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cannes LIVEと過去作品で見る未来の広告

カンヌ勉強会2020はリモート開催


毎年有志で開催されているcannes lions勉強会(cannes lionsは以前カンヌ広告祭と呼ばれていました)。今年はcannes自体は中止、受賞作品は来年発表になったのですがcannes LIVE、今流行のウェビナーにて開催されました。(写真は私が2013年カンヌに行った時に撮影)

 https://lionslive.canneslions.com/


とはいえ、毎年有志で世界の広告を解説してくれるお三方、河尻亨一さん(銀河ライター/編集者)、石井うさぎさん(クリエイティブ・ディレクター)石井義樹さん(キラメキ/代表・映像プロデューサー)が下記と題してリモート開催してくれました。(リモートツールはstream yard)

カンヌ・ライオンズ "名作再放送" 2010-2019 ーLIONS Live 2020の解説も!

キャプチャ

石井うさぎさんのcannes LIVE(2020)のまとめ


cannes LIVEは全編英語だったので途中で挫折してしまったのですが、石井うさぎさんが最速でまとめてくれました。ありがたや、ありがたや。個人的備忘としても気になったワードをログに残しておきます。


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ブランドパーパスからブランドアクティビズムへ


昨年のカンヌではBrand Purposeがキーワードでした、Purposeは日本語で訳すとといったところでしょうか。それが今年のcannes ではPurposeからActivism(直訳で「活動」)のにシフトしているとのこと。

cannnesは毎年新しいキーワードを産み出す傾向(発表せざる得ない?)もありますが、これが未来の目指すべき旗印でもあったりします。

P&Gのthanks mom(ママの公式スポンサー)もそうですが、企業のメッセージにアクションが伴うことで、顧客エンゲージメントに繋がっているともいえます。逆にアクティビティーが伴っていない、机上の空論を語っているブランドは取り残されるのではないでしょうか。

今年Brand Activsmを体現しているのはBudweiser | One Team(医療従事者に向けたactivsim)ワシントンDCのBlack LIVES MATTER。



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パンデミックによって企業が発信するメッセージは限られています。

・上を向こう
・立ち上がろう
・みんなと一緒にいる
・みんなのために

すべてのCMを繋いで流してもおそらく違和感のない同一化している状況だからこそactivismが求められています。


​environmental issueからenvironmental emergency


環境問題は、issueからemergencyへ。これは私たち大人が考えないといけない問題、いや喫緊の課題です。子どもたちにとって環境問題をないがしろにするだらしのない大人に見られないようにアクションをしないといけません。世界的に使われるワードを覚えていくだけでトレンドが掴めると思います。

・教育・ヘルスケアなどのdisruption(創造的破壊)
・ブランド・トリアージュ(選別)
・パンデミック後を伝えるストーリーテリング


ナイキ、レッドブルでみる「生活者ソリューションを考える」ビジネス


ブランドは単なる広告ではなく、生活者ソリューションを提供することで存在価値がある。

Nikeはスニーカーを売るのではなくアスリートのための全てを考えるビジネス、レッドブルは飲料ではなく、エネルギーというビジネスを考えている。

今、自分が買う商品やサービスは売らんかなではないブランドのストーリーのファンであることでその価値を買っているのだと思います。逆にブランドストーリーがない商品は価格競争の波に巻き込まれていくでしょう。価値でいかに競争できるかが勝負の分かれ道。


過去作品から知る今の広告

こちらはFacebookグループにまとめてもらった作品集です。覚えている広告、気になる作品を是非見てみてください、今の広告のヒントにもなるはず。過去から学ぶことはまだまだたくさんあります。

1.Gatorade/Replay(2010・USA) 


2.HomePlus/Subway Virtual Store(2011・South Korea)


3.Metro/Dumb Ways to Die(2013・Australia)


4.Dove/Real Beauty Sketches(2013・USA)


5.Volvo/Volvo's Epic Split(2014・Sweden)



6.Burger Queen(2008)


7.McWhopper(2016)

8.Google Home of the Whopper(2017)


9.Whopper Detour(2019)


10.AirBnB/Van Gohn BNB(2016・USA)


11.Sweden/The Swedish Number(2016・Sweden)


12.Channel 4/We’re The Superhumans(2017・UK)


13.HomePod/Welcome Home(2018・USA)

14.Palau/Palau Pledge(2018・Australia)

15.NYT/The truth is worth it(2019・USA)


カンヌは未来を予言している?


最後に河尻さんが言っていたのは、数年前にBlack Lives Matterという言葉をすでに聞いていて、今のムーブメントに繋がっていることを痛感しているとのこと。カンヌのキーワードが未来を体現しているといっても過言ではありません。未来の手掛かりになるアンテナは常に張っておきたいと思いますね。

2時間以上のウェビナーとは感じさせない充実度でした。バーガーキングの話は時間の都合上聞けませんでしたが次の機会があればまたnoteに書き留めたいと思います。河尻さん、うさぎさん、石井さんありがとうございました!

またカンヌ行きたいなーーー。

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