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大恋愛からの大失恋。


数年前、大好きで大好きで仕方なかった彼氏と別れた。
(一番最初に投稿した共依存した彼です。)

今まで振る側だった私がはじめて好きな気持ちが残っているままお別れした恋愛。

本当に好きだった。
つらかったことのほうが多く思えるが、実際は楽しいことや嬉しいこと、幸せだったことも多かった。

仕事や人間関係で嫌なことも悲しいことも彼の存在から勇気をもらっていた。
よく歌の歌詞にある「あなたからもらった勇気~」なんてことが本当だった。

ある日セックスをしたあと、思いっきり私を引き寄せて
「ずっと一緒にいようね!」
と疲れた顔で笑いながら言ってくれた言葉があった。


仕事で怒られ、もう辞めたいと思ったときこの言葉を思い出すだけで本当に元気が出た。
嫌なことを他人に言われたとき、この言葉を繰り返すだけでどうでもよくなった。
私にとって魔法の言葉だった。

彼にこのことを話したら
「なんだそれ(笑)かわいいな(笑)」
と冗談半分で笑われた。

こんなところも好きだった。

好きで好きで仕方がなかった。


できそうもない危ないことをしてる彼に向って「危ないからやめて!!」とお願いすると「大丈夫だよ!」といいながら、何事もなくその難しいことをしてしまい、「ほら、大丈夫だったでしょ(笑)」と笑顔で頭をガシガシとなでてくれた。

彼にお菓子をつくったときも「今開けていい!?」とその場で開けて、そこまで美味しくない手作りお菓子をバクバクほおばり「うまいな!お菓子屋さん開けるよ!!」と笑顔で平らげてくれた。

私が男性と楽しそうに話していると思いっきり腕をつかみ「こっちにいな!」と自分の隣に寄せ、不機嫌そうな顔をした。
「やきもち?」と聞くと「俺はやきもち焼かないよ」「ただ心配なだけ」とぶっきらぼうに返された。

痴漢にあったとき「友達が来てくれるから大丈夫だよ」と彼に連絡しその日は友達と帰ったが、何かあったらと近くの駐車場で彼は何時間も私が無事に帰るか心配してくれていた。

怖そうな人がいると私の手を掴み小声で「怖いから逃げよ!」とグイっと引っ張りその場を走って逃げた。
ケンカをするわけでもなく、かっこつけるわけでもなく、私を連れて逃げた。





大雑把で不器用で、それでもこの世界の誰よりも頼もしかった。
彼といるとなんでも出来そうな気がした。本気でそう思っていた。今も。



別れたとき、私は今までの写真をすべて削除した。
他の元カレとの写真は消さずにいい思い出にしていたのに、この彼との写真はすぐに消した。

失恋ものの曲より、彼の好きなバンドやアーティストの曲を聞くほうがよっぽど精神的にくるものがあった。

ひとりの時間は泣いてしまうので、仕事が終わると毎晩飲みに出かけた。
友達と記憶をなくすまで飲み、朝まで家に帰らなかった。

仕事中も泣けてきてトイレにこもり泣いたこともあった。



こんな状態が半年ほど続いた。

一目惚れした相手と付き合ったことでようやく少し立ち直った。


こんなことで立ち直れるんか!と当時は喜んでいたが、たまにくる寂しさや、街中で彼と同じ系統の男性を見かけると虚しくなった。


好きなままで付き合っていなければこんな気持ちにならずに済んだのかと思うこともあるが、彼と付き合っていなければ今の自分はいないと断言できる。


「ずっと一緒にいようね!」

出来ない約束はしないでほしい。


それでも嬉しさも、あこがれも、尊敬も、幸せも、懐かしさも
つらさも、寂しさも、悲しさも、どうしようもできないことも
いろんな感情を彼からもらった。


私にとっての大恋愛は彼との恋愛だ。
私にとっての大失恋も彼との恋愛だ。



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