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➋子の連れ去りとひとり親

第2章【離婚と私。ときどきタロジロ

愛息子タロジロの「なんで?」回答ラブレターです。 
 
タロジロが大きくなった時、「ひとり親」が歴史のひとページになっていればうれしいな。 
 
親に会えない子どもや子どもに会えない親は、親の愛は深く、子はたくましいと忘れないで。 
 
優しい気もちを心に抱けば、自分を包む空気はきっと柔らかさで満たされる。

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2021年2月24日。
タロジロはお母ちゃんから、両親の離婚が26日だと耳にする。 
 
12歳タロウは、握りしめた紙コップを見つめたまま、ついにきたかと両手をギュッ。 
 
お母ちゃんの膝にちょこんと座る8歳ジロウは、そっと隣の席に戻り、紙コップの氷をガシャガシャガシャ。 
 
 
 
 
ジロウ希望のマクドにておやつタイム。
淡々と離婚と親権について会話する3人。 
 
ハタメからは何気ない親子の日常風景かな? 
 
 
 
 
私とタロジロの日常は「月18時間」。
ときどき+38時間で「月56時間」。
 
 
非日常がダンダン日常になってきた。
 
 
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日本は「我が子の拉致国家」として世界で名を馳せている。 
 
私たちには周知されていないが、日本では「子の連れ去り」が社会問題としてうねり中。 

国内にとどまらず、世界的な人権問題に発展している。 
 
 
 
そんな中、言葉を選ばずに言う。
 
日本において、離婚後に親権が欲しいのであれば、我が子を連れ去ればよい。 
 
裁判所に申し立てる時点で、子どもと同居する親はほぼ親権者になれる。 
 
実際、タロジロのお父ちゃんも現在親権者だ。
 
 
 
 
 
我こそが親権者としてふさわしいと思うのであれば、子どもを囲い、裁判所へ離婚や監護者指定の申立てをすれば親権は手に入る。 
 
親権を片親に委ねなければならない現状のシステム下で、悲しいかな子どもの幸せを守る一つの方法だろう。 
 
 
 
もちろん私は推奨しない。
家族の不幸を助長するのが裁判所での離婚だ。
絶対に避けた方がよい。 
 
 
例外を除き絶対だ。
 
 
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セルフィッシュな親が親権をもってしまうと、子どもの心の傷はどんどんエグラレテいく。 
 
現行の単独親権制度は、親として不適切な人間も、親権を簡単に保有できる。 
 
 
 
 
DV・虐待傾向の親が親権者となれば、子どもの心身に悪影響を及ぼす。 
 
そして、親権を失った親に子どもを助ける手立てはほぼない。
 
 
 
ない。
 
 
 
たとえば、タロジロが死にそうになっても、私の声は公には届かない。
 
手術の承諾すら私にはもうできないのだから。 
 
 
 
これが今の家族法まわりの日本のシステムだ。
 
 
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我が家とは真逆に、ひとり親世帯には母親が多い。 
 
理由のひとつに、日本における「女性=育児」の根強さがある。
 
 
 
この母親神話は男女格差にも関係し、ひいては日本のGDPの低さに繋がる。 
 
 
注意すべきは、このジェンダーギャップを、女性も当然のように受け入れている点だ。
 
  
 
結果。

離婚時に子どもを想い、母親に子どもを預けるお父さんは多い。
 
そして、お母さんは当然のように子どもを「自分のモノ」にする。 
 
 
 
どれほどの日本人が、父親の苦渋の決断を汲み取っているのかな。 
 
子どもを愛しているからこそ、お父さんは我が子を手放す決断をできるんだ。 
 
 
 
 
「産んだ」からって子どもはお母さんの所有物ではない。 
 
親権は子どもを所有物のように扱える権利ではない。 
 
 
どうか勘違いしないで。
 
 
 
 
 
私はタロジロを個々の人間として尊重している。 

タロジロを産んだからこそ、私は彼らの幸せを心から願うんだ。 
 
 
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ジェンダーギャップの強い日本。
 
離婚後、シングルマザー世帯の約5割は貧困家庭となる。
 
貧困は心をむしばみ、虐待へとつながりやすい。
 
 
 
子どもにとってお父さんとお母さんは唯一無二だ。 
  
ひとりで子どもは身ごもれない。 
誕生の経緯に取って代われる人はいない。

 
「ひとり親」は子どもから親を剥奪する。 
子どもはお父さんとお母さんで育てればよい。
  
「ひとり親」はひとりで頑張る必要はないんだ。
子どもは社会で育てればいいんだから。
 
 
 
 
現行の単独親権制度は、さまざまな社会問題を引き起こし、子どもたちの幸せを奪っている。 
 
被害者は「親に会えない子ども」と「子どもに会えない親」だけではない。 
 
ひとり親、つまりシングルマザーこそ被害者なんだ。 
 
そして、子どもが苦しむシステムは、私たちの社会問題となる。 
 
 
 
 
子どもは未来だ。
 
 
 
 
 
目の前の子どもたちへ愛を注ごう。 
人は優しくされると優しくなれる。
 
 
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親権を手放したお母ちゃんに困惑したまま、揚げたてのポテトをつまむ12歳タロウは自分に言い聞かす。
 
「お母ちゃんがそう思うならもうそれでいい」 
 
 
ストローの先をシガシガ噛む8歳ジロウは、お母ちゃんを上目遣いで見つめて心をこぼす。 
 
「3年生になったくらいの離婚がよかったかな」 
 
 
 
可愛いらしい回答にタロウは頬が緩み、ついお母ちゃんの顔をチラ見して深呼吸する。 
 
「名古屋のお土産おうちで食べよ!」 
「プペルバスのお話聞かせてな」 
 
 
紅茶好きなタロウとチョコ好きなジロウ。
セカンドハウスにて2度目のおやつタイム。 
 
 
 
 
私とタロジロはなかなか幸せだ。 
 
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ーーーー➌につづくー 
 
FB編➋子の連れ去りとひとり親(2021.03.01記)
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▼単独親権制から共同親権制へ!みんなでシステムエラーを直せたらステキすぎる!!

▼子どもたちに優しい世界を広げる活動を仲間と楽しんでます

▼大切な仲間と出逢った「西野亮廣エンタメ研究所」

▼タロジロラブレター第2章は黒まどかで執筆

タロジロがいつか読んでくれるといいな。


きっと大丈夫。
あなたもがんばって。


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