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企画書の評価ポイント。「誰に」提出するか?と「用途」で評価される内容は変わる
ゲームプロデュース&コンサルティング会社
Playlife代表のうきょうです。
企画書を書く(提出する際)、どういう要素を織り交ぜておけば評価ポイントが高くなるのか?について書いてみたいと思います。
●何かを伝えたい場合に意識すること
その前に、誰かに何かを伝えたい場合や、自分自身の目標を達成するための手段を執る場合、「誰に」「何を」「どのように」という部分を必ず意識しておくことが重要です。
なぜなら、それが明確であるほどに達成率は高くなるからです。これはマーケティングの鉄則でもありますね。
●「誰に」「何を」「どのように」
たとえば、SNSで情報発信をする場合、商品を宣伝したい場合やフォロワーを増やしたい場合もこの3要素は役立ちますし、就職や転職、営業、場合によっては恋愛でも同じ要領が活用できます。
この3要素を意識することで、届けたい人(ターゲット)に対して伝えたいことも伝えやすくなりますし、情報を受け取った人に結果どうなってほしいのか?(商品を買ってくれる、フォローをしてくれるなど)、あなたの目標達成に近づけることができるからです。
ここでは企画書に表題を割り振っておりますので、企画書の評価ポイントを上げるため(伝えやすく、かつ目標達成確率を上げるため)にどうするのか?という観点で簡単に解説いたします。
❶「誰に」
❷「何を」
❸「どのように」
❶誰に?
どこの企業の誰に対してエントリーシートや書類を提出するのか?アピールするのか?
・直属の上司
・決済者
・役員会
・取引先、JV先
・担当者(開発、デザイン、企画者など)
❷何を?
本来であれば何を届けるのか?ということになりますが、今回においては、あなたが営業する資料、提出する資料が「何に使われるのか?何に使うのか? 用途は何か?」という観点で考えることです。
・あなたを売り込むためなのか?
・ただの連絡網なのか?
・何かを買ってもらうためなのか?
・何かに登録してもらうためなのか?
・興味を持ってもらうためだけなのか?
・何かを伝えるため?
・何かを作ってもらうため?
・出資してもらうため?
つまり提出する書類1つでも、用途によって書く内容や評価のポイントが全く変わってくるということです。
❸どのように(伝わるのか?伝えられるか?)
本来であれば伝え方の手段などを問いますが、この記事内においては、伝え方の手段についてスポットを当てます。つまりは、直接自分自身がプレゼンできるのか?それとも誰かを通して伝えられるものなのか?ということです。
そういった観点も含めて、書類の作り方は盛り込む要素が変わってくるということです。
◆簡単に整理すると・・・
書類を作る際に、
❶「誰に」対して提出するのか?
❷「何を」(どんな用途になるのか?)意識して
❸「どのように」この情報を伝えられるのか?
を意識して、書類や企画書を作ることが重要であり、同じ内容であっても伝える人や用途によって内容を微調整する必要がある、ということです。
この要素が当てずっぽうになったまま書類を作る行為は、ただただ雑音を増やしている行為に等しく、鬱陶しがられたり、伝えたいことが伝わらない可能性をむしろ高くすることにもなりかねないということです。
◆事例1:社内チームプレゼン用の企画書の場合
<目標は、プロトタイプを作るための概要共有。ここで仕様を確定するものではない>
●誰に:
開発を担当するチームメンバー(開発、デザイン、企画リーダー向け)
●何を:
新規ゲームを開発するためのゲームコンセプトや概要を伝える
●どのように伝える:
自分自身がプレゼンする
この場合に盛り込みたい要素は下記の部分。
❶本作のコンセプト(世界観、デザインイメージ)
・デザイナーに対してはここが結構重要なのでこの部分を手厚くする。
❷一番肝となるゲーム要素やシステム
❸イメージとなるゲームデザイン
❹サンプルのゲーム作品
・❷〜❹は主にクライアントやサーバー担当に対して大きな開発指標や規模を想定するものになるので、この部分を手厚くしておく。
❺開発期間、ゴール想定、狙う売上規模
辺りをまずはざっくり伝えて、イメージを持ってもらうこととして企画書を用意する。基本的には各パートのマネージャークラスの人だけで行うMTGになることが多いので、各リーダーがイメージできる業務量なデザインが想定できれば理想的。
◆事例2:社内コンペ用のアイディア企画書
<目標は、アイディアコンペで勝ち、プロジェクトリーダーに選ばれること。>
●誰に:
コンペを評価する人向け、社内のチームメンバー全員
●何を:
新規ゲームを開発するためのアイディアを伝える
●どのように伝える:
自分自身がプレゼンする
この場合に盛り込みたい要素は下記の部分。
❶本作のコンセプト(簡潔に)
・簡潔ではあるがこの部分にアイディアや斬新性、組み合わせやビジネスの確度など、いずれか1つが尖っていると理想的。
❷一番肝となるゲーム要素やシステム
・割とここを中心に深掘りして出す。アイディアコンペの場合はアイディアや斬新性などが評価ポイントとして高いことが多いので。
❸イメージとなるゲームデザイン
❹サンプルのゲーム作品
❺開発期間、ゴール想定、狙う売上規模
・全社のアイディア出しではビジネスゴールは比較的考えないで提出を求められることが多いので❺の要素は薄め。
アイディアコンペは基本的に「パッと見」がすごく重要なので、シンプルかつ見た目の華やかさか、理論立てて納得できる資料になっているといいかもしれない。
◆事例3:役員会などに提出する場合の企画書
<目標は、社内稟議を通過させること>
●誰に:
役員、決済稟議者、財務、法務担当
●何を:
新規ゲーム開発を事業として起案するための資料
●どのように伝える:
自分自身がプレゼンする
この場合に盛り込みたい要素は下記の部分。
とはいえ、役員会議に載せる企画書は役員会は通過儀式であり、その前にそれぞれの担当、役員、社長レベルで握って置く方が重要。というかここに来るまではすでに仕事は終えていることが多い。
それでも一応資料としてはとても重要であり、下記の要素を入れ込んでおきたい。
❶本作のコンセプト(簡潔に)
❷一番肝となるゲーム要素やシステム
❸イメージとなるゲームデザイン
❹サンプルのゲーム作品
・❶〜❹はさらっと書く程度に収める。
❺開発期間、ゴール想定、狙う売上規模
・とにかくここが一番手厚く書いておく。
・簡易事業計画書
(人員、サーバー含めてリソース概要)
開発予算の規模
簡単なマーケティング計画
リリース時期目標
売上目標
リクープポイント
協業であれば提携先、ロイヤリティ
コンテンツ利用契約書
提携先の会社概要、窓口の担当役員の概要
開発先の会社概要、開発先の実績一覧
海外展開の予定、協業候補
辺り。
◆事例4:バトルシステムの企画書
いきなり具体的な話になりますが、例えば新規RPGの開発を行う際、バトルシステムに関しても企画書にします。
<目標は、開発、デザイナーに対してバトルシステムやバトルのコンセプトについて理解してもらい、どういう設計で開発するのか具体的にイメージを持ってもらうこと>
●誰に:
開発、企画、デザイナー
●何を:
新規RPGのバトル開発のイメージを
より具体的に持ってもらい、システムの開発定義書に沿って
開発をしてもらうための前準備。
●どのように伝える:
自分自身がプレゼンする
この場合に盛り込みたい要素は下記の部分。
❻具体的なバトル概要書
・開始方法〜終わるまでの流れ
・操作方法の概要
・盛り込みたいシステム概要
・UIのイメージ案
・バトルシステムの概要
・各種演出、スキル演出
・バトルギミックなど
・参加人数
・通信の有無
ある程度ゲームの全体概要は知っているという前提で、部分的な仕様をより詰めていく前段階のための企画書というイメージ。
といった感じで、テキストばかりで絵面がないのですが、少しでもイメージができてもらえたのならば幸いですが、多分これだけだとつかないですよね(汗)。
要は、誰に伝えるのかや、その企画用途は何なのかによって、評価ポイントはもちろん変わるということですね。
例えば社内チームプレゼン用の資料なのに、役員会向け資料を見せても開発はできないし、役員会向けの資料にゲーム概要とかバトル企画書とか見せられても事業は開始できないわけです。
じゃぁ、全部いれちゃえばいいんじゃない?っていうのも間違いで、上にも書きましたが雑音は極力減らすべきだからです。
雑音は読んで時の如しですが、不要な音になりかねず、大事な音までも聞き取れなくなってしまいますので注意しましょう。
【執筆者:うきょう】
組織と採用をデザインするゲームプロデューサー。
経営者・事業者、プレイングオーナー向けに売上コミットをサポートする社外プロデューサー&ディレクター|PlayLife代表|売上向上講座を毎週開催|ゲームプロデューサー21年。日中台韓で50作品以上リリース、Han Game売上No1実績|Softbank〜LINE出身|代表作:チョコットランド、アトリエオンライン
PR&マーケティング実績:2019年、2020年 クライアントの教育サービスにて e-larning Award 2年連続受賞
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