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職場環境か給料、どちらを選ぶ?

こんばんは。齋藤亜瑚です。

今日は、先日実施した読者アンケ―トからお伝えしていきたいと思います。

Q.お給料が低いので、転職を考えてはいるものの、職場の環境が良いのが理由でなかなか行動に移せずにいます。みなさんならどうしますか?


この質問に、このような回答が集まりました。

62%が「そのまま」の環境を選ぶとの回答!
62%の女性が「今の会社にいるべき」との回答が!

■「そのまま」を選んだ読者の意見

●転職しません。人間関係はお金に変えられないものだから。

●転職してまた一から仕事を覚えるのも大変だし、環境が良いということは仕事を続けられる理由として十分なものだと思います。

●環境が良くて離れられない! は経験があるのでわかります。
私の場合は、副業を始めて他にも収入を得る選択をとりました。

■反対派意見

●私も同じ状況でずるずると5年働いていますが、やっぱり給料が少ないのが嫌だなと思ったので、この春転職予定です。

●給与は「自分の評価」だと思っているので、給与が変わらない環境にいることは自分自身の成長を期待されてないってことだと感じてしまいます。スキルアップを目指すなら、給料はどんどん上げていって欲しい!

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ここまでお読みになって、いかがでしょうか?

回答者の62パーセントが、「そのままの環境を選ぶ」と回答しているのです。
正常性バイアス ―私はまだ大丈夫、転職するほどではないと思い込みたい気持ち― が強く表れているよい例だと思いました。

毎日最低8時間という時間を費やす職場。
人間関係を含め、その「環境が良い」ということは、それ自体大きな、大きな価値です。
でも、給与が安い。それってどうしてなんでしょうか。
どんな理由で「給与が安い」状態なのか、客観的に整理しておいたほうが良さそうです。

1.そもそも給与が安い業界だから
 私たちは会社自体が儲かっていれば給与にも反映されると考えがちですが、実は会社内の備品や機械への投資をすること優先している業界の場合、従業員の給与は低く抑えられる傾向にあります。
 例えば、装置・機械設置に莫大な金額のかかる製造業や建設業、運輸業などは給与が低くなります。
 また、介護施設などは好立地の施設建設や設備に投資が必要なため、その中で働く介護職は給与が安く抑えられてしまいがちです。

2.付加価値の高い仕事をしていない会社だから
 同業他社と比較してみて、あなたの会社はどのような立ち位置ですか?
 自社で製品を生み出し、市場で高く評価されている会社でしょうか。
 それとも、取引先が生み出したものを市場に販売するだけの役割でしょうか?
 どちらも社会には必要な役割を担っている会社ですが、給与が高くなるのは自社で新しい製品を生み出している会社です。

3.評価が低くて会社の中でも給与が安い状態だから
 あなたの頑張りは会社にきちんと評価されていますか?「頑張っている」と思っているのはあなただけで、成果が伴っていないと評価されてしまっていませんか?これでは給与は上がりません。

4.会社の業績が悪化している、もしくは足踏み状態で給与が上がっていないから
 この理由で給与が安い場合は、人間関係もギスギスし始めることが多いので、質問者様の状況には当てはまらないかもしれません。


かつて所属していた会社が、生産していた製品ごと市場から淘汰された経験をもつ私からのお願いは、
「いつ、今所属している会社がなくなっても転職できる/独立できる」人材になっておけるように準備は常にしておいてくださいね。ということです。

東京商工リサーチの調査によると、2018年に倒産した国内企業の「平均寿命」は23.9年だったそうです。
サービス業は17年、製造業は33.9年、情報通信業は17.5年、金融業は11.7年と業界によっても開きがありますが、この数字をどうご覧になるでしょうか?

定年まで今の「職場環境の良い会社」で全うできる保証はどこにもないことはお分かりいただけると思います。

「行動に移せずにいる」のであっても、「職務経歴書を作る」ことはしておきましょう。
半年ごとに、きちんとそれを更新しましょう。一年ごとだと面倒で更新しなくなりますから。
その職務経歴書の中から、「副業=複業」の種がみつかるかもしれないし、「転職という選択」が見えてくるかもしれません。

残念ながら、いざというとき、会社は一個人であるあなたを守ってはくれないです。

それでは、またお目にかかりましょう!


齋藤亜瑚

よろしければサポートを是非お願いします。現在医療介護系の人材会社に所属しつつ、これまで経験してきたことを「転職しようと思ったこともないひとたち」「転職活動したことがないひとたち」が「転職せざるを得なくなってしまった」ひとに還元できるようにしたいと思い活動を始めました。