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前髪
前髪があるって、結構めんどくさい。
毎朝、真ん中でぱっくり割れてしまう癖と格闘して、
頑張って下ろしてる。
寒いのに、冷たい水で根元を濡らしてから、入念にドライヤーで、癖付けて、下ろす。
一時期、この、前髪を整える気力も全くなくて、
「外出が億劫なのは、この前髪のせいだ」
くらい思ってた。
今まで、伸ばしてみたくても、邪魔だし、伸ばしかけをどうすればいいか分からず、諦めて切っていたけど、
どうせどこにも行かないし、行けないし、前髪をセットする気力もないし、ほぼ引きこもりだし、と、放置していたら、見事に伸びてくれた。
前髪がないって、本当にラク。
寝起きでも、髪をくくってしまえば、コンビニとか、地元のその辺なら、余裕で外出できる。
前髪がないおかげで、だいぶ外出のハードルが下がり、体力付けの散歩も行く気になったし、運転の練習もできた。
朝動けなくたって、ギリギリまでに起き上がって、髪をくくれば、すぐに出れるから、と、予定も立てられるようになった。
そんな前髪なしの生活を、1年半ほど続けて、ふと、
「前髪欲しいな」
と思えるくらいまでに、気持ちに余裕ができた。
私には今、オシャレをする余裕がある。
お布団から全然起き上がれないし、
メイクは怖くて出来ないし、
そもそも、外出する気力が全くない
と、生活の全てを諦めた結果、伸びた前髪。
そんな前髪に救われて、取り戻した生活。
そしてまた、伸びた前髪とおさらばして、
一つ、生活の基準が上がったような気持ち。
前髪一つで…大袈裟な…
と思うかもしれないけど、
この一つ一つが、全く出来なかったことを体験すると、
良くも悪くも、生活のちょっとしたこと、全てが意味を持ち始める。
今、私は、朝も比較的に起きれて、
予定を立てることができて、
メイクもできる上に、前髪のセットだって出来る。
おでかけ=体力付け
メイク=リハビリ
みたいな生活から、ついに、抜け出したんだなと、
美容室で前髪を切ってもらいながら、
しみじみと感じた。
外出なんて余裕だぜ!と思っていたけれど、
自分の中で知らないうちに、前髪が最後の砦だったようで。
バカだなぁ笑 と思いつつ、嬉しい。
ぱっくり割れてしまう、癖だって、面倒臭いけど、
直しながら、
「今日も元気だなぁ」と自信になっている。
これから、何かまたしんどいことが起きても、
私の中で、「でも私、前髪セットしたし!」って、
すごーく、ハードルの低い、でも、私だからこそ響く、
マインドを持つことが、大切な気がする。
ま、要するに、前髪って女子にとっては、本当に大事だよね〜っていう、ギャルマインド🫰
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