【roots】老年期
《33章》チェイス
その夜にデイブは決意した。
ドアを小さくノックし
「オスカー、いいかな?」と小声で言う。
「デイブ?こんな時間にどうしたの?」
オスカーが眠気まなこでドアを開けた。
デイブはオスカーの腕を取り部屋へ入った。
ベッドに座って
「チェイスがやったんだと思う」
「何を?」
「オースティンだよ。オースティンを撃った男だ」「チェイスって…影の?」
「僕の大事な物を揺さぶって連れて行こうとする。あの病院へオスカーを連れて行って、取り込むつもりだったんだ」
オスカーの目がすっかり覚めた。