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#弦巻楽団
【初演の感想】飯塚優子さん「この手法の効果は、さらに生かすことが出来るのではないか」|#39『ピース・ピース』札幌演劇シーズン2024-冬
飯塚優子さん(レッドベリースタジオ代表)3方向に客席を設えた舞台、椅子のほか何もない空間に白ブラウスに黒スカート、全員ほぼ同じ衣裳の女性3人が立つ。 ひとりが読み、他の二人がそこに書かれてある母と娘を演じる。 読み手と演じ手を交代しながら、母についての3つのお話が繰り広げられる。 読むという行為、語り手という位置は、客観性を担当する。 あるいは内容のほとんどが回想なので「記憶」という主観もはらんでいる。 一方、演者の二人は、語りに合わせて行動するのではなく語られる母と娘の生
【初演の感想】むらかみなおさん「自分と母の歩いてきた道を、振り返らずにはいられない題材」|#39『ピース・ピース』札幌演劇シーズン2024-冬
むらかみなおさん(宣伝美術/デザイナー)「実験的な企画です」 弦巻さんより初演のビジュアル制作のご依頼をいただいた際に、そう伺いました。 脚本やあらすじもまだ未定。決まっているのはキャストのみ。 「3人の女性キャストから何が生まれるか」をイメージできるようなビジュアルで、というご依頼でした。 そのような創作の過程に興味を惹かれたのもあって、チラシを納品して以降、その後の過程をあえて見ずに本編を見ようと決めました。 SNSからの情報も一切入れないよう、1ヶ月慎重に過ごして劇場に