【能登半島地震を乗り越えた女性防災士が語る】穴水のジビエ民宿が開業2ヵ月で全壊!キッチンカーで再起した狩女の会の福岡さん
能登半島地震により、穴水町大町にある農家民宿が開業わずか2ヵ月で全壊するという悲劇が起こりました。しかし、その逆境に立ち向かい、新たな挑戦を始めた女性がいます。今回は、ジビエ料理と能登の食材の魅力を伝えるために奮闘している福岡富士子さん(54)のお話を紹介します。
全壊した民宿と新たな挑戦
福岡富士子さんは、2018年に能登半島の中心に位置する穴水町に移り住みました。女性ハンターでつくる「狩女(かりじょ)の会」の代表を務める彼女は、2023年11月に築47年の空き家を改装して農家民宿「富士SUN」を開業しました。この民宿では、ジビエ料理やカキ料理を提供し、シェアスペースとしても営業が軌道に乗っていました。
しかし、能登半島地震によって震度6強の揺れが襲い、木造2階建ての民宿は1階部分が倒壊。民宿の再建は困難で、取り壊して更地にせざるを得ない状況に追い込まれました。それでも福岡さんは諦めず、新たな挑戦を始めました。
キッチンカーでの再起
7月25日、福岡さんは能美市役所にキッチンカーを出し、イノシシソーセージや能登の食材を使った天津飯などの提供を始めました。「ジビエ普及のため、できることから始めたい」と語る福岡さんは、困難な状況にもめげず、新たな挑戦を続けています。彼女のキッチンカーは、ジビエ料理の普及と能登の食材の魅力を広めるための移動式レストランとして、地域の人々に喜ばれています。
TEAM NOMADと支援活動
福岡さんは、車中泊や避難所での経験を活かし、場所を問わず被災者の食をサポートできるキッチンカーに着目しました。そして、奥能登の移住者らと「TEAM NOMAD」を結成し、奥能登のほか南加賀でも軽自動車の「富士SUN」を走らせています。福岡さんは「県内で複数の拠点を設けて、ジビエの防災食なども紹介していきたい」と意気込みを語っています。
福岡さんの思いと狩女の会
福岡さんは、「狩女の会」の代表として、女性ハンターのコミュニティを支えています。彼女の活動は、単に料理を提供するだけでなく、自然との共生や地域資源の活用を通じて、地域社会に貢献することを目指しています。
福岡さんのストーリーは、逆境に立ち向かい、新たな道を切り開く力強さを教えてくれます。