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起業してました&静岡移住

合同会社ufu代表の大橋です。

あんまりこういうSNS発信は苦手なんですが、ひっそりとufuという会社(フランス語で卵)を、田﨑と共同代表という形で立ち上げして1年ちょい経ったので、忘れないうちに経緯や想いをまとめておこうと思います!

自己紹介

大学卒業後、大手信託銀行を経て、創業数年目のフィンテック系ベンチャーに入社。IPO前後の成長を経験。
現在は、大手IT企業の経営企画部門で働く傍ら、合同会社ufuを経営しています。

起業のきっかけ


簡単にいうと、プライベートも含め、30歳を迎える前の20代最後のタイミングで「自分らしい環境や働き方とは何か」を考えた結果です。
ここ数年、本当にすごい方々と仕事させて頂く中で自分の限界や、何ができて何ができないのか、を客観的に理解したつもりです。
自分の実力や立ち位置を嫌というほど知りました。

そんな自分ができる公私ともにベストな生き方って何かなーと、いろいろ考えてみました。

【仕事】
・レベルの高い環境で、経営企画(FP&A)としてスキルアップしたい
・昔から起業に興味があり、そろそろ自分で会社経営したい
・満員電車やスーツは無理。通勤時間あるとストレス

【プライベート】
・自然と都会のバランスのいい環境で広い家に住みたい
・30歳以降は仕事だけでなく、家族を大事にしたい。家族との時間は柔軟に取れるようにしたい
・田舎に住む両親と会う時間を増やしたい

この想いを実現できる形を追及した結果、

「複業OK」「フレックス制」「リモート勤務」「地方移住OK」「経営企画としての成長やスキルアップできる」条件の会社に勤務しながら

「リソース分散のため共同で」「リモート完結の事業で」「複業」で会社経営をする、
という選択肢にたどり着きました。

え、2つの仕事をして家族との時間確保できるの?と聞かれることもありますが、
フルリモートワークかつフレックスで時間や場所を有効活用できるからこそかなーと思います。

起業の形も中途半端だと思われるかもしれませんが、企業勤めも経営も両方やりたい私にとっては、この形が自分の中でベストでした。

というわけで、現在は、基本はリモートですが、東京ー静岡の2拠点生活をスタートしています。

静岡を選んだのは、妻の出身地であることも大きいのですが、
「(周辺施設)県庁所在地である静岡駅周辺は栄えており(自分の感覚ですが)、近くに自然が豊富」
「(アクセス面)東京へのアクセスが1時間かからない、実家である岐阜の田舎に車で行き来できる東京との中間地点」
「(予算面)関東よりも居住・車の維持コストが安い・移住支援が手厚い」
などなど、「家族」との生活を考えた時に、この地がしっくりきたのが理由です。

何をやっているのか(事業内容)

で、肝心の何やるかですが、
事業内容は、「ベンチャーバックオフィス支援サービス」です。
具体的には、ベンチャー企業のバックオフィスの立ち上げ・効率的なフロー構築から、構築後の日々の運用代行、将来的な社員へのオンボーディングまでをワンストップでコンサル・設計・作業代行(BPO)まで支援するサービスです。
士業や他BPOサービスと違うのは、
「業務を限定することなく、会社独自業務含めてすべて巻き取り可能なこと」
「事業目線の効率的なバックオフィス構築までできること」
です。
内容としては、コンサルとBPOサービスの間のような立ち位置です。

これをやることにしたのは、ベンチャー時代のバックオフィス経験がきっかけです。
バックオフィス構築をして事業メンバーがやるべきことに集中できるような体制作りしたことと、バックオフィスから事業貢献できることは何かを考えてサポートする際に、その価値に気づいたからです。
それをサービスとして提供できたら面白いのでは?と考えました。

ベンチャーバックオフィスの課題


【シード~シリーズA】
バックオフィスの中でも労務・経理・採用などの業務は、企業の立ち上げ初期から必要になるにも関わらず、一人雇うほどのボリュームでもなく、また雇うにしても特定の深い専門知識よりは広く浅く柔軟に対応できる人材を求めているので、採用のミスマッチ率や難易度がかなり高いです。
結果、事業に専念したいにも関わらず、創業者や社員が兼務でこなすか、部分的にアウトソースするもののマネジメントは自社で実施するといったような、本業に集中できる環境を整えきれていない企業が多いです。士業の業務範囲を勘違いして、想像以上の事務負担に苦労している方もいます。

かといって、副業人材や派遣・新卒に依頼したとしても、指示するのは専門知識のない既存社員で、一時的な作業代行以上の領域まで自発的に担ってもらうことは難しいです。
ただ、経営者はそれでなんとかなっていると思いがちで気づいたら内情はぐちゃぐちゃになってしまっています。(見させて頂くと、内情はカオスなケースが多く、これにより意思決定が間違ってしまうケースもあります)

【シリーズB~シリーズC】
このフェーズの課題は、「バックオフィスは一般的に事業目線になりきれない人が多く、組織が大きくなりバックオフィスが専門化されるにつれて無駄なコストが生まれていく」ということです。
これは誰が悪いということではなく、求められている成果の定義が異なるためです。
IPO前後のベンチャーと大手企業をみて感じました。

基本的には餅は餅屋でいいと思ってるのですが、問題はこの歪み自体が組織が大きくなるにつれて、会社にとってあらゆる無駄なコストを生む要因になっている会社が多いということです。
当然面と向かっては言いませんが、事業サイドはバックオフィスに対して現場に理解がないことを不満に思い、バックオフィスは事業サイドが現場で大変な思いをしていることを軽視していることが多々あります。
その結果、会社全体として無駄なコミュニケーション・人件費等のコストが発生していきます。

また、ほとんどのケースで事業戦略と連動なしに、バックオフィス人材の固定費やシステム費用が組織拡大と同時に増加します。
結果として、それが会社全体の利益を圧迫しますし、バックオフィス内でもそれぞれの担当領域が生まれてしまい、全体の最適化がどんどんしづらくなっていきます。

ufuの考えるベンチャーバックオフィスの理想形


なので、我々が考えているベンチャーにおけるバックオフィスの理想形としては、
初期のベンチャーは、まずは社員がバックオフィスのようなノンコア業務を手放し、事業に集中できる体制を作ることを最優先します。
次に、法令順守・会社の見える化を実施して採用や資金調達・経営判断に活かせるところまでは早期に作り上げることが重要です。

そして、組織拡大に合わせ、効率的に回る仕組みを事業状況に合わせて構築していき、安易な採用をせずにコスト最適化を図り続けることが大切だと思っています。

一例ですが、社員200人に対してバックオフィス社員2人で回している会社もあれば、逆に30~40人くらい抱えている会社もあります。
将来的に前者の体制を構築できることが、会社の利益に及ぼす影響は図りしれません。
しかし、それを途中から最適化していくのは相当難しくコストも時間もかかります。
その分岐点は実は、初期のバックオフィス設計だったりします。

とはいえ、会社とは事業が中心であるべきだと思っているので、必ずしも今そこにリソースをかけるのかどうかは、タイミングがあります。
そこで、「その会社にとって事業目線で考える今のバックオフィスの理想系」を常に調整し続け、会社によって解が異なるバックオフィスの在り方を成長にあわせて形作り続けるのがベストなのかなーと思っています。

解決したいもう1つの社会課題


【副業(複業)が取り巻く環境】
昨今、コロナ禍での収入減やテレワークの浸透により、副業(複業)を始めたい人が増えています。
例えば、子育てや介護でフルタイムでは働けないが、在宅で時間や場所にとらわれず働ける環境を求めている優秀な方や、副業解禁になり能力を活かす機会を求めている優秀なサラリーマンの方が、全国にたくさんいらっしゃいます。

一方、受け入れる企業側では「情報漏洩リスク」「他の会社での業務も含めて業務量を把握して仕事を割り当てるのが難しい」などの理由から、あえて副業(複業)人材を扱うメリットを感じておらず、人材の積極活用が進んでいないようです。

特にバックオフィスのような機密情報を扱う職種では、副業(複業)の求人は事業サイドと比べるとかなり少なく、
また、優秀なバックオフィスは一部の方を除いてベンチャーにいくメリットが多くないので、転職という形ではマッチングしづらいのが実情だと思います。

給料だけでなく、個人で稼いでいく時代だからこそ、そういった埋もれてしまっている優秀な人材と、ベンチャー企業のバックオフィスニーズをufuが間に入ることでマッチングさせ、個人と法人の双方に社会貢献できるビジネスにしたいなと思いました。

最後に


いろいろ書きましたが、起業してからいろんな方に声掛けして手伝っていただき、本当に感謝しかありません。関わって下さった方、ありがとうございました。
おかげさまで、まずまずの1期目を終えることができました。

労務・採用・経理から始まり、より広範囲にバックオフィスの支援領域が広がってきていますが、将来的にはバックオフィス業務全般をサポートできる体制を整えたいと思っています。

ご興味ある方はぜひご連絡いただけたら嬉しいです!

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