【観光マッチングガチャ】〜情報の非対称性の解消への挑戦〜

この度、私が所属するまちづくり団体､一般社団法人MYNKS（ミンクス）から「観光マッチングガチャ」という企画をローンチしました。
冠する名前とビジュアルからは、大変危険なイメージを抱かれるかもしれませんが、実際には地域の課題解決に真剣に取り組んだ計画です。
この企画がどうして生まれたのか、その背後にある深い想い、そしてこの取り組みが地域にどんな影響を与えうるのかについて、書いていきたいと思います。
※一般社団法人MYNKS（ミンクス）説明はこちらの記事をご覧ください。

企画の背景

まちづくり団体を設立して以来、地元の魅力に触れる機会が増え、地元に関心を持つ魅力的な人々とも多くの出会いをいただきました。しかしながら、私は観光に関わる立場として、観光客が訪れる場所が時間や情報の制約により限定的であることに課題を感じていたのです。この課題の解決策を模索していた折に、白馬村の村ガチャの記事に出会いました。
この取り組み記事を読んで、ワクワクしました。そして、同じように考えている人がいることをとても嬉しく思いました。
この事例を参考に、私はメンバーに我々もやりたいと相談しました。私たちのメンバーは好奇心旺盛な方々なので、すぐに了承してくれ、ものすごいスピードで今回の「観光マッチングガチャ」が生み出されたのです。
このプロジェクトが、観光客と地元民との間で情報共有の不足を解消し、私たちの挑戦として地域の真の価値を発信することを目指しています。

情報の非対称性について

情報の非対称性とは、一方の当事者が他方よりも多くの情報を持っている状況を指します。あわら市における観光の文脈では、地元の人々がその土地の深い魅力や隠れた名所については熟知していますが、これらの情報が観光客には十分に伝わっていなかったのです。結果として、訪れる人々は表面的な観光情報に頼ることが多く、真のあわら市がもつ魅力を体験する機会を逃していると強く感じていました。
観光地でよく見られるこの問題は、地元民がその土地の詳細な情報や隠れた魅力をよく知っているものの、観光客にはその情報が届きにくいという状況ですね。観光客は表層的な情報に基づいて一般的な観光地を訪れる頻度が高く、地域固有の深い魅力や文化を体験する機会を逃していることが多いのです。

詰め込んだのはパッション

とは言え、我々も魅力を発信することができているかというと、実は出来ていないんですよね。そもそも地域資源が魅力として価値を見出せていないことも多いのではないでしょうか。
地方の観光プロモーション動画みてると、どうしてこんなにつまらないんだろう？本当に魅力的なものって、一体何なんだろう？そう考えたとき、ふと気づいたんです。地元の人がワクワクしているもの、それこそが観光客にとっても魅力的なはずだと。
結局旅行で心残ってるのとか本当によかったものって、偶然居酒屋でカウンターの隣に座ってたおっさんに聞いた場所とかモノだよね。みたいな思いが根底にあるのかと思います。
だから、私たちは地元民のお気に入りのスポットや体験を撮影し、ガチャガチャに詰めて発信することにしました。
台本のない、ナチュラルなマッチングデートのように、地元の人が直接案内してくれる感じで。
地元愛強めの人々が自分たちのおすすめするスポットや飲食店、体験をワクワクして語りかける動画にしたのです。
一番大事なのは、語りかける人のパッションです。
各カプセルにはその情報を提供した地元の人々の顔が描かれたオリジナル缶バッジと共に、地元民の熱量が閉じ込められています。

タイムリーですが、木下斉さんもパッションについて語っておりますので、ぜひ聞いてみてください。

あわら愛強めの市民バッジ

20代から30代の女性をメインターゲットに設定し、彼女たちが新しい体験や発見を求める心理に注目。

主体性を持って伝える

この企画の特徴は、なんといってもこのパッションが伝わって面白いメンバーが集まって出来た事です。誰かがおすすめしているからではなく、自分が体験して本当に良いと思ったことを自ら伝えてくれています。
私もまだまだ知らない「あわら」がありました。
オリジナル缶バッジに描かれた地元民の顔と、動画で伝える彼らの言葉からは、あわら市への深い愛情と誇りが伝わってくるのです。
これは、地域の魅力を伝える上で、非常に重要な要素だと思っています。
小さな一歩かもしれませんが、紹介したお店や場所にすでに行ってくれている方もいて、お店側からもお礼の言葉を頂いています。
これは何よりも嬉しい言葉なのです。

地域活性化への影響：新たな絆の創造

この「マッチングガチャ」を通じて、観光客だけでなく、地元の人でも動画から伝わる熱意に触れ、その場所への理解を深めることで、一時的な訪問者ではなく、その地域の一員としての感覚を持つようになってくれると信じています。これは、観光による一過性の関心ではなく、長期的な関係性と地域への愛着を築く上で、非常に重要なことだと思います。

主体性を持って挑むあわら市民を求む！

この企画の趣旨に賛同してくれて､一緒に楽しみながら参加し､こんな素晴らしい型にしてくれたメンバーに改めて感謝を伝えたいです。

そして､このガチャを快く芦原温泉駅に設置してくれたアフレアのスタッフの皆さんにも本当に感謝です。

我々がこの「マッチングガチャ」という企画を通じて挑んでいるのは、単に観光客を増やすことではありません。地域と訪れる人々との間につながりを築き、互いに価値を認め合う関係を創出することです。このような主体性を持った取り組みが、地域活性化の一助となることを私は強く信じています。

そして、このガチャに参加してくれる熱い思いを持ったあわら市民を絶賛募集中です！

我々と一緒に面白いことをどんどんやっていきましょう！