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【読書メモ】『男の作法』(著:池波正太郎)

高級オーダースーツ「銀座英国屋」を展開する英国屋(東京都中央区)の担当者は「モーニングではサスペンダーで吊ることがポイント」ときれいな着こなしをアドバイスした。

出典:「「モーニングにはサスペンダーを」だぶつくズボン、銀座英国屋が石破首相にアドバイス」
(『産経新聞』2024年10月4日)

ここ最近なにかと話題の石破内閣のドレスコード?、「X(旧:Twitter)」のTLなどでもちらほら見かけます。日頃、政治には欠片も興味がない家内も話題に出してきたくらいですから相当に酷かったのかなぁ、、と、ちょっと心配になってしまいました。

実際に調べてみると、拍の付くスーツを着ている総理大臣たちは、ただ価格だけでスーツを選んでいるわけではないことが分かります。スーツの色やサイズ感によって、政治家が国民や諸外国の要人たちに与える印象はさまざまです。ちょっとした会見の場であっても、ネクタイの色などで印象を操作する総理大臣は少なくありません。

出典:「【平成から令和】歴代総理大臣が着用するスーツの着こなし方とは」
(「オーダースーツ SADA」2023年2月3日)

麻生さん辺りからきちんと教わってくればよいのに、、なんて言うにはお恥ずかしいくらいに、私自身は普段から服にはあまりこだわりもなく、ファッションセンスにも自信はありません。普段着もここ十年位はさしたる変化も無く着まわしているような(家内や息子とは対照的です)。

またここ1‐2年は職場では制服に着替えるケースが増えてきたこともあり、スーツもあまり新調しておらず、メンテナンスもイマイチだったりします、、なんて微妙に反省しながら思い出したのが『男の作法』との一冊。

身だしなみとか、おしゃれというのは、男の場合、人に見せるということもあるだろうけれども、やはり自分のためにやるんだね、根本的には。

出典:『男の作法』

洋装・和装のどちらとをも問わず、池波さんのブレない“流儀”が感じられて、スルッと入ってきます。自分が何を主張したいのかを自分で決めないとね、、とは、なるほどと。

私自身、普段使いのスーツはほぼセミオーダーであつらえています。身長の割に肩幅があり、どうしても服を肩で着ることになるのが理由なんですが、そこそこに長持ちするためここ数年は後回し気味になっています、ネクタイとかシャツもめっきりさぼってます(就職したての頃は既製品も買ってたのですが、もって1-2年でした、、出張等が多かったのもあるとは思いますが)。

とはいえ、ここ10年位の行きつけの池袋の西武百貨店が大幅改装中で、スーツ売り場も営業を終了してしまっている状況、、戻ってきてくれるのだろうか。戻ってこなかったらどこか探さないとなぁ、東武にも一応あるのかな、イージーオーダー系。

ちなみに通勤時の靴は、成人式の時に買ってもらった「リーガル」が妙にフィットしたのに感動して以来、リーガルオンリーです。

またクールビズの時でもジャケットは羽織るようにしていますが、こちらは実は塩野七生さんのエッセイの影響だったりします(どのエッセイかは忘れてしまったのですが)。自分でも不思議なくらいにルール化していますが、こういうのも"こだわり"とも言えるのかな、、閑話休題。

さて本書では「服装」に限らず、食事の仕方や所作、結婚観、死生観など、非常に幅広い話題がとりあげられています。対談形式でサラッと読めて、“イイ男”ってのはこういう積み重ねから、とも。成功も失敗も糧にして磨いていきたいものです、教養と言う“知の衣”も纏いながら、なんて思いながら。

なお、スーツの着こなしに限らず、麻生さんの所作の美しさはトランプさんとの面談前の振る舞いからも見てとれます、、こういうのは自然と(背中で)教えられ、学んでいくものなのでしょうけど、これはいわゆる”派閥”の役割の一つでもあったのではないかなぁ、とも思いながら。

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