にも力を入れているため、人数も少しずつ増えてきました。インダストリー・ワンでは、事業会社やサービスのアプリ開発では味わえない、「産業」という新しい領域でのデザイン業務ができます。また、デザイン組織の立ち上げや仕組みづくり、プロセス整備などにゼロから関わることができます。「やりたい」ことを実現するためにバックアップする風土もあり、非常にやりがいのある環境です。

まだまだデザイナー募集中ですので、興味のある方は是非カジュアル面談させていただければと思います。

今後もnoteを書いていきたいと思いますので、またお会いしましょう。


「インダストリー・ワンって、どんな会社?」と気になった方へ

インダストリー・ワンは三菱商事とNTTの共同出資により、2021年6月に設立された会社です。産業全体におけるDXの加速化、DXによる企業・産業の変革に貢献することをめざしています。
2023年4月、三菱商事が100%出資する完全子会社になりました。

インダストリー・ワンでは、UI/UXデザイナーをはじめ、さまざまなポジションの人材を募集しています。
カジュアル面談も行なっていますので、「まずは話を聞いてみたい」という方も、ぜひお申込みください!

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