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読書感想文『誰も知らないプロ野球「審判」というお仕事』篠宮愼一著

この本を読んだ理由

2009年発売。

10年以上前の本だが、「審判」に関する本って読んだことなかったなと思い借りてきた。
審判に関して、正直たいした興味はなかったけど、
逆にあんまり興味がないからこそ、知りたいなという思いがあった。

著者は1982年から1997年まで、セ・リーグの審判員を務めた方。
また、NHK「球辞苑」にも出演し、審判からの視点で、テーマ「フルカウント」について語っている。

結果、審判に関するちょっとした裏話や手当て事情など、まったく知らないことを知れて良かった。

自分メモ

「珍プレー」という誰得番組
→言われてはじめて気づいたが、TV番組としての「珍プレー」にて
 審判の誤審や、うろたえてるシーンを取り上げても誰も得しないよなと思った。
 少なくとも審判にフォーカスした珍プレーなんて必要ない。

 また、対審判もそうかもしれないけど、選手にも監督にもフロントにも
 罵詈雑言あびせる人が多過ぎる。
 テレビに代わったネットが生んだ影の部分だろうけど、
 野球界全体の機会損失になってるように思えた。


審判にもっとリスペクトを
→草野球をやってた頃、チームメイトの1人が
 「審判ってジャッジ・ミスすると、ボロカス文句言われるけど、
 微妙なプレーをしっかり見極めて、正確にジャッジしても誰にも褒められない
 と飲み会で言っていたが、まさにその通り。
 損な商売だなと思う。
 だからこそ、僕一人だけでももっとリスペクトしてあげたい。


審判の動きにも注目したい
→野球を球場で観とき、ボールばかりを目で追うのではなく、
 フォローにまわる選手やベンチの様子を観て楽しむことはあった。
 でも今度は、審判の動きや長打のときの塁審たちのフォーメーションなんかも見てみようと思った。
 …いつになるか、わかんないけど。


精神論、気持ちと技術

スポーツのシーンでよく「気持ちで負けないように」という選手のコメントを耳にする。が、勝負を決めるのは第一に技術であって、気持ちではない。気持ちだけで勝てれば誰も苦労はしない。

 ――引用

→納得。

「読書メーター」に書いた感想

選手、監督、引退後の選手、高校球児、大学野球、社会人野球、スカウト、GM、メジャーなどなど野球関連の本をたくさん読んできたが、「審判」に関してはまったく関心がなかったし、興味もなかったなことに気づいた。でもこの本は非常に読みやすく、わかりやすく、「審判」のことも知れたように思えた。確かに審判にもっとリスペクトが必要。終盤の落合、古田とのやりとりは、切なくシビレた。


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