春爛漫の四国を行く。vol.4

こんばんは。
四国旅のまとめ、4回目です。

四国に上陸し、2日目の朝がやってきた。
朝5時に宿を出発する。今日の目的地は徳島県だ。
その前に、香川で美味いうどんにありつきたい。

宿を出発し、高松善通寺線を東に歩いていくと、前からやってきた自転車のおじさんに、「半袖で元気だねええ」と褒められた。
知らない人に話しかけるのに、ここまで躊躇がないのには多少驚く。

しばらく歩くと、四国八十八ヶ所の七十八番札所の「郷照寺」の看板を見つける。とたんに「強情だなぁ」という大泉さんのフレーズを思い出し、気づけば足は寺に向かっていた。
到着したが、まだ寺は空いていなかった。寺はどこも朝が早いと思っていたが、そうでないところもあるようだ。

一番近くの宇多津駅から予讃線に乗り、八十場駅を目指す。
七十九番札所の「天皇寺高照院」に行ってみたかったのだ。
電車は、通勤のサラリーマンや部活に行くのであろう学生でいっぱいだった。
車窓からは瀬戸大橋がチラリと見える。私はそんなことでもテンションが上がって嬉しくなるのだが、車内はいたって「日常」と言った感じである。そういった瞬間に、地元の空気を少し知ったような気持ちになる。

天皇寺高照院を見物した後は、再び電車に乗り込み、高松駅を経由しバスに乗り換え、うどんの名店「山田屋」へ向かうことにする。
ここ数年で、私はうどんにすっかりハマっていた。家で自炊するものの、半分くらいがうどんである。簡単・早い・美味いの三拍子が揃っている。たまに気分転換でアレンジも効くし、飽きもこない。
そんな私にとってうどん県香川、本場の味は楽しみでたまらなかった。
最寄りのバス停で下車し、田舎道をトコトコ歩く。香川はため池が多い。雨があまり降らないため、貯水しているそうだ。池の中に亀が泳いでいる。
山田屋に到着すると、まだ誰も並んでいなかった。最初の一人だと思うと、少し誇らしい気持ちになる。嬉しい。立派な建物の奥からは、スタッフの方の挨拶の練習が聞こえてくる。
いざ開店。一気にぶっかけを平らげ、釜玉もあっという間に平らげてしまった。ぶっかけの美味さには感動してしまった。やはり、噂通り最高に美味かった。

ぶっかけ

お腹も落ち着き、ヒッチハイクの再開だ。
山田家から下り道を歩くと、大きなバイパスにでる。高松牟礼線である。
交通量はかなり多かった。道沿いを歩き、車が停めやすそうな駐車場があるスポット付近で、画用紙に「徳島方面」とデカデカと書く。

昨日、これまでのヒッチハイク史上一番時間がかかったこともあり、自分に「期待しない、期待しない・・・」と言い聞かせていた。
すると開始から3分。1台の軽自動車が目の前を通り、5メートル先の駐車場に停まった。コンビニに用事があるだけだと思っていたが、運転席から手を振ってくれている。助手席のもう一人の方は、少し戸惑っているようだった。
「徳島までは行かんけど、途中まで行くからどうぞ」と乗せてくださった。
会社の元の同僚であり、今日会うのも3年ぶり。これからカフェでランチをするという女性二人組であった。
助手席の方は、あまりにも突然の出来事かつ初めての経験にとても動揺しているようだった。
運転席の先輩は、「いく方面が一緒やったし、お兄さんの顔見て絶対悪い人じゃなさそうだったから、乗せてしまうよそらぁー!」と言っていた。
車内では、香川は雨が少ないこと、徳島の人はお財布の紐が硬いこと、小さい頃瀬戸内海でよくお父さんに釣りに連れて行ってもらったこと、美味しいお店がこの先にあること、いろいろなことを教えてもらった。

わざわざ目的のカフェを通り過ぎ、瀬戸内海が一望できる、ふたりのお気に入りスポットに連れて行ってもらった。
遠くは、紀伊水道、明石海峡大橋、そして本州が見渡せた。

海に浮いているのは、生簀の浮きか。それとも海釣りの足場か。最後まで分からなかった。

お二人には、徳島との県境付近で降ろしていただいた。
本当にありがとうございました。

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