『ミステリと言う勿れ』12巻感想と考察

そろそろ新刊が発売される!その前に12巻の感想&考察を書きたい!という気持ちで書いています😂

今回は風呂光さんメイン回ですね!風呂光さん好きだから嬉しい💕

あ!思いっきりネタバレしてるのでネタバレ平気な人だけ読んでくださいね。

12巻の内容は、ざっくり言うと風呂光さんの祖母が住んでいる富山県で風呂光さんと風呂光さん祖母の共通の知り合いがなくなり、地元警察は事故死としたが風呂光さん祖母は殺人と疑っている。この真相を主人公の整君に頼りながら解決していこう、みたいな感じ。

怪しい人たち

今回はわかりやすく怪しいやつがいますね!

まずは、流さん。
今回の事件で亡くなったのは妙子さんという方で、富山市で行われたお祭りの日に橋の欄干から落ちてしまったという。その妙子さんは風呂光さん祖母の教え子であり、流さんもまた教え子の一人。流さんは風呂光さん祖母、風呂光さん、妙子さんと知り合い。そして、氷見東署に勤めている警察官。

登場の時点ですごく怪しかった。50ページの
流「妙子さんのぶり大根 うまかったっすねえ…何百回食うたやろ」
風呂光さん祖母「そうね」
の後の、二人が見つめ合うシーン。ここの描写は何か意味がありそうだった。
ありそうってか、絶対ある。

次に怪しい、蕪木さん。
彼は、人気雑誌「@旅めし」のカメラマン。編集の望月湊と一緒に行動していますが、望月さんからかなり雑な扱いを受けています…
蕪木さん、カメラマンということになっていますが、実質的な編集者は蕪木さんの方じゃね?という疑惑が上がるほど望月さんの代わりに働いています。
まあ、望月さんは妙子さんの死が殺人であると疑っていたため風呂光さんに協力を申し出て、そのため蕪木さんが代わりに動いてくれたようですが…。

また、蕪木さんは琥珀のネックレス(蟻入り)をしています。これに対して整君は「獅子座ですか?」と質問します。
これまで、何らかの事件に関わってきた人達の多くは星座に関連するアクセサリーを所用していました。このアクセサリーの出どころは精神科医の鳴子巽と思われています。
獅子座関連のアクセサリーを身につけているということは蕪木さんも鳴子巽のカウンセラーを受けているのでしょうか。

12巻の冒頭では殺人鬼さんあてに”ant”という人物がメールを送っています。
内容は「あなたが何人殺したか我々は知っています。自首をすすめます。」という警告文です。
中盤でantが警察署や週刊リアルの記者、久我山さんにもメールを送っていたことがわかります。警察署に送った方は「富山県で殺人事件が起こったら連続殺人事件の一端かも」という内容です。
antって蟻という意味ですよね。ant=蕪木さんなのか…?

12巻の最終ページで、なんと望月さんが浜辺で亡くなっているかのような描写となっていました。
望月さん殺害のことだけを考えると蕪木さんは動機があるように見えます。
こき使われていることとか、実績を奪われているかもしれないこととか…。

いや、でもここまで蕪木さんについてはミスリードの可能性もありそうです。
まず、雑に扱われていること。流さんがしょっちゅう「いつもアゴで使われている」と発言しているので、そのように見えますが(正直私にもそのように見えるが😅)蕪木さん本人はどう思っているのでしょうか。
蕪木さんは望月さんのお下がりをよく着ているようです。私は雑に扱われていると感じたらその時点でその人から離れるし嫌いにもなりますが、お下がりを着ているってことは嫌悪感は持っていないのでは?
服だけでなく、髪型もお揃いのように見えますし。
整君が「その髪型は天パか?」と聞いた時に何も答えていなかったので、おそらく天然パーマではないのでしょう。
また、望月さんの言動によく「湊!」と注意していることがあります。名前を呼んで注意するのって大人が子供や犬に対してすることですよね。あるいは上司が部下に対してすることもあるでしょう。望月さんより立場が下であることもなく「雑に扱われて嫌だ!」ってほどの感情はないのかも。

あと、蟻入り琥珀のネックレスなんですけど、整君の「獅子座ですか」という問いに蕪木さんは答えていないんですよ。
そもそも、このネックレスは蕪木さんのものなのか?もともと望月さんの持ち物で、それを蕪木さんにあげたっていう線ないですか?
望月さんは@旅めしより前に事件記者をやっていたけれどとある事件でトラウマを抱えたと話していました。望月さんならカウンセリングを受けていそうです。

妙子さんの死の真相に対して熱心に取り組んでいるのは望月さんの方なんですよね。ant=望月さんかなあ?
ちなみにantからのメール文に”我々”とあるので一人ではないのは確かなんですよね。普通に考えれば望月&蕪木さんなんですけど…。
@旅めしの抽選で1名様に当たる読者プレゼントのテラリウムについても、流さんは「望月が作ってることになってるが実際は蕪木が作ってるのでは」と疑っていますが、蕪木さんは望月さんに対して「(材料集めを)お前の代わりにやっているんだ」と言っているので、これもやっぱり望月さん作成で合っているのかも。

ここで話を流さんが怪しいということに戻します。蕪木さんは何回か整君と偶然出会います。まずは、ひみ番屋街。ここが二人の初対面ですね。次に、妙子さんのお別れ会。その次が、立山連峰を見渡せる海岸。最後に陽菜ちゃんという女子高生の祖父の家。この祖父は地域のドンらしく、いろいろと事業を行っている人。このうち、海岸で会った時と陽菜ちゃん祖父宅で会った時に整君に対して「ここで会ったのは偶然か?」と聞いています。整君は「偶然だ」ときっぱり。しかしですね、この二人の偶然の出会いにはすべて流さんも居合わせています。流さん、これは偶然ですか?

妙子さんの死の真相

妙子さんの死の真相について私の予想。

妙子さんの長男が事件に関わっているのでは?と考えました。
妙子さんと一緒に祭りに行った相手なんですけど、彼氏や友人なら近隣住民は知っていると思うんですよね。田舎特有の交友関係が狭そうな感じがしますし。
長男は長いこと帰省してないだろうから近隣住民は長男を知らない、または覚えてないかもしれません。
ずっと折り合いが悪かった長男と祭りに行けるのは母にとって嬉しいことでしょう。
しかし、3巻で整君が「親子関係が悪い時は最初に親がひどいことをしている」と言っていたように、長男は妙子さんから何か酷い扱いを受けて恨んでる。次男と妙子さんはうまくいっていたので、妙子&次男vs長男という構図になり、そのため次男のことも恨んでる。それがブローチを取る動機に繋がります。
計画的殺人だからバレる前にとっとと遺体を引き取り火葬してしまったのではないでしょうか。

連続殺人事件

すでに連続殺人事件が起こっていると考えるのが自然でしょう。冒頭のantからのメールでも「何人殺したか知っている」と書いてありましたし。
でも今の段階では情報が少なすぎますよね。

整君が流さん宅で@旅めしのバックナンバーを見て「連続殺人事件は近くで起こっているとは限らない」と推測します。その後「風呂光さんは何かの情報を得たがそれは僕に話せない」「今夜は絶対眠れない」と推測が続きます。@旅めしの取材地で事件が起こっているのでしょうか。
また、流さんが@旅めしの編集を行っている望月さんと蕪木さんに対して「どこへ行っても人気者」と発言します。これも、富山県内だけの話ではなく過去の取材地まで流さんが足を運び二人の人気っぷりを目の当たりにしているのかもしれません。
流さんが連続殺人事件に関わっている可能性が大きいです。

望月さんの死

富山編を全体的に見ると流さんが怪しくてしょうがありません。しかし、望月さんの死に関しては流さんにはアリバイがあります。整君が最後に望月さんを見かけてから望月さんが亡くなるまでの間、流さんは整君とずっと一緒にいたからです。

望月さんが亡くなったと思われる描写で、脇にビール缶が転がっていました。そのビールはお別れ会や流さんの自宅で流さんが持っていたのと同じ銘柄でした。これも何かのヒントでしょうか。
風呂光さんは事件の真相にだいぶ近づいてたっぽいので、一緒に行動をしていた望月さんも事件の真相を知っている人物として口止め的な感じで殺されてしまったのでしょうか…
でも、誰が殺したんだろう…。流さんじゃないとしたら実行犯思いつかない…。でも、蕪木さんは上記に書いた通り、怪しい人物じゃないように思うんですよね…。
連続殺人事件に流さんが関わっているとしても、単独犯ではなく複数いるのかな。

望月さんが亡くなった前提で書いているけれど、実は生きているってことだったらすみません😅

やっぱり怪しすぎるよ、流さん。

何度も言うけれど、全体的に見ると流さんは怪しさの塊なんですよ。
流さんの先輩の話がちらっと出てきました。新人の時から相棒だったそうですが、先輩の写真が入った写真立てを倒したままにしています。

整君「殉職されたんですか」
流さん「まあ、殉職みたいなもんかな」
整君「ということは、殉職じゃないんですね」
その後二人が見つめ合うシーン。
ここで見つめ合うのも何かしらの意味がありそうで見逃せません。
風呂光さん祖母が風呂光さんに「人の顔色を伺うことも刑事には必要な能力」とアドバイスしています。富山編では顔色や表情が事件を解く鍵でもありそうです。

流さんはその先輩から雑な扱いを受けていたのでしょうか。それで、一見すると望月さんに振り回されている蕪木さんを自分と同じように見たくてしょうがない…とか?。殉職じゃないけど殉職みたいなもんって、流さんが殺したの?って邪推してしまいます。

陽菜ちゃんの祖父の家で、流さんは整君や蕪木さんに氷見の獅子舞の話をします。
「天狗は獅子と対決して、最後には倒す」「最後に獅子を倒す演目、獅子殺し」先輩=獅子、流さん=天狗なのでしょうか。
でも、先輩の十八番だったというアリスの「チャンピオン」をよく口ずさむということは先輩と仲が悪かったというわけではない…?

陽菜ちゃんの祖父も流さんの先輩が亡くなったことはご存じのようですが、流さんに発した「過去に生きるな 流 影に捕まるぞ」ってどういう意味なんでしょう…。

流さんが怪しくてしょうがないけど、ここまでわかりやすく怪しいと逆に違うような気もしてきます。この作品は意外な人物が実行犯であることが多いので…。

これまで親子の問題を描くことが多かった本作品。しかし、富山編では親が全然出てきません。親の立場として登場してるのって亡くなった妙子さんと今のところ活躍が見られない久我山さんくらいですよね。(妙子さんのお別れ会に居合わせた妊婦さんは別として。)
風呂光さんの母は祖母と関係が悪いため登場しませんし、陽菜ちゃんの祖父は出てきても陽菜ちゃんの両親は今のところ出てきていません。
ここはちょっと個人的に違和感を覚えるところです。

ちなみに我路君が主犯となって起こしたバスジャックでも、我路君達の両親は登場しませんでした。子供がかなり計画的に起こしたことを知らないとは考えにくい…バスジャックのことは知らなくてもその後の煙草森さん(我路君の姉を殺害した犯人)を殺して現在逃亡中であることを知らないわけがないので、ここは意図的に明かしていないのでしょう。

であれば、富山編でも親が出てこないのは意図的なんですかね?

富山編は次巻で終わるくらいのボリュームなんでしょうか。妙子さんの死の他に連続殺人事件と望月さんのこともあるので、これからどのように話が展開していくのかが気になります。
13巻早く発売されないかな~🎶

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今日はここまで。それでは!




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