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粋な大人の現生茶会 華影彩美

始まりは ここから

寿司は好きである。
飛行機に乗って
天草 奴寿司に何度も通ったほど

故に 廻るお寿司屋さんでは
緊張して 食べれ無い
家人達に 言われてる

“相変わらず 変わってるねと…”


現生茶会で お世話になる寿司屋

“旦那に お任せ〜”って 言って
言っておけばいい

勿論 食べれ無いものなどは
伝えておく

後は 頭は空っぽにしておける

“変態マニアック寿司屋”
そう呼ぶと 旦那も若過ぎる女将も喜ぶ

後の絵が後から とんでもない事に繋がる訳で

何が マニアックかって?
そんな 景色を 切り撮って観ると…

粋人の 手が止まる

そして また 食べ出す…
幾重にも 味を重ね
匙を進める度に 味が変わる

“これってもしかして…..?”

旦那の含みを 見事 含んだ粋人

そこから 二人の会話は止まらない

“類は友を呼ぶ”

変態は 変態に呼ばれたようである
盛り上がる二人


隣では 若過ぎる女将は....

それでいい

なんやらデッカい 海月(クラゲ)?
が 出て来た。

目の前の食材の変化を 愉しめるのも
また 宜しくて

“鮎漁師に 鮎そのままの喰わしても
なんら面白くない”

旦那節が始まる

“貝が 食べれ無い粋人に何かって
考え 思い立って 飛んで
買って来た ...蒟蒻(こんにゃく)に
若鮎の腑を 添えて....”

“旦那 その逸品に合わせて 酒ください”

“そう来たか…”

“粋人さん お酒呑まないですか?”

飲兵衛だと 思って粋人さんから
出た言葉は

“ここの 料理を愉しみたいから
ほどほどに
酔って 味わえ無くなると 残念だから”

なんだ とても気にいっていただけたようである。
話は 尽きない

“渡り蟹
蟹喰ったら 静かになる?”

普通は…

粋人と 旦那は ずーっと 喋っている

待ってました。

北海道 余市の魚屋さんで 観た 
サクラマスである

写真を 観ても 脂が滴る

次から 次へと 
旦那 お任せで 出てくる

しばらく 見つめ合い
口に運ぶ

“新鮮なネタや 旨い寿司は 他にもある
ここは 一品逸品が 料理である”
と呟く 粋人。

そう 一品逸品に 物語がある訳で
旦那に語らせたら 朝を迎える…

美味すぎて
酒の消費は 今宵は増えない

ところで あの絵 誰が描いたの?

私です。

“他の絵 有る?
魅せてよ”

若過ぎる女将と 粋人が
なんやら 盛り上がっている。

粋人は 水墨画家さんでもある

逢うべき人とは 逢うのである

なんだかとても愉しそうな 
二人を眺める

旦那の逸品に 舌つづみを 打ちながら

これまた 絶品で


超絶拘りの旦那
山椒ひとつにも 物語がある。
翌朝まで 語れるくらい

語りだしたら 止まらない 旦那…

いよいよ 料理もクライマックスに
拘りの旦那は 
秘密の玉手箱から なんやら持ちだした

一口含んだ 粋人は 舌つづみ

高い高い拘りの冷蔵庫は
いい仕事をしてくれると

締めの逸品

またまた 舌つづみを….

ここで 気がつく おっさん二人

他の お客様は?

今宵は 貸切りです。

…..,,,,,,知らなかった…

皆さんで

美味しい お茶のみましょうか

茶テンダー浮世雲は 呟く

現生茶会 続く

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