『最後の文化祭、最初の本音』

今日、5年間一緒だった友達と喧嘩をした。

私たち3人は中学1年生だった頃から一緒だった。最初は同じ部活に入ったことから仲良くなり、一緒に練習をしたり遊んだりして自然とたくさんの時間を過ごすようになった。そして今日、初めて喧嘩をした。

もうすぐ文化祭。高2の私たちにとって最後の発表になる。「最後は思いっきり輝いて終わりたい!」私はそう思っていた。パフォーマンス系の部活だから、私たちは文化祭で3人オリジナルの演技を披露することにした。創作や練習はスムーズに進んでいるように見えたけれど、実際はうまくいかないことばかりだった。

中学生だった3年間、私は全てを部活に注ぎ込んだ。部活のためにこの学校を選んだと言っても良いほど、この競技が好きだったから。週に6回も練習があったから、正直にいうときつかった。それでも仲間と一緒に大会に出ることを目指して必死に頑張って練習した。
入部したばかりの頃は、この学年では2番目として認識されていた。1人は先輩よりも上手で、もう1人は趣味として少しやっていた。私は5歳の頃に始めて長い経験があったし、技術には自信があったから、部長を目指して頑張っていた。それなのに、中2の試合で選ばれたのは私以外の2人だった。私はずっと補欠だった。

私は時間をたくさん使って自主練もして、2回目の試合では絶対に選ばれたかった。それなのに、コーチや先生は私の努力を見てくれなかった。進級する前、学年の1番だと言われてきた同期が部活をやめてしまった。期待されすぎてストレスが溜まっていたようだった。
中3になって、中学生の試合から先輩が抜けて、私の学年は2人になってしまったけど、やっと私は正規メンバーになれた。それなのに、全然嬉しくなくて逆に悔しかった。いつから私が学年で1番下だと思われるようになったのだろう。この学年の2人の中だったら絶対に私の方が表現力もあるし、リーダーシップもある。そう思っていたのに、私がメンバーになったのは中3だというそれだけの理由だったし、リーダーはもう1人の同期になった。
私は初めて正規メンバーになったその試合が終わると退部した。理由は学業に専念するためだったけど、実際は逃げているだけだった、と思う。ここで私の学年は1人だけになった。リーダーの子だけになった。その後、私は部活について何も知らない。ただ、唯一部活に残った子が1年間の長期留学に行ったことは知っている。

高校2年の夏、留学に行った子が帰国し、部活に戻り、私と最初に部活を抜けた、私の憧れだった同期の子も部活に復帰した。最後の文化祭はやっぱり大好きな競技で終わらせたかった。

というわけで、この学年はまた3人に戻ったのだが、その時の部活は私が知っていた時とは全く違っていた。後輩たちの努力によってもっと馴染みやすく、楽しい雰囲気になっていた。けれど、以前の私が感じた不平感はなくならなかった。

ある日、高2の3人で演技の話し合いをしているとき、喧嘩になった。きっかけは私と他の2人の温度感が違うことだった。私の努力が足りないんだと、部員のみんなと関わろうとしていないと言われて、感情が爆発してしまい、初めて言いたくなかったことをたくさん言ってしまった。お互いの思いや不満が口に出る中、初めて本音をぶつけ合った。驚くほど多くのことが、お互いの心にあったことを知った。分かり合えることが全てではないけれど、喧嘩を経て、私たちは仲直りし、再び心を一つにして演技に取り組むことにした。

きっと私たちは最高の演技を作り上げる。そして最後の文化祭で1番に輝くだろう。

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