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メンヘラ絶頂期だったあの頃。

今から約8年前、私はメンヘラ絶頂期にいた。

当時付き合っていた彼氏はいわゆる雰囲気イケメン。
周りからはイケメンと言われていたが間違いなく顔ではなく雰囲気のほうだ。

そんな彼に寄って来る女がいたかどうかは分からない。
スマホを覗いたことはなかったし、
私は大学に行かなかったから、彼がどんな大学生生活を送っていたかも知らなかった。


当時彼は大学生。
昼間は大学へ行き、夜中私と同じバイト先で働いていた。
そんな私はアルバイト一本のフリーター。
アルバイト以外の時間はだらだらと過ごし、のんきに日々を消化していた。

出会いはもちろんバイト先。

付き合ってからの彼は私を大学の友達に紹介してくれ、
記念日には美味しいごはんに連れて行ってくれ、
稼いだバイト代は趣味と貯金以外ほぼ私とのホテル代や食事代、旅行代に使ってくれていた。
早い段階で彼のお父様と接する機会があり、そこでも彼は私をきちんと紹介してくれていた。

めちゃくちゃ大事にされていた。

ただ、それと並行して彼はいつも寝不足だった。
昼間は大学、大学が終われば夜まで趣味に没頭。そのあとバイトをし、バイト終わりに友達の家へ行き朝まで飲み会。
そして私との時間。

自然と空いている時間は浮気などでなく睡眠に使うだろう。

今は私もそう思う。


だが当時の私はいつも浮気や別れを心配していた。

彼が眠っているであろう時間、私は暇を持て余し
彼からのLINEを心待ちに過ごしていた。
もちろん寝ているのでLINEはこない。

何で返事ないの?
今日は誰とも会わないって言ってたけど誰かと会ってるの?
浮気?
もしくは嫌われた?
本気でこんなことを永遠に繰り返し考えていた。

LINEの返事が遅ければ彼のSNSをすかさずチェックし
さらには彼の友達のSNSまで確認していた。

女がいる飲み会のときはいてもたってもいられなく
電話をし、常にLINEを送るなどの異常行動。
不安で布団の中で大泣きした。

飲み会に参加した女のSNSは飲み会から一週間は毎日チェックし、投稿した写真に彼が載っているとその写真を保存し、また写真探しの旅に出る。
そしてお約束の精神が不安定になる。

振り返ると狂気だ。


また、同じバイト先だったため彼のシフトは常に把握。
幸い私はバイト仲間とは店長含めて仲良くしていたので、店長が「女の子とはかぶらないようにしておくね~」など謎の気を回してくれバイト先では変な心配をしなくて済んだ。

バイトの飲み会も必ず私は彼の隣を陣取った。
「本当に大好きだよな」などバイトの仲いい友達にはよくからかわれていたがそれすらも嬉しく、脳内お花畑そのものだった。

彼と会っている最中は本当に楽しかった。
彼が眠いから、とネカフェやホテルでのデートが多かったが隣でスヤスヤ眠る彼の顔を見れるだけで幸せな気持ちになった。

だがデートがどんなに楽しくても幸せでもサヨナラの時間がくるのが嫌で毎回最後は泣いていた。しかも大泣き。
今思うとよく彼は笑って許してくれていたなと思う。


一番大変なのは彼とケンカしたとき。

ケンカの理由の大半は私のやきもちからくる。

ケンカをすると必ず彼からは連絡してこなかった。
連絡がこないと私はケンカしてる最中にも関わらず不安に飲み込まれ
長文、長文、長文のLINEを彼宛に送りつける。

何で連絡してこないのか、と問い詰める内容からはじまり
最後は大好きだから許して、とプライドはどこにいったと聞きたくなるような謝罪の嵐。

既読がつかないと今度は電話。

既読がつくと再度思っていることを彼に向けてまた長文LINE。

この時点ですでに号泣しているので当時実家暮らしの私は親に心配されるのを嫌い車の中で泣きながらLINEを作成していた。


何度も言うが狂気だ。


長いときはこれを朝まで続ける。
最後は彼が呆れて連絡してくれ、仲直りする。

このエネルギーはきっとフリーターで暇だったためそこから捻出されていたものだと思っている。
今じゃ考えられない。

若いっていろんな意味で可能性が無限大だと思う。


この彼とは4年ほど付き合ったが最後は私の気持ちが薄れていきお別れした。
あんなに大好きで毎日彼のことを考えていたのに、冷めるときのスピードは異様に早い。

恋愛脳が暴走した結果、このメンヘラは生まれた。
(と思う。)


いい思い出だが、あの頃の自分には絶対に戻りたくない。
もしできることなら8年前の自分に、彼を考えるのもいいがその時間を有効活用してほしいと心の底から伝えたい。





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