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20150516 エッセイ「私家版パンセ」0002 太極図

 陰陽の印、太極図を見ると色んなことを考えます。
 まず、世界と人の心は光と闇からできている、ということ。
 そのどちらかが全てを覆い尽くすことはないのですね。
 そして光の中にも一点の闇があり、闇の中にも一点の光がある。
 つまり、正義の中にも悪が宿り、悪の中にも小さな善が宿っている。
 更に、陰陽の印はウロボロスのように、丁度蛇が互いの尻尾を噛み合っているように見えます。
 これは回転を意味すると思うのです。
 つまり、光と闇とはダイナミックな動きであって、静かに留まっているものではないって。
 善が一夜にして悪に反転することがある。
 いわゆるイデオロギーって、出発はみな美しいのですが、ある日突然、巨大な悪に変貌してしまう。
 これは歴史を見てもそうだなって思うのです。
 だから、「これは絶対に正しい!」とか、「あの人は悪人だ!」っていう言葉はちょっと疑ってかかった方が良いと思います。
 すべてのものは、太極図のようになっていると思うからです。




私家版パンセとは

 ぼくは5年間のサラリーマン生活と、30年間の教師生活を送りました。
 その30年間、子供たちが元気になれるような言葉はないかなと考え続けて来ました。
 そんな風にして考えた小さな思考の断片をご紹介します。
 これらの言葉がほんの少しでも誰かの力になれたら幸いです。


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