摂関期の荘園と院政期の荘園について
教科書最大手の山川『詳説日本史(日本史探究)』は、摂関期で荘園(寄進地系荘園)の成立を説明し、院政期の社会のところで荘園が増加し、国衙支配からの独立性を強めることを説明するという構成をとっている。つまり、中世荘園制の成立に向けた経緯を、摂関期と院政期とに分けて説明する構成になっている。
もっとも摂関期のところの説明が目立つ。鹿子木荘の史料や桛田荘の絵図は院政期に配置しておくのが適切なのにもかかわらず、相変わらず摂関期のところに配置してある点がそもそもミスリードなのだと思うけ