「環境」「チーム」考察編③

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「環境」ではとにかく「弟子入りを増やして系列を増やす」ことに主眼が置かれており、セミナーで表彰されるのも系列を増やしたメンバーでした。セミナー前後に師匠や系列を増やしたメンバーのもとに向かい、どうしたら紹介の流れに乗っている友達を弟子入りまで持っていけるか、ということを皆が質問する時間もありました。ただ、勧誘活動の進捗がなく紹介の流れに乗っていないメンバーは、質問こそしますが具体性に欠け、あまり有効なアドバイスは貰えていない印象でした。弟子入りを増やすことが重要なので、紹介の流れに乗せている友達がいる人は丁寧にフォローされますが、そうでない人は地道な勧誘活動をとにかくやることが推奨されており、このあたりは当人のセンスが問われると感じました。

系列を増やしたメンバーは、在籍期間などにもよりますが中間リーダーに抜擢されます。店舗を持つ、もしくは起業した師匠には50人ほどの弟子がいて全体を管理することが難しいので、10人ほどのチームを任されるようになります。私の場合はBが該当し、セミナーの司会進行やプロデューサー(運営スタッフのトップ)、チームのイベントの企画などを担当していました。系列の数でいうと収入がさほどあるわけではないので、まだチームビルディングを継続する必要があるのですが、こうした仕事が増えることから現場に行ける回数が減ってしまうため、無理して時間を捻出した挙句睡眠不足に陥ったり、自分の成果に繋がりにくくなっている中間リーダーが多かったです。

衣食住に関しては、特に制限はないものの、消費は自己投資のためにできるだけ減らすとの観点から、服はGU、食は抜くかパン1個、といったメンバーが多かったです。ナンパや合コンでは奇抜な服装より万人受けする無難な服装がモテるのであまり問題はありませんし、不足する栄養は自己投資のサプリメントで補っているから問題ない、とされていました。余談ですが、メンバーに太った体型の人はほとんどおらず、皆普通体型〜痩せ型だったのが印象的でした。住は大崎周辺に住む必要があるため、収支を整える意味でもほぼ全てのメンバーがシェアハウスをしていました。シェアハウスをしていれば、辞めるのが難しくなる、ということもあるのだと思います。シェアハウスにあたり、家賃や光熱費の分配方法を決める誓約書を作成し、それに則って各人が応分の負担をしていました。

「環境」の構成員のスケジュールは概ね次のようになっています。

平日は会社で仕事をしているメンバーが多いです。これは自己投資その他のためにお金が必要になるからです。「環境」の「仕事」に支障をきたさないよう、会社の仕事は首を切られない程度に最低限で続けることが推奨されます。例えば残業は現場に使える時間が減るのでいい顔はされませんし、出張や海外駐在なども、セミナーやミーティングへの参加の妨げになるため断ることを推奨されます。また、寝不足その他の理由でパフォーマンスが低下しているメンバーが多く、解雇される・転職するケースもありました

平日の夜は友達とのアポイントや、新規出しのための合コンやナンパといった活動に費やされます。平日夜に開催されるセミナーにも当然参加が求められますし、つるみと称した「環境」の飲み会にも極力出席することを推奨されます。大まかな目安として、月に1人新たに弟子入りする友達を出すためには、100人は新しい友達を作るように言われるので、特段セミナーやつるみのない日はほぼ全て友達づくり、あるいは友達を紹介・弟子入りの流れにのせるための作戦会議にあてられます。

休日は毎週セミナーがあるのでそれに参加するほか、キャッシュフローゲーム会やフットサル会などの友達づくりイベント、週末しか会えない友達とのアポイントを入れることもあります。師匠陣のお店は一般の小売店同様平日夜には閉まっているので、恩返しと称した(自己投資以外の自主的な)購買も週末に行われます。多少時間ができても、平日に削られている睡眠時間に充てることがほとんどなので、仕事をしている時間以外、ほぼ何らかの形で「環境」の活動をしていると言っても過言ではありません

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