若者の東京一極集中の原因は大学ではなく仕事の偏在
「東京の大学の卒業生は東京で就職し、地方の大学の卒業生は地方で就職する」というのであれば、東京の私大の定員を絞る政策に意味があります。しかし、そうでしょうか?久留米大学の卒業生で久留米市内に就職する学生は、決して多くありません。仕事が無い(あっても待遇面で他地域の企業に劣る)からです。
私も、東京一極集中の是正には賛成です。過密の問題に加えて、関東大震災があって東京が崩壊しても日本が崩壊しないで済むように、「リスク分散」を図る必要があるからです。しかし、東京一極集中を是正するなら、大学ではなく仕事を地方に作る(移す)べきです。どうやって?それは文部科学省の考える事ではありません。まあ、都内の大学を減らすことで、大学の教職員と学生向け商店の店主が減る、という効果はありますが・・・(笑)。
様々な施策を組み合わせる事が必要でしょうが、私としては、東京の地価が高い事に着目して、固定資産税率の引き上げが望ましいと思っています。東京に住む事のコストを引き上げて、市場メカニズムによって企業や労働者が地方に移るように仕向けるのです。東京を衰退させる事が目的ではありません。日本全体の繁栄を保ったままで、繁栄を全国に分散しようというだけです。誤解されませんように。