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「商品の店先受け取り」~「curbside pickup」~

今回はこちらの記事について書いていきたいと思います。

テーマは「商品の店先受け取りについて」です。
記事で言う「curbside pickup」(以下、カーブサイド)が「商品の店先受け取り」のことです。

・記事中の数字は何をしてしているのか

記事には、ドライブスルーとカーブサイドについてコロナ禍のあいだにどれだけ変化があったのかが記載されています。

ドライブスルーは8月に比べたら、2021年1月はわずかに減ったものの、定期的に利用する人は増えています。これは、コロナ化で「とりあえずドライブスルーを使ってみよう」という新規顧客層が減り、代わりにリピーターが増えたと考えられます。

一方、カーブサイドも利用率は増えていますが、「newer entrant」と本文にある通り、カーブサイドそのものが市場に新しく浸透してきている状態です。つまり、新規顧客がほとんどだと推測できます。

・レストランの「curbside pickup」で待ち時間が長くなる理由

「Curbside, Drive-Thru Usage High But Long Wait Times Are a ‘Dealbreaker’」(本文タイトルより抜粋)

とタイトルにもある通り、待ち時間が長いことは取引を失敗させる要因になります。(Dealbreaker=取引を失敗させるモノ)
これは自然と理解ができます。誰だって、お店で長く待たされることは嫌なはずです。

ただ、ドライブスルーに関してはリピーターが多い現状を考えると、ある程度この持ち時間という問題を解消しているように感じます。行列が続いていたなら、リピートしたくはあまりならないでしょう。

一方で、レストランでのカーブサイドは現在利用者を増やしてく来ているものの、待ち時間が多くかかる可能性があると考えます。
理由は2つあって、
1つが、提供に多少時間のかかるメニューを採用している可能性が高いこと
もう1つが、早く作っても遅く作ってもいけないこと
です。

1つ目の提供時間に関してですが、ドライブスルーは注文してからすぐに提供する必要があるので、提供時間が短いファストフードのお店が中心のはずです。実際、記事に出てくるマクドナルドやシェイクシャックはハンバーガーのお店です。
ですが、カーブサイドサービスはお店ではなく、自宅や職場で注文してから注文者が来店するので、提供までにラグがあります。そのため、ファストフードでなくとも、利用可能なモデルになっていると考えられます。つまり、手間がかかる料理でも多少可能になるということです。
なので、利用者が混雑した場合、想定より長く注文者に待機してもらうことが発生するのではないでしょうか。ドライブスルーはファストフードのため、多少の混雑も素早く対処できそうです。

2つ目の理由は、1つ目の理由と関係するところがあります。
仮に、多少手をかける料理をカーブサイドサービスの商品として扱った時、注文者が到着する予定の時間に合わせて料理を作ることになります。
この際、難しいのが、早く作ればいいというわけではないことです。早く作りすぎれば、料理が覚めてしまい、元も子もありません。ドライブスルーだと、注文を受けた商品をすぐ作ればいいだけなので、その点は考えなくて済みそうです。
かといって、覚めないように作ろうとすると、注文がたくさん入った時遅れてしまう可能性がうまれる。これが、待機時間の長さに繋がる可能性を作っていると考えられます。

この2つはあくまで、「レストラン」におけるカーブサイドサービスについて考察したものです。
2つの問題点を解消する方法として、受け付けられる注文数をあらかじめ設定しておくことが挙げられます。そうすれば、注文が混雑することもなく、提供におくれることもないでしょう。
ただし、この時、飲食店は注文してくれるはずであった新規顧客を逃している可能性があり、この点との兼ね合いが難しそうに感じます。

・レストラン以外の「curbside pickup」

1つ前の章では、カーブサイドを採用するのがレストラン限定だとして話をしていましたが、実際は当然それ以外の選択肢もあります。

例として、ここで挙げるのはスーパーマーケットとパン屋です。
よくいくお店なら、どの商品がどういったモノなのか具体的にイメージしやすく、カーブサイドサービスを利用しやすいと思います。
実際、サンドイッチ/ベーカリーチェーンのPaneraはカーブサイドを利用していて、注文者の車が到着したら教えてくれるという最先端のシステムを導入しています。これは注文者に店内で待ってもらう時間をなくす役割を果たしているのです。
結果、待ち時間が理由で注文しない、という人が減少し、注文数増加に繋がっていると考えられます。

スーパーやパン屋なら、「作る」という過程がない分、カーブサイドの利用に向いているのかもしれません。

・日本にある「curbside pickup」

日本では、日本マクドナルドがコロナ禍で最高益を出す1因になったとされる「モバイルオーダー」がカーブサイドサービスとして有名だと思います。

現在は他にも、無人のロッカーを用いた完全非接触のサービスが導入されています。
コロナ禍での非接触に対応するとともに、直接手渡す「人」が必要なくなるため、人件費を省くことができます。

アメリカのPaneraのような、車が到着すればそれでどの注文をした顧客が着いたのかが分かる、みたいなシステムがもし日本にできたら、「curbside pickup」サービスが注目を集めるようになる未来が早く訪れるかもしれません。

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