【有料級】勘違いされやすい「ECサイト運営」「EC(ネットショップ)の仕事」のリアル

お疲れ様です。

今回こちらの記事では、2007年位から様々な企業で事業者サイドでECに携わり続けてきた僕自身の経験を元に、
EC事業者の現場のリアルを細かくお伝えしたいと考えています。
記事のボリュームが有料級ですが、暫くは無料で公開しますので今のうちにご活用下さい。

記事を書く主な目的は、
「ECを仕事にするということはどういうことか、どんな仕事なのか」を知っていただき、
ECに興味がある方やEC事業者で働きたいという方、
または逆に、ECなんてどうせ自分には向いていない、という方の認識をただすことです。

上記のような方たちの中には、
「EC=WEBマーケティング=頭脳労働」や
「EC=IT系=キラキラした仕事」といった勘違いをお持ちの方も多くないでしょうか?

詳しくは後述しますが、よほど売上規模の大きな事業者、業務が細分化して割り当てられている事業者で無い限り、
上記2つの等式の「=」は、全くの間違い「≠」ではありませんが、あくまでもニアリーイコール「≒」です。

このあたりをご理解いただき、
まさに今僕自身が感じている「ECはおもろい」「ずっとECに携わってご飯を食べていきたい」
という気持ちを持つ人を増やしていきたいと考えています。

文章が上手な方ではありませんので読みづらいところもあるかもしれませんが、
何卒お付き合い下さいますと嬉しく思います。


買う側から見るECと実店舗の違い

まずはECと実店舗における、買い物の流れの違いをおさらいしておきましょう。
実店舗は読んだままですが、購入者が実際に訪問する店舗があります。
そこで実際に商品を手に取ったり、接客を受けたりして、購入するものを決め、お金を払い、多くの場合、商品を持って帰ります。

ECはエレクトリックコマース、電子商取引とこちらも読んだままですが、「お店」はオンライン上にあります。
購入者は何かしらの端末でオンライン上のお店にアクセスし、商品を確認し、購入手続きを行って、商品の到着を待ちます。

「通信販売」とはどう違う?

昭和の時代から存在するいわゆる「通信販売」も「お店」は(購入時に目に見えるところに)ありませんが、
TV番組や雑誌、カタログなどの媒体で情報を得、電話やハガキなどで購入手続きを行って商品の到着を待つ、というところは似ていますね。
この「媒体」がWEB上に存在し、購入者が積極的に商品を探すようになった点や、決済方法の選択肢が増えた点が
「EC(ネットショップ)」と「通信販売」の細かな違いと言えます。
「通信販売」の新しい選択肢の一つが「EC」ということですね。

「ECで買う」を少し深掘り

ECをお仕事にすることの本質を探るために、少し「ECで買う」を深掘りして順に見ていきます。

購入者は、
1:多くの場合、SNSや口コミなど様々な情報を得て欲しくなった商品、
2:または今の自分の欲しい何かしらを思いつくキーワードで検索し、
3:楽天市場やAmazonなどのECモール、それ以外の独立したECサイトで、表示されたいくつかの商品のうち1つ、または複数のページを閲覧します。
4:ページ内の情報、価格や機能、還元ポイント、支払い方法や配送条件、到着予定日など、色々な条件で比較検討を行い、購入します。
5:そして、商品の到着を待ち、確認し、食べたり、使ったりします。

数字を付けたのは、販売する側においてはそれぞれの番号で仕事が分かれていることが多いからです。
そしてピラミッドのように、数字が大きいほど仕事の重要度が増します。
5・・・商品が到着しなければそもそも取引は成立せず詐欺になりますし、
4・・・商品が比較検討出来ることが次に重要です。
3・・・どこにお店を構えるかも重要ですが、適当な商品ページさえあれば売れるほど甘くはありません。
1や2のように商品の認知度を向上させることが無用とはいいませんし、それが大成功した時の、意味がわからないくらいの注文件数を見た時は本当にシビれます。
しかしながら、よく言われるところの「WEBマーケティング」だけやってりゃ成り立つほど、ECの現場はキラキラしたものではないんです。

ECは肉体労働ありき

多くの場合、ECの現場は根幹が出荷業務などの肉体労働ですし、地道な作業ばかりです。
出荷作業をしたくなくても、お金を払って誰かにやってもらわないと取引自体が成り立たちません。
出荷ばかりではありません。肝心の商品を仕入れて入庫される際も、外部倉庫さんを利用していない場合、荷受けを行うのは事業者側です。
トラックに引かれて倉庫の前に停められた長ーいコンテナの中に飛び乗って、しこたま汗をかきながら商品を運び出すなんて、これまでで10回20回の経験ではありません。
これに関してはまあ僕が男だからというのもありますが、
とかく、ECは肉体労働が根幹にあると強く主張しておきます。

小さい会社がECをやっている場合、
セールのタイミングなどで注文件数が爆発的に増えた日には
専務や社長などの役員レベルが出荷作業を手伝うのは当たり前です。
発送しなければいけないものが山積みの状態で、
ヘルプを要請しないのは、逆に怒られることがほとんどです。
「しゃあないなぁ・・・!」といいながら喜んで手伝ってくれるはずです。
出荷して初めて売上が立つことを身に沁みて知っていますし、
出荷が追いつかないほど売れていることが嬉しいからです。

受注処理、カスタマーサポート担当者や
商品ページを作るデザイナーでも、
商品を企画するMDさんでも、
商品が最終的にどのような形で届くのかを身をもって知っておくことは非常に重要なことです。
倉庫でピッキングをする、出荷作業を行う現場のことをしっかり把握、理解した上で、出荷作業の流れを効率面で改善して注文件数が急増しても問題が発生しないように整えておくことが、集客に力を入れるより優先されるのです。

かといって、出荷作業を行う方のお給料も注文件数が増えなければ賄えませんから、注文件数を増やすために必要な「商品ページ最適化」「検索エンジン最適化」「広告運用」「SNS」などのWEBマーケティング ”も” 重要です。
どちらも大切で、お互いに背中を預けあい、尊重しあってこそECの仕事がうまく回っていきます。
出荷現場の方を蔑ろにするEC事業者は絶対に伸びません。絶対です。

ですので、ECを仕事にしたい方は、
とかく「ECは肉体労働ありき」での仕事であることを肝に銘じて現場に入って欲しいと思っています。

ECの現場の様々な仕事

まずはECは出荷業務などの肉体労働ありきだということを前置きにしつつ、他にECの現場においてどのような仕事があるかを、なるべく上流から順に紹介します。

数字の管理、経営に関わる仕事(+経理)

いわゆる店長さんがガッツリ関わるお仕事です。
アクセス、商品ごとの売れ行き、客単価、在庫の推移、粗利や全体の利益率など様々な「数字」を確認して分析し、問題や課題の発見と解決に導いていくために重要なお仕事です。括弧付きで(+経理)としたのは、経理担当者さんが居ない会社じゃなければ経理担当の方が収支の窓口になるからです。
このポジションがしっかりしていないと、ただ商品を作って売って、広告売って、蓋を開けてみたら赤字で会社の存続すら危ういなんてこともザラにあります。
社長さん、役員さんが数字に弱いのに背水の陣で新しくECに手を出す、といった会社は、数字の管理ができずにあっという間に傾きます。
ECは見えないところにお金を沢山使い、きちんと分析できないと見通しもつかないので管理していないと急に強烈な請求が来たり、伸びる要素がないところに無駄な投資をしたりするからです。余談でした。

商品を用意する仕事

なにはなくとも、売るものがなければ商いは成り立ちません。
一口に商品を用意するといっても様々ですが、商品を用意して売れるようにするまでは大きく分けて3つです。

●何を売るのかを考えて「商品企画」をする
(何が売れるかを考え、調べた上で)何を誰に向けて売る、いつまでに用意する、数はどれだけ、パッケージはどうする、などを考えて決めるフェーズです。もともとある商品を自社で販売するためにカスタマイズしてもらういわゆるOEMも立派な商品企画ですし、作ってくれる工場を探すのもこのフェーズです。

●どこからいつどのようにいくらで「仕入れ」るかを決める
商品は企画していきなり100個1,000個と送られてくるわけではなく、試しに作ったテストサンプルを見ながら仕様を固めていきます。その中で、いくつ買ってくれたらいくらというような「見積もり」を交わしたり、納期や納品場所、送料はいくらかかるか、どっちが負担するかなども決めていきます。
海外で作ってもらって輸入する場合であれば、お金を支払うタイミングの為替状況なんかも重要なポイントだったりします。
そして仕入れた商品の在庫数の推移を見ながら、再発注タイミングを決めるのも重要な仕事ですね。

●荷受けを行い、商品を確認する
企画され、仕入れられた商品を倉庫などで運送業者から荷受けして、
仕入れ伝票通りか検数し、抜き打ちで検品したり、不備などがあれば早急に運送業者や仕入先などに確認を行います。そして倉庫での保管場所(ロケーション)などを決めて販売するポジションに伝達するわけです。

ページ作成に関わる仕事

実店舗で言うところのお店を作る仕事です。
商品ページは着地点や上陸点という意味の「ランディング」ページ(LP)とも呼ばれ、LPは訪れた人がどう視点を動かすか、どういった情報をどの位置に配置すれば欲しくなるか、安心するかなどといった「ランディングページ最適化(LPO)」は日々研究されています。

●ささげ作業
一般的にはアパレル用語ですが、
撮影・採寸・原稿作成の頭文字を並べて「ささげ」といいます。
採寸も重要ですが、撮影や商品説明の原稿起こしは商品がどのようなものなのかを可視化する重要な仕事です。
撮影する際は写真として美しいかどうかより、商品ページでどう使われるかを考えながら構図などの撮影内容を決めるセンスがより求められます。
スマートフォンのカメラ性能も上がってきており、スマホのカメラだけで撮影を済ませるショップもあります。

●LPのデザイン
画像を作るソフト(Photoshopなど)を使って商品ページをデザインします。正方形の画像を複数枚作るパターンもあれば、縦に長ーい画像を作る場合もあります。

●商品登録
楽天市場やAmazon、またshopifyなどの自社ECサイトのフォーマットやルールに則って、画像や商品説明文などを入力し登録します。
次の集客にも関わる、検索エンジン最適化(SEO)を意識しつつ登録する内容を調整していく必要があります。
また、商品登録は1度してしまえば終わりではなく、その時その時で適切に修正、改善を行い、より多くのお客様に訪問してもらう工夫が必要です。

●ショップ全体のディレクション
個々の商品ページだけではなく、トップページ、特集ページ、カテゴリページなど、色々なページをお客様に閲覧してもらう(回遊と言われます)ためにショップ全体を設計するのも大切な仕事です。

集客に関わる仕事

売るもの(商品)ができ、売り場(LP)ができた。
でもそれだけで売れるほどヌルくないのがECです。
よく卸し事業や実店舗を運営されている事業者さんがECに手を出す場合に、
「ネットに出したら売れるだろう、家賃も営業も要らないから利益率も高いだろう」と安直に考えるパターンがまあまあ見受けられますが、
認知拡大や集客に力を入れないショップは、
「東京に行けばビッグになれる」とノープランで地方から上京するミュージシャンのようなものです。
そしてここが、いわゆる「WEBマーケティング」といわれるジャンルの代表的な仕事です。

●キャンペーン、セールの企画
楽天市場なら楽天スーパーSALEに参加する、Amazonならプライムデーに参加するといったものや、母の日セールにむけ商品の仕様やページの調整を行うといった企画です。WEBマーケティングと少し軸が違いますが、立派な集客の1つです。

●コンテンツマーケティング
「◇◇におすすめな▲▲10選」とか、
商品を探すつもりで検索エンジンで調べたときに出てくる記事があります。
これはブログ記事としても成立していますが、ショップ側のマーケティング施策であることもかなり多いです。
初心者さん向けに専門店のスタッフが記事を書いてより強く興味を持ってもらうコンテンツのことを「ナーチャリング」コンテンツと言ったりもします。アフィリエイターさんに記事を書いてもらうのも、自社サイト内に色々と記事を載せる「オウンドメディア」も、コンテンツマーケティングの一例です。面倒で成果につながるまでに時間がかかりやすいですが、ブランドやショップのことを理解してもらうためにとても大切なものです。

●SNS
これはもう言わずもがなで、「WEBマーケティング=SNS広告」と早合点してしまうマーケターさんも多数いらっしゃるほどの代表格ですね。
ターゲットに合わせて運用するチャネルを変えたり、広告、ライブ、プレゼント企画、ギフティング、ハッシュタグ付与によるUGC、いろいろできます。

●広告
先のSNSの項でも軽く触れましたが、SNS以外にもWEB広告の種類はたくさんあります。
表示先で分ければ楽天市場やAmazonの内部、Googleなどの検索エンジン内、LINEなどのアプリや特定のWEBサイト、タクシーやトイレ、ヘリコプターなど広告の表示先は本当に様々です。
広告の種類であれば、クリック課金型広告、ディスプレイ広告という課金方式から、検索キーワード、WEB閲覧履歴、性別や年齢の予測値、地域や興味関心など、色々な属性値で広告そのものや配信先、表示させる相手を選んだり絞ったりもできます。
コストに直結するので、店長さんや社長さんが管理することが多い分野の仕事だったりもします。

注文やお客様に関わる仕事

重要な出荷業務を含む、注文が発生した後に出番が来るお仕事もいくつかあります。

●受注処理
読んで字の如く、受けた注文を処理するお仕事です。
ここでの「処理」を紐解くと、
備考欄の内容を納品書や送り状に反映し、送り状やピッキングリストを発行して倉庫側に依頼する。出荷完了したら問い合わせ番号をお客様にメールなどで伝える、と言えます。
あるあるなのが、在庫がないのに売れちゃってる「売り越し」が発生したり、やれ領収書を発行してほしい、宅配ボックスに入れてほしいとか、住所と郵便番号に齟齬があるとか、住所を漢数字で入力されていて半角数字に変えないといけないとか、「熨斗(のし)」だとか「名入れ」だとか、配送指定日が結構先の日付だからまだ送り状発行したらだめとか。そういったイレギュラーなことも冷静に粛々とこなしていく、縁の下の力持ちポジションです。

●カスタマーサポート
簡単に言うと注文前や注文後、商品発送後、商品到着後など、お買い物の流れの様々なタイミングでお客様の疑問や問題を解決してあげるポジションです。
具体例としては、購入前のお問い合わせ、購入後の注文内容変更や納期確認、配送中のトラブルサポート、商品が届いた後の質問などへの対応です。
僕のこれまでの経験では、中小企業の場合は受注処理の方がカスタマーサポートも担うパターンがほとんどです。規模が大きくなると、「よくある質問」を把握したコールセンターを抱えて、ここにお任せする場合もあります。

まとめ

ECの現場の様々な仕事について細かく分類してみましたが、
多くの中小企業の場合、一人で何役も担うのが普通です。
そう、ECはなかなかにマルチタスクなお仕事なのです。
そして、一般的に抱かれているようなキラキラしたイメージではなく、なかなかに泥臭いお仕事が多かったりするんです。
商店街の一角にある、おっちゃんが一人できりもりしてる「◯◯商店」と同じだと思ってもらうほうがイメージとしてはかなり近いです。
僕自身も事業者内で新規事業として楽天市場やAmazonにお店を新しく構えて、月商500万円くらいまではほぼワンオペで運営してました。

もちろん毎日朝イチの業務といえば受注確認。注文締め切り時間になったら処理開始して出荷作業。
そんなこんなが落ち着いたら、こんなん売ってみたらどうかなとリサーチを経て企画し、中国人スタッフさんと連携して仕入れてもらい、社内倉庫の一角を借りて荷受け、検品。
自分で撮影した写真を元にPhotoshopで画像を作って商品登録し、広告も自分で運用して売れるかどうかとハラハラしながら数字も管理して上に報告。
お客さんから問い合わせやクレームの電話があっても自分で対応。

もちろん所々で手伝ってもらうこともありましたが、思い返してもやっぱりほぼワンオペでしたね。よくやってたと思います(苦笑)
けど、売上が上がってくるとやっぱり嬉しいし、嬉しいレビューがついたりしたら「やりがい」を身に沁みて感じていました。
その会社さんでは結局3年ほどで僕の仲間も増えて、6人位になり、楽天とAmazon合わせて月商5000万円くらいまでに成長しました。
コロナでマスクが品切れになったのを機に企業転売に手を出しはじめて、味をしめて、どんどん転売の幅を広げたりガンガン推奨するんでイヤになって辞めちゃいましたけど。いい経験だったなとは思います。

ECの仕事はここがおもろい!

さて、相当な長文を綴ってきましたが、かなり細かいところまでECのしごとのリアルを書けているのではないかと思います。

ここまでお読みになったか、目次から、「要は何がECの魅力やねん」と飛んで来られたかは置いといて、僕が感じて惹かれているECの面白さを最後にお伝えします。

商売の面白さをダイレクトに味わえる

まずはこれです。これに限っては対面接客やお客様の生の反応がある実店舗には劣るかもしれませんが、自分が「これいいでしょ!」と紹介しているものに、お客さんがお金を払って「いいね!」と買ってくれる。
さらにリピートしてくれたり、レビューや口コミを書いて紹介してくれる。
これはやっぱり、快感です。売れない不安ももちろんありますが、それも面白みのうちだと思えるほど、商いが成り立った瞬間の感謝、喜びはやっぱりクセになります。

スピード感、爆発力がある

これは実店舗と違うところですが、プラットフォームの優秀さに支えられ、行ったことに対するリターンの速さも魅力です。
お店を開ける、仕込みや掃除をする、一人ずつ接客をする、ではなく、
お店は基本24時間営業で、ページがWEB上にあるので臭いもゴミも存在せず、サーバ容量さえ保てば同時に何千人でも接客できます。注文はいつでも出来ますしね。出荷のボトルネックさえ解消できれば、1日何万個でも販売可能です。「餃子一日百万個」をひとつの店舗でできるんです。
これは快感です。

コミュニケーションスキルが限定的

僕はECを長いことやっているので、営業マンさんのような、トークによる攻めのコミュニケーションよりも受動的ながらクリエイティブやライティングでアピールすることの方が得意ですし、駆け引きがめちゃくちゃ苦手です。ECは全てさらけ出しす「正直ベース」でないと上手くいかないからです。
電話営業とか飛び込みも過去の職場で経験してますが、そういった「断られる」ことが前提ではなく、適切にアピールしたら、適切に閲覧してくれて、「要らない」人は「静かに去ってくれる」のが最高だと思います。
しかも「静かに去った痕跡」はしっかり残るので、改善は出来るというもの好きなところ。

同じく何千という問い合わせ対応をしてきましたので、電話対応もメール対応も全て正直ベース。そして全て包み込んであげるつもりで対応すればOKどころかいわゆる「神対応」扱いなので、人に優しくなれます(笑)

いろんな種類の仕事がある

先述した通り、ECはなかなかにマルチタスク。飽きっぽい僕にはうってつけです。手先も器用で素早く動く方なので、出荷作業もめちゃくちゃ好きです。物流倉庫でアルバイトした経験もあるので梱包もピッキングもなかなかのスピード。普段出荷現場で働いてくれているスタッフさんもびっくりしてくれます(笑)
写真の撮影も好きですし、新しいものを探したり企画するのも好き。新しいシステムを触るのも大好きなので、受注処理のマニュアル作ったり、改善したりと多岐にわたって楽しくお仕事できます。

データの扱いがモノを言う仕事

その中でも、広告運用とデータ分析がトップレベルで好きな仕事です。
広告運用は法則を見つけたり、実験と検証を繰り返すのが要ですので実験好きな僕にうってつけ。
また、◯◯がいつ▢▢個売れた。
なんでだろう?もしかしてこういう理由か?
だとすればこうしたらどうなるだろう?
こういう謎解き要素がデータ分析には多分に含まれています。
しかもその一つ一つの数字は、すべて人の行動(興味を持ったかどうか、クリックやタップをしたかどうか)が集まったものです。冷たい無機質な数字ではなく、心理や心情だらけの生きた数字なんですよね。
半分冗談ですが、「ある店舗の全てのデータです」ってExcelを渡されたりしたら、それをアテ(つまみ)にハイボールで晩酌しながら「どういう店だろう」「どこが改善ポイントだろう」と考えてしまうくらい、データが好きです。

好きな格好で働ける

スーツでEC業務を行う企業ももちろんありますが、性質上、ECを事業の1つにしている企業は髪型服装が自由なところのほうが多いです。
もちろんある程度の節度は守られていますが、ラフな格好で働けるのは魅力です。
(僕のアイコンは過去の企業に居たときにパーティーに参加した時に撮られたものです)

PCが相棒

自分でPCを組んだり、ゴリゴリにカスタムしたりトリプルディスプレイにしたりするようなPC好き、ガジェット好きな僕ですから、仕事でPCを使えるのはやっぱ楽しいです。PCが仕事の要であるため、他の事業をされている企業よりちょっとスペックを気にしたり、好きにカスタムできやすいのも嬉しいポイント。自分で好きなワイヤレスキーボード買って、快適デスクワークです。

こういう人は向かないかも?

と、僕にとっては面白くて魅力たっぷりなECの仕事ですが、あえて向いていないかも?という人について考えてみます。
ただ、基本的にどんな人であっても、どこかしらのポジションでECに携わることは出来るのですが。

好奇心が少なめの方

プラットフォームやトレンドがどんどん新しくなるEC業界ですから、
昔ながらの商品を昔のとおりに売っていたいというような、
「新しいものをいかにつかいこなしてやろうか」「今売れてるものは何だろう」「何でこれはこうなんだろう」というような探究心や好奇心が少なめの方は、部署内でも置いてきぼりになりやすいかもしれません。

数字が苦手だと思い込んでいる方

商売ですし、データを扱う仕事ですので、お金の計算や数字に関わることは多いです。計算ミスが多い方だったり、自分が数字が苦手だという固定観念がある方は出荷担当さん以外はお仕事が回ってこないかもしれません。
でも出荷担当さんでも出荷件数の計算したりするしな・・・。

機械が苦手だと思い込んでいる方

出荷作業以外、ECはPC操作が肝要ですから、やはりPC操作は素早く出来るに越したことはありません。僕も遅ればせながら30歳になる年の年末年始でようやくタッチタイピングを習得しましたが、こういうことが苦手だ、やっても身につかない、PCは分からない、という思い込みがある方は向かないでしょう。

スピード感の乏しい方、完璧主義の方

普段はおっとりしていても、いざというときにスイッチを入れてバババッと仕事をこなす必要があります。
仕入れが完了して商品がそこにあるのに商品登録を先延ばしにしてしまったり、商品ページを完璧にしてからアップしようとするのは改めたほうが良いです。
細かいデコレーションはもちろん速い方がいいけども、まず店頭に並べて、買えるようにする。くらいの気持ちがある方が、商売人に向いています。

最後に

長々と(9,900文字・・・!)書いてしまいましたが、お読みいただければECという仕事についてのイメージをただしていただけるような内容だと自負しています。
質問などがあればコメントいただき、コメントか別の記事にてご回答しようと考えています。

まず取り急ぎ、次のECに関する記事は、
「転売」についてですかね。

ではまた。

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