2021年5月の記事一覧
『寂寥感の忘れ方』(掌編小説)
「じゃあね〜っ、紗良っ」
「また明日ね〜」
「うんっ、バイバイ〜」
志穂と成美と別れた後、私は一人自転車を走らせていた。
ソフトボール部の練習が終わり、家路を走る頃には、外はすっかり暗くなっている。
5月になったばかりのこの季節、穏やかな夜風が涼しく、心地良い。
でも、長い夜道を一人で走るのは、ちょっぴり寂しさを感じることもあったりする。
私の通う高校は早良区にあって、私の自宅は
「じゃあね〜っ、紗良っ」
「また明日ね〜」
「うんっ、バイバイ〜」
志穂と成美と別れた後、私は一人自転車を走らせていた。
ソフトボール部の練習が終わり、家路を走る頃には、外はすっかり暗くなっている。
5月になったばかりのこの季節、穏やかな夜風が涼しく、心地良い。
でも、長い夜道を一人で走るのは、ちょっぴり寂しさを感じることもあったりする。
私の通う高校は早良区にあって、私の自宅は