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僕たちは、「ファンタズミック!」の感動を永遠に忘れはしない。

東京ディズニーシーのナイトエンターテイメントショー「ファンタズミック!」が、ついに本日、その長い歴史に幕を閉じた。

同公演は、東日本大震災後の長期休園を経て営業を開始した2011年4月28日にスタートしたレギュラーのハーバーショーだ。

現在、東京ディズニーシーは、新型コロナウイルスの影響で休園を余儀なくされている。その結果として、残念ながら、本日3月25日に予定されていた最終公演は実施されることはなかった。そのことが発表された時、深い悲しみを抱いた人は、きっと少なくないと思う。

こうした背景を受けて、本日、東京ディズニーリゾートのYouTube公式チャンネルで、「ファンタズミック!」のスペシャル動画が配信された。




僕はこの動画を観て、いかに「ファンタズミック!」が素晴らしいショーであったか、改めて思い知った。

映画『ファンタジア』をモチーフとしたこのショーは、僕たちに「イマジネーション」の力を心から信じさせてくれるものだった。

『アラジン』や『リトル・マーメイド』、『美女と野獣』、『シンデレラ』、『白雪姫』など、同公演に出演するキャラクターを挙げていけばキリがないが、だからこそ、このショーは、あらゆるディズニー作品に共通して「イマジネーション」の力が宿っていることを鮮やかに証明している。そう、この「ファンタズミック!」が伝えるメッセージは、ウォルトが一貫して表現し続けようとしてきた原初的な理念、信条そのものなのだ。

そして、その「イマジネーション」は必ずしも「正義」の力ではなくて、劇中で示唆されているように、「悪」のものにもなり得る。だからこそ、その力を担う私たち一人ひとりは、意志や覚悟をシビアに問われることになるが、ミッキーは、未だ見ぬ「夢」のために、その「イマジネーション」の魔法を唱える。「イマジネーション」や「夢」といった極めて抽象的なメッセージを、たった約20分のショーで、かつ、スクリーンの中ではなく、現実の世界で表現し切った「ファンタズミック!」は、やはり本当に素晴らしいショーであった。

何より、これはもはや理屈を超えたことではあるが、「魔法使いの弟子」として大活躍するミッキーをはじめとしたそれぞれのキャラクターは、今さら言うまでもなく本当に魅力的であった。



「ファンタズミック!」は、ついにフィナーレを迎えてしまったけれど、オリエンタルランド代表取締役会長兼CEOの加賀見俊夫氏は、次のように語っている。

「現在、さらなるパークの進化を目指して、新しいナイトエンターテインメントショーについても社内で検討を始めています。」

いつまでも進化し続ける「夢と魔法の王国」、その新章に期待したい。

今まさに未曾有の危機に直面している僕たちに、春は必ず来ることを信じて。

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