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4回目ワクチンと、去年の今頃のアゼルバイジャン渡航の思い出の話

昨日12月1日、一人ひっそりとアドヴェントカレンダーを開始しつつ、夕方からCovid-19のワクチン4回目接種をしてきました。

昨年の今頃は、ちょうどアゼルバイジャンに入国していました。
今年たびたび言及しました通り、夏に東京で講師として参加した言語研修の準備と調査のための出張ということでアゼルバイジャンに2週間滞在をしてきたのです。

当時のレポートは上のリンクからぜひ。

パンデミック下でなかなか海外渡航が難しかった時期ということもあったのと、その時期に出張とはいえ海外に出て帰ってくるということの世間の空気についてもいろいろと感じるところはありましたが、結果としては夏に向けての貴重な準備を現地で行うことができました。

バクー市内の中心部ともいうべき、「5月28日」(28 May)広場にて。(2021年12月撮影)

その入国日からちょうど1年。当時の自分に、来年の今頃は4回目のワクチン打ちに行ってるで、とタイムスリップして教えたとしたら、その時の自分はどんなリアクションをするのだろうなと思います。

あの日、2021年12月1日。バクーについて、日本で契約していた携帯用wi-fiをオンにした瞬間、ツイッターからFBから、「帰ってこれるの?」というコメントの嵐。

みなさまも覚えていらっしゃるかどうか、あの時期に当時の首相(今もか)が、「新規入国者の受け入れストップ」という決定を伝えたというので、一瞬血の気が引いたのを私はおそらく今後10年くらいは忘れないだろうと思います。(ワイはな、根に持つんやで。こういうのは)

もっとも、あの時は帰国便も決まっていたうえでの渡航だったので、特に再入国についてすぐに困ったとかそういうことでもなかったのですが。

それはともかく。
海外渡航というのは、当然のことながらとてつもない刺激です。ましてそれが、自分の専門とする地域であればなおさら。

トルコがもちろん自分にとっては「本命」たる言語・文化のあるフィールドなわけですが、アゼルバイジャンはいわば「対抗馬」のような存在といえます。どっちが勝つ負けるっていう話ではもちろんなくて、お互いに自分の研究対象として補い合うようなイメージでとらえています。

バクーで最も好きな場所のひとつ、国立図書館(Milli kitabxana)。
。旧ソ連時代の資料にあたれる至福の時間です。(2021年12月撮影)

資料収集から書店でのさまざまな本との出会い、現地の知り合いや新しく知り合った人々との交流、食べたもの、見た景色。それらすべてを血肉にしながら、日本に帰ってフィードバックしていくというわけです。

定期的にそういったことができればもちろん最高ですが、現実はなかなかそうはいきません。予算の問題、時間の問題、社会情勢の問題。いろいろなことをクリアしながら、毎回の渡航をありがたい機会を得たといって感謝するのみです。

さて、その昨年の渡航前に、私はもちろん3回目のワクチンを接種済みでありました。当時もワクチンを打つ打たないということそのものに議論があったようですが、3回目までは日本でも接種率が高かったのではないかと記憶しています。3回とも接種翌日に副反応で高熱が出ましたが、さて今回はどうでしょうか。

出国前の準備としては、居住する自治体にワクチン接種証明書、別名「ワクチンパスポート」を発行してもらい、それを携帯してアゼルバイジャンに入国するということもありました。

果たしてA4サイズで、紙に印刷された日本語・英語併記の摂取証明書が届きまして、バクー滞在期間はそれを常時持ち歩いて行動したものです。

現地ではというと、アゼルバイジャンの人たちはスマホにワクチン接種証明書のQRコードを保存していて、それをかざせばその人がワクチン接種しているという情報にたどりつけるということで、私のように証明書を持ち歩いている人はほぼいなかったようでした。

私自身もその話は渡航前に現地在住の知り合いの方に聞いていたので、本当に日本から発行された証明書で現地で通用するんだろうか、とずいぶん心配したものです。

ワクチンパスポートのおかげで、カフェで食事することもできました。
そう思えば、ありがたい限りでしたよね。(2021年12月撮影)

結果としてはどこに入るにしてもその紙を提示することで問題なく店や施設の中に入れたのですが、アナログなことをさせられてるなあと思ってちょっとだけわが祖国を恨んだのはここだけの話にしておきましょう…。ちょっとくらいはいいでしょ。なんせこちとら、あの時は祖国を締め出される気分まで味わったんですから。

帰国後も「自主隔離」ということで2週間東京の某ホテルに滞在させられたことまでセットで思い出すと、昨年の12月というのは1か月まるまる、よきにつけあしきにつけいろんな経験をしたなあ…と改めて思います。

あれからもうちょうど1年経ってしまったのか~、という今の心境。
それくらい、2022年というのは濃い1年だった気がします。

あいかわらずパンデミック下でいろいろと制限があるなかでの社会生活を送っているのはみなさまと同じですが、その中でも徐々に対面でのイベント等が増えてきている中、貴重で刺激的な経験をさせてもらったことに、改めて感謝の意を表したく思います。

そして昨日、4回目のワクチン接種。もうそろそろ、と私は神さまというものが存在するのであればお願いしたいものです。パンデミック終息しろください、と。

俺たち、結構がまんしたでしょ、と。早くまた、自由に国内外を心配なく往来できる時代が返ってきてほしいです、と。来年こそは。本当に。たのんます、と。

俺たち、言語(教育)を生業とする人間からしても死活問題ですからね…。

とりあえず、てはじめに韓国は来年行っておきたいっすな…ということで、長崎に最近オープンしたという韓国料理屋さんで、来年のことを楽しみにしつつ、前哨戦としゃれこんできた次第でありました。おいしかったぜ…。

ピビンバはまた、トルコ滞在の日々を思い出させるトリガーだったりもするのですが、その話はまた別の機会に書きましょう。
なんせ、先は長い…アドヴェンターははじまったばかりなのですから。

本家「言語学な人々」アドヴェンターは下のリンクから。

ちなみに、私のアドヴェンターのほうは直接「言語(学)」がテーマではない場合もあると思いますが、その辺はなにとぞご了承のほど…。ていうか、一人で毎日書くだけエラいと思いません!!!?

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