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(200字文)信仰の絶滅VS日本人の恥じらい

(200字文)信仰の絶滅VS日本人の恥じらい

仏像は博物館で湿度の調整を受けガラスの向こうに整列し
人々はその巧みな彫刻をまじまじと観てはゾロゾロと通り過ぎて行く。
私は学生らしき黄色いリュックを背負った学芸員に解説を求めた。快諾して丁寧に説明する彼なら分かってくれると期待した。
「本来は沢山の人に慕われて、こんな距離じゃなかったと思う。私はそれが寂しい。手を合わせても?」
「そう!そうなんです!」
静かに合掌している二人は明らかに浮いていた

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涙の味

涙の味

泣きながら食べる食事。
その味を
大多数の人が知っている事なのだろうか?

私は、いただきます!と
物を口に入れたら
悔しくて、悲しくて、
涙の出やすい子供だった。

あの何とも言えない
涙の味がキライだった。。

時は過ぎ、最後に食べたのはもう
随分と昔になるが、
今回は、

成人して最後の
涙の味について綴らせて頂きます。

行きつけのパブで朝まで
遊び惚けていた頃の事

マスターは少し年上で

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雨は好きですか?

雨は好きですか?

私は雨が好き。
あんまりコレを言うと変に思われるから今まで
なるべく控えていた感想だ。

たしかに、雨降ると肩凝り頭痛、その他諸々。
人それぞれに問題はあれど、やっぱり雨が好き。

シトシト降る春の雨。
ドシャ降りの夏の雨。
横から吹き込む秋の雨。
雪になり損ねた冬の雨。

どれも好き。でも、印象深い雨は
春夏秋冬のその隙間にどっちつかずで、

その季節に別れを告げているのか、
次の季節を歓迎して

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ずっと一緒にいたいから

ずっと一緒にいたいから

#ポエム

泣いたり笑ったり
長い付き合いになったもんだ
ずいぶんと苦しい事だらけの時
ウチとアンタは
出逢わなければなんて
何度思ったことやら

どうしたのかな
おとなになったからかな
この頃の数年
ウチとアンタとの関係がとても良い
愛とは想像力だって
よく言ったものだ

ウチはアンタに本気で惚れちまったと
認めてしまった

それからというもの

アンタとウチが一生一緒に健やかに
寄り添えるよう

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突然亡くした兄。たった2人の兄妹。     (第4話の前に)

突然亡くした兄。たった2人の兄妹。     (第4話の前に)

原因不明の急死でした。仕事中に倒れてそのままポックリ。
兄との思い出を、綴らせて下さい。
上の水墨画は泣きそうになったけど、我慢して、絵に泣いてもらおうと、
衝動的に描いた物です。兄は兎年、私は巳年。
巳の私を置いて右の方へ兎が去っていく所を表してみた。
不思議な事に、スッキリしました。

兄は優しいだけが取り柄の人。
物心付いた頃からほぼ毎週、父の渓流釣りについて行って、
私が小学2年、兄が4年

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