帰りの電車で居眠りはなぜいけない?
昼下がりに電車に乗ると、多くの人が席で目を閉じている姿を目にします
日本独特の光景で、海外ではそんな隙を見せて電車に乗っている人はいない
みんな疲れているのです
仕事が忙しい社会人は、睡眠時間も世界的に見てもかなり少なく「通勤時間を睡眠にあてている」という人も多い傾向にあります
例えば、家で5時間くらいしか睡眠時間を取れなくても、片道30分ずつとれば1日6時間眠れる計算になる、ということですが・・・
しかし睡眠時間というものはバスケットと同じように「算数じゃねぇ」です
出典 「スラムダンク」井上雄彦
もしそんな算数みたいにいけるなら、「夕方に3時間寝た後、深夜に仕事をして、早朝に再び3時間」みたいに分けて寝ることも可能となってきます
今回の記事でわかること
・疲れを取る睡眠についてわかる
・仮眠の素晴らしさがわかる
・仮眠の方法がわかる
・仮眠の最適時間がわかる
以上のことについて解説していきたいと思いますので最後までお付き合いください
疲れを取るには「浅い眠り」が必要
睡眠時間というものは1日に合計で何時間とったらいいというものではない
つまり合計時間の問題ではないということです
体にはサーカディアンリズムと呼ばれる周期があり、血圧やホルモンや自律神経などが、24時間周期のメカニズムで動いています
例えば、1日に3回に分けて睡眠をとると言うことは、体にとって(24時間➗3=)8時間の周期で生活することになります
1回の睡眠が3時間で合計9時間を確保していたとしても、しんどいのは簡単に想像できるでしょう
大切なのは、最初に深い眠りが出て、後半は浅くなっていく「まとまった睡眠」全体の構造を崩さないことです
短時間ですっきり眠ることができますが、問題は「浅い眠り」がとれないことなのです
脳や体の疲れをとるためには、深い睡眠だけでなく、睡眠の後半に現れる浅い眠りも必要なのです
深い眠りは眠ってから3時間以内に出る状態で、その後は徐々に時間とともに眠りが浅くなっていきます
3〜4時間しか寝ない人でも、実は前半部分の深い眠りだけはしっかりとれています
深い眠りの時に起きないといけないから、寝起きが辛いのです
そして、それでは不十分だから寝不足と呼ばれるのです
睡眠は脳だけでなく、筋肉や内臓にも必要です
こちらの疲労はある程度眠らないと休まらないため、浅い眠りを含めたまとまった睡眠時間が欠かせないのです
年齢や個人差がありますが、皆さんも予想の通り、6〜7時間夜にしっかり眠ることで、血圧も下がって糖代謝なども改善します
実際に、睡眠時間を削ってしまうと、わずか1日でも、筋肉や肝臓が血液中のブドウ糖を取り込むのに必要なインスリンの働きが弱まることが知られています
疫学的にも、短時間睡眠を長く続けると、糖尿病や高血圧といった生活習慣病にかかりやすくなることがわかっています
どうしても眠い時は短い仮眠を取ろう
そんなこと言ったって、世界的に見ても日本の学生や社会人の生活は甘くないのです
仕事や勉強に追われて、十分な睡眠時間を確保できない人も多いでしょう
そんな人は1日1回だけの睡眠ばかりに気を取られていられないというのが本音です
十分なまとまった睡眠時間をとることができず、日中眠くて眠くて仕方がない、という時は業務効率の低下や事故を防ぐためにも「昼寝」が有効です
ここでは、「昼寝」の上手な取り方を解説していきます
①なるべくリラックスした姿勢で寝よう
筋肉を緩めて、心臓の負担を少なくするには「横になる」というのが理想的です
興奮作用の交感神経が優位な状態から、リラックス作用の副交感神経が優位な状態への移行も促進されます
せやかて、オフィスで横になれないといった場合、なるべく上半身を倒してリラックスした姿勢を心がけることが大切です
②時間は30分以内
眠りに入ってから30分以上経ってしまうと、深い睡眠に入ってしまうことが多いです
その後起きてすぐに活動しなければならない場合、深い眠りに入っていたらかなりしんどいです
目が覚めてもぼんやりして、なかなか仕事に集中できないのは皆さん体験済みのはず
「眠くてたまらない時は、10分や20分眠るだけで良いのです」
一番の問題は、半端な深い眠りをとってしまうと、夜間の深い眠りが大幅に減ってしまうことです
夕食前にお菓子を食べすぎて、夕食が食べられなくなった状態に似ていて、結果的にしっかりと睡眠をとることができなくなってしまいます
③仮眠前のコーヒー摂取
昼寝によって眠気を解消する際には、昼寝前の直前のコーヒーで起きた後の頭がスッキリしやすくなります
コーヒーに含まれるカフェインには、睡眠誘発物質であるアデノシンをブロックする効果があります
「寝る前にコーヒーなんて飲んだらなかなか眠れないのでは?」
ご安心ください
カフェインの効果が表れるのは、飲んでから20分〜30分後と言われています
つまり、昼寝の直前にコーヒーを飲んでおくと、寝過ぎを防いでちょうどいいタイミングで目が覚めるというわけです
帰宅時の電車での居眠りは「最悪」である
仮眠や昼寝はその時間帯も重要になってきます
同じ20分眠る場合でも、時間帯が早ければ早いほど、夜の睡眠への影響が少なくなり良い眠りを得ることができます
特に午前中の仮眠は夜の睡眠にほとんど影響しないようです
つまり、昼寝よりも「朝寝」がいいということになります
朝の出社の通勤電車は睡眠不足を補うにはとてもいい場所であるということになります
逆に、帰りの通勤電車で眠るのはダメです
帰りの電車で眠ってしまうと、家に帰ってから寝付きにくくなりますし、深い眠りも減って睡眠の質が非常に悪くなってしまいます
先ほど言った夕飯前に間食をして夕飯が食べれなくなる理論ですね
どんなに眠くても我慢して、帰宅してから早めに布団に入るようにしたほうが、結果的に睡眠の質が上がって疲れも取れます
なので、夕食を食べてうとうと寝落ちして夜間に目が覚めて再び眠るなどの行為は完全に悪手であると言えるでしょう
出典「HUNTER×HUNTER」冨樫 義博
ちなみに、昼寝をしたほうがいいのは単なる寝不足の人たちだけです
眠りたくても眠れない不眠症に悩んでいる人は、いくら眠たくても昼寝はしないようにしたほうがいいです
昼間にちょこちょこ寝てしまって、せっかくの眠気を解消してしまうと、ますます夜に眠れなくなってしまいますからね
まとめ
疲れをとるにはまとまった睡眠時間が必要である
睡眠時間の前半3時間で深い眠りに入りその後だんだん浅い眠りになる
まとまった睡眠時間を取らないと、筋肉や内臓が回復せずに、生活習慣病のリスクをあげてしまう
仮眠は早い時間に20分程度取ろう
長くなったり遅い時間に寝てしまうと夜の睡眠に悪影響が出て良い睡眠を取れない
特に帰宅時の電車のうたた寝はダメ
夜間の不眠症の人は夜寝れなくなるから昼寝はダメ
今日言いたいことはそれくらい
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