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越境学習、何のためにやるんですか?

ある人事担当者との対話

とある企業の人事の方と話す機会がありました。その時、こんなことを言われたんです。

「短期の越境学習って意味あるの?ちょっと見ただけで何が得られるの?一定期間経験しない、プロジェクトにコミットしない越境なんて遊びみたいなもので、研修としては意味ないと思う」

正直、僕らのサービスが全否定された気分でした。でも、この意見を聞いて、越境学習の本質について深く考えさせられました。

越境学習の本質

越境学習って、単にプロジェクト経験を積むためのものじゃないんです。そもそも、プロジェクトを回して得られる経験が欲しいなら、社内の新規プロジェクトを任せればいい。

社外に出す本当の目的は、視野を広げること。これこそが越境学習の本質だと僕は考えています。

今の時代に必要な視野の広さ

今、ビジネス環境は急速に変化しています。テクノロジーの進歩、グローバル化、予期せぬ事態(パンデミックなど)により、従来の常識が通用しなくなっています。この時代に最も必要とされているのは、多様な視点を持ち、柔軟に対応できる能力です。つまり、視野の広さが重要なんです。

なぜ視野を広げることが大切なのか?それは:

  • 自社の常識を客観的に見直せる

  • イノベーションのヒントが得られる

  • 自分の可能性を広げられる

  • 仕事への情熱や好奇心が刺激される

  • 固定観念を打ち破り、柔軟な思考ができる

  • 新しいアイデアのタネを異分野から見つけられる

つまり、越境学習の本質は、視野を広げることで自分と自社の可能性を大きく広げ、変化の激しい時代に柔軟に対応できる力を養うことなんです。

短期多様体験の重要性

では、どうすれば視野を広げられるでしょうか。

僕は、1箇所で長期間の経験を積むより、短期でも色々な場所で経験を積む方が効果的だと考えています。

短期多様体験には、こんなメリットがあります:

  • 多くの異なる視点に触れられる

  • 新鮮な目で物事を観察できる

  • 多様な経験を短期間で積める

  • 変化の速い時代に対応しやすい

短期多様体験の具体例

例えば、こんな体験はどうでしょう:

  • サービス業を横断的に見て回る:
    1週目はホテル、2週目は小売店、3週目はレストラン、4週目は美容サロンを体験

  • 業界の上流から下流まで体験する:
    自動車産業なら、1週目は部品メーカー、2週目は完成車メーカー、3週目はディーラー、4週目はカーシェアリング企業を訪問

  • 興味に基づいて複数の分野を見てみる:
    SDGsに関心がある人なら、1週目は環境技術企業、2週目はフェアトレード団体、3週目は再生可能エネルギー企業、4週目は途上国支援NGOを訪問

このように、短期間で多様な経験を積むことで、業界や分野を超えた広い視野を獲得できます。それぞれの場所で新しい気づきを得て、自分の仕事や会社を違う角度から見直すきっかけになるでしょう。

新しい越境学習のあり方

こう考えると、越境学習の新しい形が見えてきます:

  • 「外の世界を見る」ことに焦点を当てる

  • 様々な業界、分野、文化との接点を増やす

  • 短期多様体験を中心に、必要に応じて長期体験も組み合わせる

問いかけ

みなさんはどう思いますか?今の時代、越境学習で大切なのは視野を広げることだと思いませんか?そして、そのためには短期でも多様な経験を積むことが効果的だと考えませんか?

これからの越境学習は、もっと自由で、もっと多様であるべきだと僕は考えています。新しい世界に触れる機会をどんどん増やしていく。そんな越境学習のあり方を、一緒に考えていけたらいいなと思います。みなさんのご意見、経験談なども聞かせてもらえたら嬉しいです。


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