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【stand.fm 006. 事業を創る上で大切にすべき質問】書き起こし

このnoteは、stand.fmの「マサトのおもろかったらOK(仮)」の内容をもとに書き起こし、まとめたものです。

1.はじめに

今日はセルソースもそうですが、新たな取り組みや事業をスタートするにあたって、必ず僕自身が、投げかけていることをご紹介したいと思います。

少なくともセルソースでは、新しい事業や既存の事業のバージョンアップを図るうえで、必ず実践している質問です。


2.Q「そこに課題はあるか?」

経営者・起業家という立場で、多くのベンチャー企業を見ているなかで、

“開発されたサービスやソリューションが
実は何の課題解決にもなっていない“

という事実が、多々あると感じています。

こういう事業は失敗したり、頓挫したりしがちです。

これを見極めるのは難しく、経済やマーケティングにおける専門用語で「マーケットイン」「プロダクトアウト」などがありますが、

僕には、「マーケットイン」でなければ事業は成り立たないという持論があります。

とくに、バイオベンチャー・研究開発型の場合ですと、たいてい「プロダクトアウト」、に陥りがちです。

開発が、ただの技術発信になってしまうということ。

例えば、あるアカデミックな研究室であるとか、名の通った先生や研究者から生まれる技術やプロダクトは、たしかに素晴らしい。

もちろん、そこに敬意を表していますし、否定するつもりはまったくないです。

しかし、開発されたその先に、
「本当に助かる人はいるのか」
「世の中がスムーズになったり、便利になったりするか」
「世の中に本当にいいことなのか」

など。

本当の課題を蔑ろにして開発が先行してしまう、いわゆる「プロダクトアウト型」だと、これを見失い、失敗してしまう可能性が高い。

こういったケースは、頻繁に散見します。

バイオベンチャーでなくても、一般的なサービスであっても、おそらく起こりうると思います。

以前のnoteでもお話ししましたが、ユーザーは、何らかの不便・悩みが解決できるものに、価値を感じてお金を払うため、課題を無視した開発は、誰も買ってくれないということになりえます。

だから、まずは、

「そこに課題はあるのか?」

を問いかけることが重要。

その技術やサービスを世の中にローンチしたときをイメージして、
「誰が使うのか」
「何の課題があり、何を解決できるのか」

僕はこのような「マーケットイン思考」を意識して
プロダクトやサービスを開発しています。

3.Q「それは不可能か?」

大事にしている問いの2つめは「それは不可能か」です。

不可能と思われている課題に対し、これは本当に不可能なことなのかを、徹底的に考えるようにしています。

これは、「常識を疑え」という僕らの会社のテーマにも通じる問いでもあります。

例えば、世の中からあきらめられた課題。

そういう課題は、先入観にとらわれてあきらめたり、惰性で進めたりしてしまいがち。

その思い込みを取っ払って、視点を変えるきっかけとして、

「それは本当に不可能か」

と僕ら自身に投げかけています。

例えるなら、山の登り方は、ひとつじゃない。
裏道から登ればいいじゃないかとか、
登らずに飛行機でいけばいいんじゃないかとか、
何でもよくない?といったイメージです。

到達するためには、どんな手段を使ってでも、
もちろん合法的にですが(笑)

本当に不可能なのか

をまず考える。と同時に、

あきらめられた課題にも、
解決策はあるかもしれないと目を向けること

も大事にしています。

4.Q「それは真実か?」

3つめは「それは真実か」という問いです。

これも先ほど話した「常識を疑え」という我々のテーマに沿った問いかけです。

例えば、はじめから「こうするしかない」
みたいな偏った考え方ですよね。

それに対して、

それって本当かな?と、まずは疑うこと

を大事にしています。

解決可能な問題を不可能と捉えていた場合、
その「不可能」は真実ではなかったとなれば、

じゃあやってみよう!と解決方法を見つけ
「不可能」が「可能」になるかもしれない。

アクションや課題解決につながるので、
こういった思考力は、すごく重要です。

5.Q「それは<社会>の役に立っているか?」

4つめ、この質問もとても大切にしています。

「それは<社会>の役に立っているか」

我々は上場した株式会社ですので、社会の公器として、未来永劫存続するためには、<地球>や<社会>(僕らの最大のステークホルダー)の役に立つことが最重要と考えています。

この考え方は、最近は流行りの傾向にあり、『SDGs(持続可能な開発目標)』の提言などに近い考え方と個人的に思っています。

僕らの会社の最大のステークホルダーを<社会>や<地球>と定義づけた場合、

「提供するものが<社会>や<地球>の役に立っているか」という問いに向き合わなければならない。

環境破壊などの何らかのネガティブインパクトや、倫理的に反したことばかりが起きてしまえば、

会社は未来永劫続かないと思います。

したがって、
ステークホルダーの役に立っているか、
を注意深くチェックするようにしています。

僕の経験上、これらの4つの質問をクリアしてきた事業は、成功する確率がかなり高いと思っているので、とても大事にしています。


6.おわりに

本日を振り返ります。

ひとつめ。「そこに課題はあるか」
そして課題を確認して見極めます。

ふたつめ。「その課題は不可能か」
その課題解決って本当に不可能なのかをもう一度考える。 

3つめ。「それは真実か」
真実じゃない可能性もあるので、しっかり考える 

4つめ。「それは<社会>の役に立っているか」

これがすべてクリアする事業・アイデア・サービスであれば、少なからず価値を感じてくれる人がいるはず。

売上の大小あるかもしれませんが、
まったくダメということにはならないと思います。

それでは、今日もありがとうございました。


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