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プロ初登板で先頭打者に満塁本塁打を被弾〜2020年度 珍しいプロ野球記録を振り返る〜

2020年度に記録された、様々なプロ野球記録を振り返る記事を、連続で書いていきたいと思います。今回は長いプロ野球の歴史でも初となる「プロ初登板で先頭打者に満塁本塁打を被弾」記録をとり上げ、さらにはその投手の今シーズンの成績も見ていきたいと思います。

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記録したのはソフトバンク・津森宥紀投手

福岡ソフトバンクホークス ドラフト3位ルーキー 津森宥紀投手(東北福祉大出身)は、6月21日 ロッテ戦で、プロ初登板を果たしましたが、登板時先頭打者となる井上晴哉選手に、フルカウントからのストレート勝負の結果、満塁本塁打を浴びました。なお、先発の二保 旭投手が危険球退場になったことからの緊急登板の場面で、「すぐにキャッチボールをして、捕手を座らせて5球程度を投げただけ」のスクランブル登板だったようです。

▼満塁本塁打被弾に至るまでの流れ
<2回表 ロッテの攻撃>
4番 レアード 無死走者なし   
 → レフトへのヒット 1塁
5番 マーティン 無死1塁   
 → ライトへのヒットで出塁 1,2塁
6番 中村 奨吾 無死1,2塁   
 → デッドボール、満塁
 → 二保投手 は危険球により退場 
投手交代 : 二保 → 津森
7番 井上 晴哉 無死満塁
 →カウント3-2からのストレート、
  センターへの満塁ホームラン ソ0-4ロ

まさにプロの洗礼といったところでしょうか。なお、被弾後は、切り替えて、3回を投げて3安打1失点、4奪三振の力投を果たしました。試合後、「自分が1人目ってことですね。いいっすね」とコメントを残る姿には大物の片鱗がありますね。

津森宥紀投手 今シーズンの成績は

そんな衝撃のデビューを果たした津森投手、今季の1軍成績、ファーム成績は以下のとおりでした。

1軍での投球回数は16 1/3回と限られていますが、その中でも特に奪三振率(投手が9イニング投げたと仮定した場合の平均奪三振数)は、「9.37」とルーキーながら優れた成績を残しています。さらに、ファームでの奪三振率となると「11.51」とかなり高い数値になっています。


▶ 2020年度 1軍成績

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2020年度 ファーム成績

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まとめ

フルカウントからのストレート勝負で満塁本塁打を浴びた津森投手、今季の成績を見ると、奪三振型の投手としての片鱗を見せています。「満塁の場面が初登板」というのもある種持っていますし、いつの日か、そんなエピソードもよき昔話となるぐらいの大投手になってほしいですね。



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