日本のモバイルゲーム不振は何によるのか
近年、eスポーツやモバイルゲームの市場は急拡大していますが、日本はその市場を逃しつつあります。なぜこうなったのでしょうか?
これは個人的な見解ですが、IPが豊富だったことがクリエイティブな新しい作品を作り出すことを妨げたのだと考えています。日本にはソニックやピカチュウのようなアイコニックなキャラクターや長い歴史を持つゲームシリーズがありますが、それらをいわゆる「ガチャゲー」としてリリースすることである程度儲けることが低い開発費用にも関わらず可能でした。
一方で、歴史が浅いアメリカや中国、韓国のゲーム会社は新しい市場においてゲーム性やUI、魅力的な新規キャラクターを作り出す必要がありました。もちろんそれはコストや時間がかかるものでしたが、多くのゲーム会社がそれを達成したのです。
もっともモバイルゲームやeスポーツでの不振が必ずしも日本のゲーム業界が斜陽産業であることを意味するわけではありません。日本のゲーム会社はコンシューマーやPC向けで相変わらず好調なセールスを記録しているからです。しかしながら、いくつかのゲーム会社は開発力の低下に苦しんでいます。また、やりがい搾取や社内格差の放置、他の業界からの転身者を採用したがらない業界の闇が是正されなければ最悪の事態は避けられないかもしれません。もちろん多くのゲーム会社が真摯にそれらの改善に取り組みつつありますが、現状では不十分でありさらなる改善が必要となるでしょう。
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