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桜の代償【完結!】

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現在連載中の「桜の代償」投稿済みのものをまとめたマガジンです。ぜひ一話から読んでみてください ※ミステリー作家ではないので拙いところもあるかと思いますが暖かい目と時には厳しい目で…
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#オリジナル小説

桜の代償 #end

桜の代償 #end

遂に黒幕である大臣の元を訪れた二人。早速事件のことについて話をしていくが言葉の応戦は若干こちらの部が悪く会話の隙間をうまくすり抜けられてしまい、結局決定的な証言は得られないまま追い返されてしまった。
だが、この時何故かあいつは笑っていた。
一人証拠を集めてくると言って走り出し、それ以降連絡の一切が途絶え、連絡がきたのはそれから3日後のことだった、、、

その日は昨日から降り続いていた雨がより一層強

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桜の代償#5

桜の代償#5

聞き込みで訪れた当時の容疑者、被害者が通っていた大学で二人は殺された被害者が当時大学の理事長の娘だったということが判明した。そこで二人は当時の捜査資料からその理事長の詳細を割り出そうとするが、明らかな故意に理事長の情報を消したと思われる痕跡があった。
一体理事長とは何者なのか、事件との関連性とは、、、

本庁に戻り、当時の事件資料を見た我々二人は別行動でこの理事長の正体を探ることにした。
まず私は

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桜の代償【長編ミステリー】#2

桜の代償【長編ミステリー】#2

灰色のぶ厚い雨雲の上には澄み切った青空が広がっている。そんな当たり前の事でも、実際大人になってその事実を知るまでは嘘だと思っていた。大人になった今でもそう。真実を知らなければ人間は無知なままつまらない一生を送ることになるだろう。
だが、この世には知らなければよかったと思うことも存在することを忘れてはいけない。

未だ薄暗い早朝から世界を包む厚い雲と視界を阻むけたたましいほどに降り続く雨はまるでそこ

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桜の代償 【長編ミステリー】#1

桜の代償 【長編ミステリー】#1

年間発行される日本硬貨の枚数、数にして約100万枚。それに対して日本における年間の犯罪件数は年号が改元されてから約80万件ほど。硬貨発行数と対称して比較するというのも的外れな気もするが、一度考えてみて欲しい。日常生活を送る上で必ず一度は目にする硬貨と日常生活でよっぽどでなければ出会うはずのない犯罪の発生率が20万しか変わらない。これを【たった】と取るか【‥も】と取るか、それは個人の価値観の問題でも

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