「グッド!ネイバー!ミーティング!vol.01 〜みんなで「サルパ」をやってみよう!〜」を開催しました!
みなさんが住むまちに「ご近所のステキな知り合い」はいますか?
平日は家と職場(あるいは学校など)の行き来ばかりで、それ以外にまちのお友だちや知り合いはほとんどいない、という方も多いのではないでしょうか。
でも、まちには知らないだけでステキでおもしろい人たちがたくさん。そんな「ご近所のステキな知り合い」と出会える場が川西エリアを中心に新たに始動しました。
それが、「グッド!ネイバー!ミーティング!」です。
言葉だけを聞いても、参加するにはハードルが高いなあと思う人も多いはず。そこで、今回のレポートでは企画運営で関わっている株式会社ここにあるの鈴木が、第1回「グッド!ネイバー!ミーティング」の様子をお伝えします!この記事をきっかけに、新たな「ご近所のステキな知り合い」との出会いが生まれてくれるとうれしいです。
文:鈴木芽生(すずき・めい)
グッド!ネイバー!ミーティング!って?
冒頭に記載したように「グッド!ネイバー!ミーティング!」は、「ご近所のステキな知り合い」をつくるためのイベント。
昨年夏頃から進めているエイチ・ツー・オーリテイリング株式会社(以下、H2O)と、株式会社ここにある(以下、ここにある)との川西市エリアを中心とした取り組みのひとつとしてスタートしました。
※これまでの取り組みについてはこちらの記事をご覧ください。
イベントでは参加者同士での交流はもちろん、食品ロスや地域コミュニティ、福祉などに関するさまざまな学びの機会もあわせてつくっていく予定。2ヶ月に一度くらいの頻度で、川西市内のいろんな拠点を巡りながら開催するので、ぜひ気になる回に参加してみてくださいね。
記念すべき第1回の舞台はイズミヤショッピングセンター多田店
そして迎えた初回。2023年7月19日(水)、イズミヤショッピングセンター多田店内のプレオープンズにて「グッド!ネイバー!ミーティング!vol.01 〜みんなで「サルパ」をやってみよう!〜」を開催しました。
会場であるプレオープンズは、調理ができるキッチンと飲食スペースがあるシェアキッチン。川西多田のプレオープンズでは、食品衛生責任者の資格所得者であれば飲食提供や菓子製造工場としても利用できるそうです。
今回は、イズミヤから出た廃棄直前の食材や参加者のみなさんで持ち寄った余り物の食材を使って、みんなでサルベージ・パーティ(以下、サルパ)をします。
集まったのは30名以上のグッドでネイバーなみなさん
仕事終わりの方にも参加してほしい、ということで開始時間は19時に設定。川西市エリアで勤務する会社員の方や地元の大学生、市内在住の親子など、川西市エリアに関わりのあるさまざまな方が30名以上集まりました。
H2Oの吉田憲夫(よしだ・のりお)さんによる司会から始まり、その後の進行はここにあるの藤本遼(ふじもと・りょう)さんへバトンタッチ。
普段はしないようなチャレンジをしてクッキング
「グッド!ネイバー!ミーティング!」の初回はサルパをやってみようということで、サルパの考案者である株式会社honshoku 代表の平井巧(ひらい・さとし)さんにお越しいただきました。
最初にスライドに映し出されたのは、美味しそうなバナナが1本だけ写った写真。「これ食べられる人?」という問いかけに、「当たり前でしょ」と言わんばかりに全員が手を挙げます。
その後、画面を切り替えるごとに少しずつ茶色くなっていくバナナ。「食べられる」と手を挙げる人も、茶色くなるにつれて徐々に少なくなっていきます。全体が黒くなっても食べられるという強者も、皮だけの写真になるとさすがに手を下げていました。
「規格があるからロス(規格外)が出るわけですが、こういうふうに、食べられるものの定義は意外に曖昧なんですよね」
平井さん自身が「食」と向き合う中で大事にしているのは「分解者」という考え方。経済学には生産者と消費者という考え方しかありませんが、循環を重視する生態学から生まれたのが「分解者」です。それを食に置き換えてみると、「食材を食べ切らないといけない」というような消費的な考え方だけでなく、屑(くず)のように見なされている食材をどう価値づけていくか、という分解していく視点を持つということが大事になるそうです。
私自身、これまで「フードロス=食べ残しをしてはいけない」と思っていました。けれど、規格外の食材たちにどう価値づけていくかを考えてみると、向き合い方がゆるやかに変わるようにも思います。「〜しないといけない」から「〜したらどうだろう」に視点を変えて考えてみる。そんな思いを一言で表した「もてあましている食材に、最高のスポットライトを」がサルパのテーマです。
「『もてあましている食材に、最高のスポットライトを』をメッセージに、集まった食材をただみんなで料理するだけでなく、チャレンジというスパイスを加えながら調理してもらいたいと思います」
そう言って、平井さんが料理を考えるヒントを教えてくれました。
味の固定観念を捨ててみる
組み合わせの妙を楽しむ
加工食品を味付けにつかってみる
食材の形を変えてみる
例えば、油で揚げたそばを砕いてトッピングにしたり、そうめんを砕いてから茹でることでリゾットのようにしてみたり、グループのメンバーでアイデアを出しながらチャレンジしてみてほしい。
平井さんの言葉を聞いて、「今日はちょっと遊び心をもちながら料理してみようかな」という雰囲気が生まれたところでいよいよクッキングスタート!
ちょっとチャレンジしてみるクッキングがスタート
あらかじめ作るものを決めてから役割分担をして調理に入るグループもあれば、二手に分かれてそれぞれでアイデアを出し合って作るものを決めて調理するグループも。
調理のために設けられた時間は1時間。メニューを考えて食材を切って火を通すことを考えると、かなり手際よく進める必要があります。
会場がスーパーのレジの隣にあるということもあり、お買い物中の方から「なにやっているの?」と尋ねられることも。接点がなかった方との思いがけない出会いが生まれるのも、イベントスペースではなくスーパーという開かれた場ならではだと感じました。
みんなで一緒に「いただきます!」
「残り時間5分です。あと5分で仕上げて、みんなでいただきますをしましょう!」
平井さんからのアナウンスとともにテーブルには料理が並び、着々と食事の準備が整っていきます。誰かが誰かに指示をするのでもなく、それぞれが「こうした方がいいかな」と考えて臨機応変に対応する様子がとても印象的でした。
食べる準備ができたら、お待ちかねのみんなでいただきます。
「これって何が入ってるの?」「この組み合わせ意外とおいしい!」など、みんなで作った料理を囲んでのごはんだと、自然と会話も弾みます。
一緒に料理を作ることで、最初は初めまして同士でぎこちなかったグループも緊張がほぐれて、あたたかいコミュニケーションがたくさん生まれていました。
おいしいごはんにお腹も満たされて、さらに人との出会いや会話を通して心も満たされる。
想像をいい意味で裏切るようなシーンをたくさん見ることができ、イベントのコンセプトである「近所のステキな知り合い」をつくる場がそこにありました。ほんのちょっと手を加えるだけで、新たな価値が生まれる。料理を一緒に作るという共同作業を通じて生まれた「参加者のみんなでその場をともにつくっている感」は次回以降も大切にしていきたいと思えるものでした。
最後に参加者からのコメントをご紹介。
僕たちのグループは親子連れがたくさんいらっしゃって、子どもが6人と大人が6人のグループ。食材を見ながらみんなで何を作るかを決めていき、2チームに別れて調理開始。印象的だったのは、子どもたちに手伝ってもらえるよう、大人が「これ洗ってきて〜」とか「一緒に切ってみようか!」とそれぞれ声をかけるシーン。なんと、子どもたちは親御さんと別れたチームで、さっき会ったばかりの大人に見守られながら調理を楽しんでいたのです。
調理する過程もレシピを見ながらではなく「ちょっとチャレンジをしてみよう」というメッセージのもと、「あ、余ってるソース入れてみない?」とその場その場でアイデアが飛び交い、「それ名案ですね!取ってきます!」と手が空いている人が取ってきてくれたり。「醤油どこだっけ〜」とつぶやくと、別のチームの人が「どうぞ〜」と持ってきてくれたり。料理から生まれるコミュニケーションって、こんなにも多いんだ!と驚きました。
「同じ釜のメシを食った仲」という例えがありますけど、僕らはそれより上の「同じ釜のメシを作って食った仲」なんですよね。一緒に食事をする以上に、一緒に食事を作ることはこんなにも人と仲良くなれるんだなと実感しました。
素敵な動画もできました!
調理の様子など、イベントの雰囲気がより伝わる動画も完成したので、ぜひ見てみてくださいね。
▼第1回の動画は下記URLからご覧ください。
https://youtu.be/nfV4edJAvcE
次はどんなグッドでネイバーな出会いが生まれるのかすごく楽しみです。
今後の「グッド!ネイバー!ミーティング!」の予定は、公式Facebookページよりご確認ください◎
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