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夜明けまで 満天の星空を眺めたこと ありますか?

“明日 窯焚きます。”
庵主からのメールは淡々と…

高速を使わずに 秋の風を愉しみながら窯場に向かった。

窯詰めを 待つ茶盌達

“薪割りしてよ”庵主は呟く
リハビリ リハビリ
擬似芝刈りの次は 斧だとは
なんだか 映画のロッキーみたいだなって…

“では 火を入れよう” 庵主は呟く
窯焚きの始まりである。

“今日は ゆっくり ゆったりと
窯の温度を あげていこう”

満天の星空を 眺めては
薪を 焚べていく

窯から 美しい蛍(火の粉)が…,

1000℃を超える頃には 
二人には 会話は無い
星を眺めているのが 愉しいから

午前三時 1200℃
窯の中で 火が走る

満天の星空は ゆっくりゆったりと
その位置を変える
その中で 真っ直ぐに流れる星がある
“あ 人工衛星だ”

今宵の気温は12℃くらい
寒くて寒くて 厚着に 防寒着を

寒くて 寒くて 歩き回る。
断熱煉瓦の窯は 外側は 手で触れる
くらい…

星が 少しずつ見えなくなってくる。
そう 夜が明けて来た

夜露に 項垂れる ススキ達

十三時間 夜空を 眺めていた。

満天の星空に代わり
眩しい陽が 昇って来た


平安な暮らしをする縄文人
浦島太郎な浮世雲

夜明けまで満天の星空を 眺めた日

滋賀 信楽 まさんど窯にて

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