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《ゲーム制作のスケジュール》どこに余裕を持たせておくか?

フリーゲームプロデューサー、うきょうです。

ゲーム制作をする際において
予定通りにいくことはほぼないです。

それは、設計書や計画通りに作ることが
正しくないからです。

正確には「正しくない」という言葉は適切ではなく、商業的に妥当性が保てているのか?という言葉が当てはまります。

そこで、今回はどこに余裕を持っておくべきか、どの項目に余裕を持っておくといいのかを書いてみたいと思います。


商業的に妥当性が保てているのか?

分解するといろいろな要素が複合されるので今回は端折りますが、簡単に説明すると、

①最低限の面白さや快感が体験できる
 設計になっているか?

②バグの内容は正常にプレイできる
 範囲に治っているのか?

③ゲーム内での収益的構造ができているか?

④想定するターゲットがゲームの導入から
 スムーズにプレイできそうか?

といったことですね。

この辺りはある程度の仕様書や計画書で作る想定には必ずなっているんですが、果てしないチューニングをする必要があり、場合によっては作り直しの影響もめちゃくちゃ大きいところです。

最低限のラインで予定表は必須だとしても、これらの要素にはある程度多めにバッファを用意して設計に挑まないと、かなり大変なことになります。


部分的に作り上げすぎると
ロスが多く発生してしまう


大規模開発になるほど分業による分業が行われます。そうすると、各部署がそれぞれのパートを受け持って制作をしていきます。

ただ、全体に関わる仕様(大きなバランスやルールに関わるところ)、デザイン、UI、プログラムはパートパートで作り上げすぎていくと、変更を加えた際に修正や帳尻合わせがかなり大変になってきます。

あとはバグの温床にもなりやすい。

というのは、

面白さが体験できるモック作成(部分把握) > 全体概要の作成 > 流しプレイ > 調整 × 許す限り と、同時に作り上げるところから完成に向かう > チュートリアル〜全体までの最終調整

という工程で進行することが私は多いのですが、
調整→完成までの創り込み+チュートリアルの箇所がなにより一番時間かかります。

そしてこの部分の調整として浮上してきた課題が、割と全体に及ぼす根幹のところであることも多いんですよね。


よくある事例、開発者の盲点


■盲点1:
ハイスペック環境での開発に慣れすぎる

ゲーム開発はPCまMacなどで制作することが多いので、

・大きなモニター
・ハイスペックマシン
・有線接続

でゲームを制作します。そのため、スマホで操作する時にいろいろな盲点が発生するわけですが、これは早い段階から実機でテストをしながらチェックしておくことが必要です。

例えばボタンが小さすぎる、文字が読めない、操作がめちゃしづらい、爽快感のレスポンスが遅い。そういうことが割と後から気付いたりすることもあります。


■盲点2:
ゲームを知りすぎている

ゲームを知りすぎているがゆえに、ガイドが抜けていたり、複雑な操作が前提のゲームバランスになっていることもあるあるです。

あとは序盤からゲームの説明をさせすぎるとユーザーは理解が面倒なので、その場で離れることもありますよね。

以前私が制作したゲームではチュートリアルで登場人物が12名ぐらい出てきて、武器も12種類出てきて、これダメだ!ってなって、4名ぐらいまで減らしました

考えればわかるだろ?って感じなのですが、設計側にいると麻痺してしまうことなどもよくありますので、これも注意ですね。


■盲点3:
チュートリアルが雑

さて永遠の課題のチュートリアルですが、これは短い方がいいのか長い方がいいのか?ですが、結論としてはどちらでも一緒だと思っています。

というのは、チュートリアルはゲーム性やゲームによって最適なものがあるからです。要はゲームを手にしてくれるまでにゲームの教育(ルールの把握)が終わっていれば、短くてもいい。

逆に長くても、その見せ方が快適なゲームプレイを疎外しないものであれば長かろうが問題ないということです。海外のスマホゲームや、コンシューマゲームのチュートリアルの見せ方なんかはとても上手ですよね。

導入から学習までがゲームになっています。

私はゲーム導入の作り方はめちゃくちゃ不得意ですから、本当に研究対象ですね。


調整期間もスケジュールに組み込む


作って終わりっていう時点で「面白い」って思えることはどんなに想像していたり、設計書通りに作ってもほぼないので、そこからが2回目の本番制作みたいな感じなんですよね。

ゆえにどうしても作りながら確認、作りながらシミュレーションして確認をひたすら繰り返して進めていきます。


確認と見直しフェーズを
何回か入れておく


そんな感じでゲーム制作は進めていくので、このタイミングで一度見直そうとか、このタイミングならまだ部分的にやり直しが効きそうだなというポイントまでをスケジュールに組み込んでおくことが、いい作品を作る秘訣やコツでもあると思います。

最短最速でリリースすることが必須の場合であってもこの部分は必要ですが、できる限り調整を意識したスケジュールでより楽しいサービスを作り上げていけたらと思います。

全クリエイターの皆様、がんばりましょー!

【執筆者:うきょう】
ゲームプロデューサー & 事業プロデューサー。ソフトバンク、LINE、NHNを経て2回目の起業。オンライン、オフライン問わずに幅広い職種でも対応できる事業戦略や商品、集客、売上企画が強み。

実施しているクリエイターズサロンでは、合計面談数は100名以上。ゲーム開発や経営者のみならず、主婦の方が独立して事業を作り出して収益を上げ続けている実績や、田舎の教室ビジネスの収益アップなどの実績も出ています。

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