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コロナ禍におけるUberの取り組みについて考察してみた

今回はこちらの記事を読んで、考察をしていきたいと思います。

テーマは「Uberの取り組み」です。
Uberを中心に見ながら、全米や日本との関係を考察してきます。

・コロナ禍でUberが売上を伸ばした要因

Revenue “more than tripled” from last year and grew 19 percent compared to the third quarter of 2020.(本文から抜粋)

と記事にあるように、Uberはコロナ下でフードデリバリー事業の収益をのばしていることが分かります。

これは、当然、フードデリバリーの売上が非常に貢献していると思いますが、それだけではなく食料品ECも大きく売上を伸ばしたと考えます。

こちらの記事に載っていますが、アメリカでは食料品をネットで注文したことのある人が、コロナ化以前より4倍以上になり、売上は6倍以上になったそうです。
Uberは2019年からオンラインでの食料品配達に力を入れ、アメリカだけでなく世界に市場を広げてきました。最近ではDrizlyというアルコールデリバリー企業も買収しています。
フードデリバリーだけでなく、こういった食料品・酒類のネット販売にも力を注いだことが2020年に大きく売り上げを伸ばした要因ではないでしょうか。

・なぜ食料品や酒類のデリバリーにも力を入れるのか

当然、新しいマーケットの開発によって、自分たちが目指すヴィジョンに近づけるから・売上をあげられるから、という点はいうまでもないと思います。

ただ、私はもう1つ理由があるのではないかと推測します。
それは、新たな競合の出現です。

競合といっても、同じデリバリーサービスの「Grubhub」「DoorDash」を指しているわけではありません。(もちろん、競合ではあるのですが)
私がイメージしているのは、「Ordrslip」や「Flipdish」といったレストランの経営をデジタル化のよって、サポートする企業です。この2社は、レストランがデリバリーでサードパーティー(Uber eatsなど)に支払う手数料に困らないような支援をします。
例えば、そのレストラン専用のアプリ開発やテイクアウト・デリバリーサービスの構築です。

今後レストラン側が「Ordrslip」や「Flipdish」といったサービスのみを利用する事例が増えた場合、フードデリバリーのサードパーティー企業は売上が落ちる可能性があります。
そこで、食料品・酒類といったフードではない商品をデリバリーすることに力を入れ、事業を拡散し、リスクヘッジを行っているのではないでしょうか。

・日本におけるコロナ禍のデリバリー市場

日本では、2019年の食料品EC化率が2.89%、2018年の外食産業におけるフードデリバリー率は1.4%です。(EC化率の求め方は、EC取扱高÷小売市場規模)

一方で、2020年の最新のデータで、コロナ禍になって食品宅配サービスもフードデリバリーも新規利用者数が増加していることが分かります。
ここで気になるのは、2020年の食料品EC化率とフードデリバリー率です。新規利用者数が増えているデータがあるのに、あまり率に変化がなければ「リピート数が少ない」「利用頻度が低い」「1回の利用額が小さい」といった原因が想定できます。

ただ、仮に率が大きく伸びていたとしても、アメリカほど変化率が高くはないと思われます。
つまり、何が言いたいのかというと、アメリカがどのようにしてオンラインでの注文を伸ばしてきたのか・何が日本と違うのか、を理解することが今後の日本では大切になるということです。
何もしないでいると、Uberのようなアメリカで集めた有効なデータを持つ企業が、日本にさらに進出してくるかもしれません。

・余談

最後に載せた、こちらの記事で、フードデリバリーを店舗に直接依頼する人が多いことは意外でした。
出前館やUberEatsといったサードパーティーを利用している人がほとんどだと思っていました。やはり、手数料はレストラン側にとっても、注文者側にとっても非常に多きなネックになっているんですね。

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