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いまさら退職の話|無職日記
退職して1ヶ月ほど経つので、改めて振り返りを書いてみようかなと思う。
先月まで勤めていた企業は、在籍期間こそ1年半と、一般的には短い期間だったけど、かなり幸せな環境で働けていたと思っている。
ざっくりそれまでの経歴は、新卒で制作会社のWebディレクター⇒エンタメ企業のデジタル部門と、結構特殊だった。
比較的長い期間を過ごした2社目で、自分のスキルの切り売り感と、社内で評価されるためのコミュニケーションスキルのみしか身についていない感覚が怖くなって転職を決め、未経験ではなりづらい職種で快く受け入れてもらった。
業務が始まると、スタートアップらしいスピード感で、かつ仕事の難易度も高く、パニックゾーンに入りそうなのを、チームの人たちの助けもあってなんとか成長につなげられていたように思う。
事業がうまくいかず、ハードな決断を迫られる上司の姿もみたし、その経験から改めてユーザーの方々に向き直すこともできていた。
それまでの社会人生活はなんだったんだ? と思うくらい、たくさんの機会があったし、与えられていたと思う。
感謝してもしきれないけど、なぜ退職に至ったのかというところ。
やっぱり、MVV(ミッション・ビジョン・バリュー)と、社内のコア事業への共感が薄れてしまったところが大きいのだと思う。
合理的に判断する人であれば、もしかしたら切り分けて自分の価値を発揮できるのかもしれない。だけど、わたしはどうしてもエモの人というか……。
会社という船の向かう先に疑問を持ちながら(しかも、結構自分の思想に関わる部分で)、進むためのモチベーションを維持することが難しくなってしまっていた。
さらには、自分の責任が重くなっていくに比例して、自分が担当する職務が自分に合っていない感覚も日に日に大きくなっていた。
日々の施策の旗振り役として、施策を決定して、進行して、振り返ってまた施策を考える。その上でサービスがどうあるべきかを考えて、みんなを率いていくようなもの。
合っていないと思いながら、日々些細なことからちょっと重いことまで意思決定する場面があり、小さなミスが続いたり、戸惑う場面も多くあった。信頼する先輩の支えもあってなんとかやれていたけど、その職務で、どうしても1人で立つイメージがつかないのだった。
大好きな人たちと働ける環境で、成長の機会もたくさんあって、しかも自分がやってきた施策が結果に結びつきつつあるタイミング。会社もポジティブな未来が見えてきている。がんばりどきだったと、いまでも思う。
でも、会社の成長を会社の中の人として喜べているのかもよくわからなくなっていた自分には、退職という選択肢しかないように感じていたし、いま考えてもここはぶれない。
大切な人たちが幸せになる前途で自分は不安因子になる予感があったし、シンプルに自分を幸せにするためには、自分に嘘をつき続ける選択はできないな、と思っていた。いまはその会社の躍進を、心から応援できるし、喜べる。
退職日はチームのみんなの話を聞いて号泣。びっくりするほど泣きました。
転職において、なにを軸とするのか。
大切とよくいわれる転職軸をもう一度考えている最近、周りの人に「こんなものを作ってます」と、胸張って言えるか? は、自分にとって大切なんだと気づきました。
そのためには、自分に嘘をつかないこと。それ以上に幸せになるためには、会社の向き先に心から共感できているのかがいまの自分にとっては判断軸になり得るなと思っています。
また、わたしは人を率いて旗を立てるような職務はかなり疲労度が高いみたい。
どちらかというと誰かに伴走するようなイメージの職業や、人に向き合い、課題を解決していくような業務を念頭において、転職活動を続けようと思います。
今日も頑張ろう〜。
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