見出し画像

読書日記|0306-0312



20230306 晴れ
きょうも休み。パンを作ろうかと思っていたのに強力粉がない。買いにいけばいいものを、なんかもういいや、となり、やめた。休みの日は頑なに家から出たくない。窓を全開にし、陽の光を浴びながら、ひかりさんに教えていただいた横光利一の『花園の思想』を読む。はじまりから終わりまでずっと、もうほんとうにずっと、ず〜っと美しくて、なんなんだこれは、という状態。白く発光したような文字が並ぶ、こんな本あったのかと。横光利一もっと読もう。


我が家の枝垂れ梅が満開になった。鳥たちがずっと何かをいっている。それに合わせて猫たちも何かをいっている。平日の、このだらけきった時間がいつまでも続けばいいのにな、とおもうけれど、そんなはずもなく夜になった。明日は仕事。ずっと体調が悪い。本を読んで誤魔化す。





0307 晴れ
朝読書の時間が15分ほどしかとれず、とれないなかでも少しずつ『町でいちばんの素人』を読みすすめていく。柿内さんの「読めば読めちゃうと思う」という一言に勇気づけられる。そうなのだ。どれだけ難しい本でも、分厚い本でも、尻込みするのはこちら側の問題であって、どれもこれも読めば読めてしまうのだ。あとはわからなさをどれだけ楽しめるか。わからなくてもなんか楽しいぞ、という柿内さんのスタンスがとても好きなので、柿内さんの本を朝に読んでいる間くらいは真似してみる。


そうして読まれたのは村上春樹の『1Q84』で、夫が楽しそうにしているから読んでみたはいいものの、わからない。わからなくて、だけど文章の小気味良さやセンスのある一文、まどろっこしさなどに身を任せて52ページまで。夫はここからが面白いという。私は面白さを理解できるのだろうか。そもそもこれはどういった話なんだろう。

仕事。youtube撮影がどうのこうのという人がきて、いや、困る、となった。なんかもうそういうの、デパートにあるトイレの化粧室でカメラに向かって踊っているのとかそういうの、なんのためにしているの、と思ったりして、そしたらそうか、その人達にいわせてみれば、あなたはなんのために本を読んでいるの、と聞かれるのとおなじことかと思って、考えるのはやめにした。楽しいからするんだろう。じぶんが、楽しいと思うから。それしかない。






0308 晴れ
体調が優れないとき、本はあまり読めないくせに文章が長くなる癖が私にはあるのかもしれない。仕事。 わたしのポケットに潜む夏油傑のボールペンが「猿め」といっていた。


夜ご飯を食べながら、『ONE PIECE film red』を観る。ノーコメントで、と乗り切ろうと思ったけど、じぶんの日記なので遠慮することもないか。近年のONE PIECE映画は、突拍子もなくいろんなキャラがでてきては、そのキャラたちの良さは存分に生かされず、ストーリー性は限りなく薄い。個人的に今作はスタンピードにつぐ駄作。ウソップヤソップ以外でよかったところあった?と、夫と冷静に語り合う。「負け惜しみ〜」といわれるたびに苛立ちは積もっていき、あれ?これは我らのバグか?と調べたら、意見が真っ二つだった。そりゃそうだ。ワンピコラボのadoちゃんのPVとしか思えない。 adoちゃんの音楽に感情移入できない人は地獄。くどい。


といった怒りがたまり、深夜にさよさんとスペースをしたら、さよさんは30分だけ観て消したらしい。いたいた、ここにいた。という安心感。私も30分がわりと限界だった。と、つらつら怒りを分散させていく。二時間くらい話してたけど、怒りについてのことや、本のことも含めて、心の奥底に沈めてあった内緒事を手放すことは、こういう深夜だからこそできることであって、少し濃いめのこんな夜もいいなと思った。きっと誰も覚えていないし。なみちゃんとも話せて嬉しかった。




0309 晴れ
村上春樹の『1Q84』を読みすすめる。おもしろい。春だから、微睡んでしまって、本読みのペースがとてもゆっくり。






0310 晴れ
猫の目の上にできものができていることに気づく。潰瘍のようになっている。顔を触っていくと、両頬にひとつずつ、口の横にひとつ、耳の下にひとつ、目の上にふたつ、目と目のあいだの頭部にひとつ、瘡蓋のようなものから潰瘍のようなもの、そのすべてが硬くてしこりのよう。赤いものから黒いものまで、ぽろりととれてしまいそうなものから、とれなさそうなものまで。どうして気づかなかったんだろう。慌てて病院に連れていくも、二時間待ち。猫はストレスで鳴いた。私は気づけなかった自分を悔いた。ひとまずは抗生剤で様子をみるらしい。猫のことが気になり、本が読めない。



0311
猫のできものの大きさは変わらない。叔父の家へ野菜を収穫しにいく。帰宅後、猫はできものを引っ掻いたらしく、赤い血がでている。心なしか昨日よりも大きくなっている気がして、焦って病院へ電話をかけるも先生は留守。そりゃそうだ。休診時間だもの。猫、元気そうに歩くし、たくさん食べているのに、なあ。気づくことができなくて、ごめんよ。調べても、調べても、悪いことしか書かれていない。おまけに調べた写真とおなじようなできもので、ああ、もうどうしよう。どうすることもできない。きょうも本は読めない。



0312 晴れ
猫、ごはんたくさん食べる。抗生剤三日目。目の上のできもなが、目の淵にかかってきているような気がする。水曜日までは様子見といわれたけれど、放っておいて良いのだろうか。目の前で気持ちよさそうに眠っている。それ、どうしたの。いつからそうなってた?ずっと一緒にいる猫で、シニア猫ではあるから、こうなる可能性もあったけど、あまりにもはやい。顔以外には何もできていない。だけど単なる炎症だけとは考えにくい。だってこんなにも複数、突然でてきたもの。はやいから、悪性の可能性が高い。調べて、不安になる。なによりもご飯がすきなのに、ご飯を食べれなくなってしまったらどうしよう。猫はなにも考えていないようで、気持ちよく眠っている。仕事で嫌なことがある。水掛け論クレームほどだるいものはない。とことんだめ。本は読めない。




この記事が参加している募集

#習慣にしていること

130,873件

#眠れない夜に

69,580件

よろこびます。