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映画『ジャンヌ・ディエルマン ブリュッセル1080、コメルス河畔通り23番地』

シャンタル・アケルマンという一人の監督に強く惹かれる

鑑賞しながら書き留めた言葉
「外側の変化は内側のゆらぎ(あるいは変化)の映し鏡にすぎない」

そして、最後の場面でジャンヌの上半身がテーブルの盤面に映し現れる

これが映画の隅々まで覆い、確証した

「すべては自分の内側にある」と

アケルマン監督、若干25歳の時に発表した作品
その年齢で、この境地に辿り着いていた

至臨である

私の貧弱な称賛の言葉では頼りなく

ああ、私にもこんな才能があったらなどと想像することさえも憚れる

私は、どうやらこの作品の傑作さよりも、アケルマン監督の凄みに触れたようだ

そして、主演をつとめた女優デルフィーヌ・セイリグの名演にも

ただただ圧倒されるばかりだった


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