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【スキな3曲を熱く語る】~旅路は続く、HEROを求めて、太陽はいつも僕らを照らしている~

10月15日(金)〜17日(日)の3日間におこなわれる、創作のための祭典「note CREATOR FESTIVAL」。開催にあわせて、お題企画 「#スキな3曲を熱く語る 」の募集に参加します。

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「太陽 」 槇原敬之

サッカーをしている。

右肩関節唇損傷による脱臼癖。

2000年12月、当時、高校3年生忘れもしない。

期末試験終了後、即入院。翌日手術。
以来ボルトでつないでいる。まさに選手生命をつないだ生命線だ。

今思うことは、

GK復帰をモチベーションとした手術」

ができてよかった。結局、その後の生活、仕事においても必要とする大怪我だった。でもあの時、決断した強い気持ちがその後のプレーヤー人生を支えている。


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何も求めずに 何も変わらずに
いつも僕らを照らす太陽を
この暗闇の中 雨に打たれながら
ずっと待ち続けた

当てのない不安で 容易く変わるようなものを
僕は もう信じたくない
僕の見上げた空に 太陽があるから

それがとても嬉しいから

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それでも年を重ね、自分がとってのサッカーの位置付けに対する変化に怖さを感じるようになっているのも事実。

好きなことを繰り返しやれる。
それが幸せってことだよね?


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確かに一度も迷わずに
いられた訳じゃないんだ
疑うことで本当の事が
確かめられる時もある

例えばあの時の雨雲が
僕らにかからなければ
前より強いこの気持ちを
感じられていただろうか

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2000年11月29日、リリース
槇原敬之 「太陽」
まるで当時の自分ことを歌っていただいてるような曲。
入院中に支えになった大事な曲。
怪我してよかったと言っていいのかはわからない。目標を達成出来なかった。しかし怪我がなければ経験出来なかったこと、学び、そして何より強い気持ちでサッカーに取り組むことが出来ただろうか。サッカーを続けてこれたかわからない。
間違いなくターニングポイントでだったし、その時に流れる一番の曲。

そして今改めて聞くと、昨今のコロナ禍にも通ずる歌詞が刺さる。



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「HERO」Mr.Children

大学時代、ゼミの課題でコラムをつくった。

 2003年5月に残した文を紹介したい。 当時は大学の部活を引退した直後だった。
20年間つみあげてきたものがサッカーしかなくそれだけでは何もならないということを理解しながらも、捨てられない男の感情、
しかし新たな道を模索しなければいけない不安。

 こんな状況でこのコラムは生まれた。

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 2003年、この社会不況において就職難で夢や希望がみつからずにどんな仕事につけばいいのか悩む若者が増えているという。

自分もその1人だ。

そんな中耳に残る曲が飛び込んできた。 

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小さい頃に身振り手振りを
真似て見せた
憧れになろうだなんて
大それた気持ちはない
でもHEROになりたい

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2002年12月に発売されたMr.Children「HERO」という曲の歌詞である。

自分は小さい頃からサッカーをしている。
誰にでも自分だけのヒーローがいるだろう。
自分にとっては三浦知良ことキングカズだ。

 カズダンス、ブラジル仕込みのテクニック、93年、W杯へと夢をつないだ韓国戦でのゴール。数々の名シーンに励まされて自分もサッカーをがんばってこれた気がする。

何千万人といるサッカー人口の1人に過ぎない自分をも虜にしてしまうヒーロー。
当時そんなヒーローになりたかった。
しかし今はそんな大それた気持ちはない。プロサッカー選手になんかなれるはずもなく現実世界をあわてふためいている。

 でもヒーローになりたい。
誰にでもヒーロー願望はあると思う。20歳そこそこでもうすでにヒーローになっている人もいる。しかし多くの若者は現実という壁が立ちはだかっている。

 どんな形でのヒーローでもいい。小さい町のヒーロー、町の子供達のヒーロー、会社、家庭、友人、恋人だけにとってのヒーロー・・・。 

これから先、多くの若者が厳しい社会に飛び込んでいく。そしてどれくらいの人がHEROになれるのだろうか? 
少なくとも自分はなりたいと思う。

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人生をフルコースで深く味わうための
いくつものスパイスが誰もに用意されていて
時には苦かったり
渋く思うこともあるだろう
そして最後にデザートを笑って食べる
君の側に僕はいたい

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 この「HERO」という曲はラブソングだが、それ以外にもこれから社会に飛び出す若者に向けたメッセージに聞こえたのは自分だけだろうか?

このコラムを書いてから18年余り。
時代も変わった。自分を取り巻く環境も変わった。
いいことか悪いことかわからないが、
当時の気持ちを今でも持っている。
そんな気がする。

なぜなら、もうHEROになったと自負していたなら、このnoteに出会うこともなく、この記事を書いていないだろう。

今でも夢を見る、今だから夢見る。
自分にとってnoteとはそんな証なのだろう。

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「旅路」藤井風

時は流れ、
2021年、noteを通じて藤井風を知ることになる。

藤井風を知れただけでnoteを始めたかいがあると言っても大袈裟ではない。

「旅路」2021.3.1デジタルリリース

旅路は一般的には卒業ソングのジャンルに入るのだろう。しかし自分にとっては亡き父を思う曲に変貌している。

父とは2021年1月5日、突然の別れが訪れることになる。クリスマスに駅まで送ってもらったのが嘘かのように、年末の大掃除に手伝えと指示していたのが嘘かのように、突然だった。

とは言え4年前に心停止を煩い、心の準備が全くなかったわけではない。兄から連絡を受け、ヤマではなく、亡くなったという報告だった。
心が締め付けられるような動揺ではなく、信じられない実感がわかないという気持ちで、割りと落ち着いて車で病院に向かった。

夜の道路に渋滞はなく進んだ。自分は車のオーディオをあいうえお順で順番通り流すようにしている。
その時、流れていたのは「EXILE」だった。

父との思い出や現状にリンクさせた曲に変えるわけでもなく、
「EXILE」の爽快なナンバーに不謹慎さを感じることもなく、変えることはしなかった。

その後、数日、最期の別れとなる火葬場までの道のりになる頃には「Official髭男dism」になっていた。
同様に変えることはしなかった。

葬儀に流す曲、父が好きな曲、父にまつわる曲で自分で流したい曲は思いつかなかった。

2021年6月、noteを始めて間もない頃に
「藤井風」を紹介する記事でその答えは見つかった。
死生観をテーマにした
「帰ろう」ではなく「旅路」だった。

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まるで空の父と会話しているよう。

あの日のことは 忘れてね
・・・・
もう大丈夫 旅路は続く

あの日のことは 忘れるね
みんなだって 彷彿ってた
この宇宙が 教室なら
隣同士 学びは続く

(そう。旅路はきっと続いてるんだよな。みんなびっくりしたけど去り際のあなたの振る舞いに、あの日学んだことあったよ。)

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果てしないと思えても
いつか終わりがくると
知らなかった
昨日までより
優しくなれる気がした

(いつか終わりくるって突然すぎ。でも別れじゃなくて帰るんだって悲しむより優しい気持ちになっていいのかな?って思ったよ。)

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あーあ
僕らはまだ先の長い旅の中で
誰かを愛したり 忘れたり
色々あるけど
あーあ 
いつの間にかこの日さえも懐かしんで
全てを笑うだろう
全てを愛すだろう

(そのまんまだね。俺はまだまだだから。でもね、サビの入りの「あーあ」って俺、1人で病院向かっている時、そう思ってた。)

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お元気ですか
この町は相変わらず青春です
誰もがみな走ってます
まだ見えない旅路の先へ

お元気ですか
僕たちはいつになれど少年です
心の奥底ではいつも
永遠を求めています

(東京オリンピックも開催したしね。兄貴も俺もサッカー続けている。永遠を求めているのかなぁ)

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果てしないと思ってた
ものがここには無いけど
目にしてきた
手に触れてきた
全てに意味はあるから

(ほんとそう。ありがとうございます。)

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2021年1月5日、まだこの曲は世に出ていなかった。
でももし今あの日に戻るなら、あの車で
藤井風 旅路 をかけていただろうと思う。
特別な曲になっている。

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まとめ

#スキな3曲を熱く語る  この企画にエントリーした3曲。

「太陽」「HERO」「旅路」

気付いたことがある。

旅路は続く
HEROを求めて
太陽は僕らをいつも照らしている

そして音楽は、

旅路の味方で
HEROになってくれる
太陽のように僕らにいつも流れている

例え何かしらの障害があっても

その言葉で、その歌詞で、そのリズムで、その口元で、その音で、そのメロディで、そのビートで、その熱気で、そのアクションで


音楽は無限の可能性を持っている。

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