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なんで女のくせにっていわれるの?


社会の中で活動の中心とされてきた男性の声は、男性のサポートする役割を強いられてきた女性から、注意を払ってもらえ、聴いてもらいやすい。でも反対に、女性の声は男性によって小さくされたり、まともに聞いてもらえなかったりすることがある。
女は感情的だから。女はすぐ泣く。女のくせにしゃしゃるな。学生生活で何度も言われた。

わたしが、前お付き合いしていた恋人は、私が政治の話やフェミニズムについて、自分の考えを述べたり、彼の得意とする分野に首を突っ込むと、そもそも話すら聞いてくれなかったり、私の意見を全部否定してきた。
反論されるのは当然で、私の考え方が悪いと無自覚に否定をしてくるのだ。それは人格否定にもあたる。

たまたま考え方が違うというわけではなく、私が意見するのが気に入らないかのような態度をとられる。

絶対に否定されるから、私の意見をしっかり根拠のあるものにしたくてちゃんとしたエビデンスを持ってきたり、ソースを持ってお話ししていたけれど、絶対に私を正しいと認めてくれなかった。

ときたま、それはいいと認めてくれたとしても、条件付き。

そういうふうに、好きな人から全否定されるのって本当に辛い。
自分がやってること、考えていること全て間違っている気がして。自分の言動に自信が持てなくなった。別れるということも、正しいのかわからなくて、周りから別れろと言われてもなかなか決断出来なかった。決断することにとても時間がかかった。

別れてから時間が経ったいまなら、客観的に考えることができる。

彼は、女性を見下していたのだと思う。女性を下に見ているとは言わないものの、ほかの人全員を心の底で見下している、軽蔑していると言ったのだった。じぶんより知識が劣る人を心の中でバカにしているのだと思う。そのような態度がにじみ出ていたのではないか。だからこそ、自分は選ばれたものだという意識が透けて見えるというふうに、私の友達は彼をそう評価していた。

じぶんより知識が劣っていると思っていた、そんな私の言っていることを正しいと認めたくなかったのだと思う。

わたしが体験したこれって結構レアケースのように見えるけど、結構身近で聞かないだろうか。

女のくせに、に続く言葉の数々は、これまで馬鹿にしてて、自分より下だと思っていたり、心の中で軽蔑していた相手、負けることがないと高をくくっていた相手に自分の地位を脅かされたことによる反応なのではないか。


これまで勝っていたはずの知識の面で、負けてしまいそうな、そんな未来が見えたから、私を全否定したのではないか。自分の意見を押し通すことで。

「女のくせに」と言わずに、ほかの人の意見にも耳を傾けようよ。変なプライドにしがみついてないで、自分とは違った意見を取り入れてみようよ。そうしたら、もっと楽しくなるよ。

そんな言葉を、掛けたらよかったのかもしれない。

聞いてもらえなかっただろうけれど。








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