天才編集者・箕輪厚介の創る時代
時代の寵児が生まれるとき、彼らより少し下の世代はどんな気持ちで見つめているのだろうか。
ホリエモンが時代の寵児になったとき、当時の20代はどんな気持ちだったのだろうか。
今、一人の天才編集者が、時代の頂点に登りつめようとしている様をぼくらは目の当たりにしている。
彼と10歳も違わない僕は、ワクワクするような、羨ましいような、それでいて、どこか冷めた気持ちで、時代の渦の中に立っている。
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今、世界は大きな時代のうねりに晒されている。
AI、ブロックチェーン、量子コンピューティング。
次々と現れる新しいテクノロジーによって、
これまで信じてきた価値観が破壊される。
みんなこのうねりの中で迷子になっている。
だから、現代は、思想が重宝される時代になった。
箕輪さんの本の著者、田端信太郎や前田裕二は、
新しい時代の波を乗りこなす、明確な思想を持っている。
箕輪さんの本を買えば、その思想の波に乗ってる証拠になる。
ぼくは以前、
新時代の強いプロダクトを作るには、
新時代のエリート層に刺さるものをつくれと書いた。
まさにこれが、箕輪厚介のやり方だ。
箕輪さんや、彼が引き立てる天才たちを信仰することが、
本の読者たちにとっては、自分たちがイケてることを証明する手段になる。
箕輪厚介の本を持っていることで、
自分たちも新しい時代を作る選ばれた天才たちだとアピールすることができるのだ。
すなわち、箕輪厚介は、日本の思想界のAppleである。
そして、彼によって発信される、
ホリエモン、田端信太郎、前田裕二は、
Macであり、iPhoneであり、Apple Watchだ。
だが、これは、何も悪いことでも、珍しいことでもない。
歴史的にも、時代の"はざま"においては、
「あの本読んでる?=あの思想身につけてる?」
が、エリートのリトマス試験紙になってきた。
「あの本も読んでないんじゃ、おれらと同レベルの議論できないよね」とバカにされて、エリートの仲間には入れてもらえなかった。
時代が変わる時には、必ずそういう思想が現れる。
だから、明治維新の時、
福沢諭吉や内村鑑三や夏目漱石は時代の寵児になった。
社会主義革命の時代におけるマルクスも同じだ。
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箕輪厚介の凄さは、
時代を読み切った本を作っていることだけではなく、
編集を再定義したことにある。
作者や作品の、魅せ方のコントロールまで含めた編集。
彼という媒体を通して、世に発信されるものは、彼に編集されている。
言うなれば、彼自身が店舗であり、
最高のマーケティングツールなんだろう。
Appleにおける、
スティーブ・ジョブズとApple Storeの役割を担っているのが、
"箕輪厚介"だと言っても過言ではない。
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彼の次なるターゲットは誰だろう。
ぼくは、いずれ本田圭佑の本を出すと思っている。
現代において、
サッカーは、世界的な思想を作り上げるコンテンツだ。
そして、今後もサッカーの経済的・思想的影響力は伸び続ける。
だからぼくは、
本田圭佑の経済的価値は、
日本人が思ってるよりも遥かに大きいと思っている。
箕輪厚介がビジネス界を飛び出して、お茶のままでガツンと届く日は近い。
彼は必ずやり遂げるだろう。
彼にとっては、
「死ぬこと以外かすり傷」なのだから。
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