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#01 地元の夏の過ごし方

おてんとさんが安定しない今夏。
地元、横手でのんびり夏を過ごすのは、中3以来のことかもしれない。

Uターンして、協力隊になって、やっと!
やっと、私がよく知るいつもの風景が戻った気がした。

横手の夏の風物詩「横手の送り盆まつり」が3年ぶりに開催された。

8/16 お囃子で盛り上がる

みんなにとっては3年ぶり。私にとっては16年ぶり。
ねむり流しに初めて参加する小学生と同じように、私の胸もドキドキと高鳴っているのを感じた。

8/16 蛇の崎橋に並ぶ屋形舟
8/6 ねむり流しに参加する小若の屋形舟と打ち上げ花火

江戸時代の中期を過ぎた頃から、この地域では度々大飢饉に襲われ、多くの方が亡くなった。
その方々を供養するために約300年前から始まったのが「横手の送り盆まつり」と伝えられている。

大人になって参加するからこそ知ることのできた、お祭り開催の意味。
これひとつをとってみても、私がここに生きているという実感が湧く。

地元にいるからには参加しない選択肢はない!
と意気込んで、幼少期に通っていた町内の会館の門を叩く。
顔なじみにのとーさん方がやけに老け、そして、小さく見えた。
そうだ、私、大人になったんだ。

大きくなった私をみんなすぐに受け入れてくれた。
地域に馴染むことをどこかで恐れていた私だったが、この空気が異常なまでに心地よかった。

準備終わりの飲み会

「祭りは当日だけじゃない。準備の時点から祭りは始まっている。」と話す藤井さん。
幼少期には見向きもしなかった景色が広がっていた。

小若の屋形舟を製作中
屋形舟の格納庫を組み立て中

カメラマンとして参加する予定が、しっかりお囃子の一員になっていた。
昔の記憶を引っ張り出す。
練習に参加できたのは1日だけ。
実家では菜箸をバチ替わりにし、自主練に励んだ。

「横手の送り盆まつり」は、8月6日のねむり流しから始まる。

蛇の崎川原に並ぶ小若の屋形舟

8月15日の市民盆おどり、屋形舟鑑賞は残念ながら雨で中止となったが、変わらず四日町通りには明かりが灯っていた。

友達と屋台へ

8月16日本番、屋形舟繰り出し、協賛花火打ち上げ。
横手のまちに活気が溢れた。
これこれ。私が見たかった景色はこれだ!

同級生や仲間に会う度に気持ちが高揚し、また、協賛花火では今はなき母校の校歌が流れ、私にとってエモすぎる1日となった。

同級生たち
後輩と
共に空手を頑張っていたチームメイトと

”地域おこし”ってなんだろう、と改めて考える。
お祭りを通して、地域は変わらず”おきている”と思った。
それに対して私が「協力する」、「できること」って何か。
地域おこし協力隊に対して、地域の人が何を望んでいるのか、どんなことを期待しているのか。

少なからずこの町内のとーさん方は、私がしたいと思っている活動を応援してくれているのをこの短期間で感じることができた。
言葉で示してくれる人、行動で示してくれる人、ただただ優しく微笑んでくれる人。
どれもあったかかった。

たばこ(休憩)の時間

それにしても、あっという間に屋形舟が解体されたのは翌日のこと。
「15、16、17日と会社を休ませてもらえるのは、皆が普段まじめに働いているおかげだ。」と、藤井さん。
その横で胸を張るどこかの郵便局長さん。

解体途中

このまちが好きだ。
また来年、同じ景色が見たい。

そして、私はもっとお囃子が上達していますように。
私もついにマイバチを手に入れた。✨


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