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【読書メモ】『自分から動く部下が育つ「8つのパワーフレーズ」』木山美佳著

▶今回の書評本『自分から動く部下が育つ「8つのパワーフレーズ」』

・『自分から動く部下が育つ「8つのパワーフレーズ」
  若手社員を育てるための「伝え方の技術」』
・木山美佳著
・同文館出版

▶読後メモ

【ステージ1】基本的関係づくり

(1)存在を大切にする

●部下の自己肯定感が育つパワーフレーズ
「(私は)あなたが話していた~について、あれから、考えてみたんだ」

●あなたが部下に向けたエネルギーの分だけ、信頼関係が築ける
存在認知(プラスストローク)をたくさん与えて自己肯定感を育てる
●若手社員がリラックスできる空気感をつくる
「挨拶」「間投詞」「ね・さ・よ」言葉
●チームメンバーとしてではなく、まずは1人の個人としてアプローチする
内容の良い悪いは置いておいて、まずは発言をしたということを評価し、きちんとその意見を受け止め、あなたなりのポジティブな感想を返してあげることが重要
・タスク管理だけにフォーカスすると、感情をスルーしてしまう

(2)認める・ほめる

●部下が自分の力を信じだすパワーフレーズ
「(私は)あなたがいつも~していることを、さすがだと思っているよ」
・主語をI(私)にすると、押し付ける印象にならず、相手が受け入れやすくなる
●若手は、ほめられたいと思っている
結果をほめる(「表彰状型」)ばかりではなく、プロセスを多めにほめる(「栄養剤型」)
伝わるほめ方をする
「認める(見+留める)」もうれしい言葉

【ステージ2】部下理解

(3)強み発見を伝える

●部下が自分の力を信じだすパワーフレーズ
「(私は)~は、あなたの強みだと思うよ」
右向け右の人材を揃えても勝てない時代に突入した
人格を肯定し、失敗ができる環境をつくる
個々の強みを引き出すことが、組織を強くする
強みは跳び箱の踏切版
弱みにメスを入れるときには、強みを意識させる
強みと弱みは同じ根っこだと考える
リフレーミングで部下の強みに気づき、伝える
  自分の意見を言わない⇔相手の意見を聞く
強みはレジリエンスの資源。強みを知ることで折れない人材になる
逆境を乗り越えると成長がある
自己肯定&他者肯定のスタンスで
(フランクリン・アーンスト「OK牧場」)

(4)働く意味を共有する

●部下が働く意味を見つけるパワーフレーズ
「(あなたが)仕事をする上で大切にしていることは何かな」
●イソップ寓話『レンガ積みの職人』
働く人の8つの価値観専総自安創挑貢生
・「専門知識を活かすこと(専門・特定)」
・「経営など組織運営を管理できること(総合・管理)」
・「自分の裁量で進めること(自律・自立)」
・「安全や安定を得られること(安全・安定)」
・「新しいものを創り出すこと(創意・創業)」
・「挑戦し克服すること(挑戦・克服)」
・「人や社会の役に立つこと(奉仕・貢献)」
・「ワークライフバランスを求めること(生活・様式)」
●働く意味づけは、モチベーションにつながる
●部下と上司は同じ価値観ではないと心得る
●「ナラティブ・アプローチ(支援する相手の語る物語を通した問題解決)」が、企業へのエンゲージメント(人と組織の絆)を高め社員の定着率・生産性を上げる効果がある。
持続的幸福度を高める要素「PERMA(パーマ)」(ポジティブ心理学の父 心理学者マーティン・セリグマン)
(Positive Emotion):ポジティブ感情
(Engagement):エンゲージメント
(Relationship):関係性
(Meaning):意味・意義
(Achievement):達成
若手の離職原因の多くは「働く意味が見つからない」こと

【ステージ3】目標共有

(5)目標と個のメリットを明示する

●部下が目標を自分事と考えるパワーフレーズ
「(私は)あなたにとって、この目標は~というメリットがあると思うよ
(=部下の価値観がヒント)
●KKDは昭和の遺物
●個のキャリアのサポートは育成のベース
●キャリアの語源は、馬車がたどってきた轍
「説得」(説き伏せる)ではなく、「納得」(腹落ち)させて取り組ませる
「能力」「挑戦」のバランスが大事(『フロー体験とグッドビジネス』)
・能力>>挑戦 = 退屈
・能力<<挑戦 = 不安
能力と挑戦がバランス = 成長ゾーン 「ストレッチ目標」
●「SMART+Mの法則」で
目標設定・共有する
・S
(Specific):具体的であること
・M(Measurable):計測可能であること
・A(Agreed upon):同意していること
・R(Realistic):現実的であること →「ストレッチ目標」
・T(imely):納期・期限があること
・M(Merit):個人がメリットを得る価値

(6)期待を伝える

●部下が期待に応えたくなるパワーフレーズ
「(私は)あなたなら~できると思う。(あなたは)どう思う?」
●「期待」して支持する
●育成は常に段差調整を考える。初期段階は小さなステップからスタートし、徐々に段差を高くしていく。
●「柵」を越える前に「策」を打つ
「おみこし話法」で、自分で考え動く力を育てる
・「お」=オープン型で(⇔クローズ型)。上司が答えを言わない。
・「み」=未来型で(⇔過去型)。未来志向。この先どうなりたいか。未来に向かうために過去の経験を活かす。
・「こ」=肯定的で。できなかった理由を考えるより、次にできる方法を考える。
「守破離」
・「守」=基本を覚える段階
・「破」=基本を守りながら少しずつ応用を効かせていく段階
・「離」=完全に自分のオリジナルを生み出す段階
●部下の気持ち、考えを聴く(言語・非言語の両面から読み取る)

【ステージ4】行動サポート

(7)サポートを伝える

●部下が失敗を恐れず行動できるパワーフレーズ
「全力でサポートするよ」
●なぜ若手は失敗を怖がるのか
→「正解は何か」を気にして動けないから
→自発的に行動しなくなる
●修羅場体験をさせるときは、親心で見守る
●上司が部下への伝達する際は5W2Hを意識する
●リーダーの保身・忖度といったポジショントークは、今の若手がとても嫌う話し方
●サポートは有言実行

(8)フィードバックを伝える

●部下が自分で考えて動くようになるパワーフレーズ
「(あなたは)~できるようになった
(=成長したこと)。~だからだね(=成功要因)
経験をデータベース化させる
成長は振り返り(フィードバック)によって加速する
経験学習=経験→内省(振り返り)→概念化・DBを分類→実践→…
●上司の経験談はハッピーエンドが描けるストーリーで伝え、ポジティブに終える
●自慢話、武勇伝は慎む
●この一言が、成長のエンジンになる
 ・成長したね
 ・仕事が早くなったね
 ・日常業務ができるようになったね
 ・電話応対の敬語がうまくなったね
 ・ちゃんとできているよ。もっと自信持ったら?
 ・言った仕事ができるようになったね
 ・落ち着いた対応ができるようになったね
 ・教えたことをきちんと実行できているね
 ・あなたがチームに来てくれて本当に良かった
 ・仕事が安心して任せられるようになったよ
●ネガティブな振り返り(フィードバック)は、まず互いに伝えられる態勢づくりが必要

▶感想

段階ごとにパワーフレーズとポイントが書いてあり、とても読みやすかったです。早速実践してみよう!

以上です。

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