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量子力学について

わたしの量子力学との出会いは、19歳ごろのことだったと思う。
父が『図解雑学』というカラーの雑誌のような本をいくつかまとめて揃えていて、その中のタイトルのひとつが『量子力学』だった。有名なシュレディンガーの猫の話はこの本で知り、ずっと「面白いなぁ」と思っていた。

詳しくはどのタイトルか忘れてしまったが、この図解雑学のシリーズのどれかで、光が波であり粒子でもあるという現象を図解していた。
めっちゃ不思議で何度も繰り返し読んだので、このあたりの話は感覚的に腑に落ちている。それこそ夏には、光の粒子が多く、波になり粒になり頬に当たってくるのを感じられる。目だって痛くなるくらいに粒子の多さも体感できる気がする。そんなふうに考えながら、これまでの夏を過ごしてきた。

中学の頃には特に手塚治虫の『まんが・アトム博士の科学探検』が大好きで、これも繰り返し読んだ。昔に書かれたものなので、いまでは改定が必要な箇所があるだろうけれど、物質が小さくなっていって分解できない単位になったものが原子(当時)、という話や、水素原子の図解、地球を回る月と相似性をとるように描かれた陽子と電子の図にワクワクした。

量子力学は、中村桂子さんのゲノムと同じく、生命の先にある問いにもつながる分野だと思う。その先に来る事象への興味、「私たちは何からできているのか」を知ることへの好奇心が、ワクワクの原因だ。

初めて行った『基本読書』の読書会では、園田さん提供のグレッグ・イーガン『宇宙消失』を持ち帰った。2014年の10月のことだ。二人の1歳児を見ながらの読書である。イーガンは聞きしに勝る手強さで、我ながら無謀であったように思う。

それなのに面白すぎて、1週間くらいで読み終わっていたような気がする。読後、脳みそが本当に熱を持って飽和したような感じが続いて、光が満ちた部屋のソファーの上で、ぐったりとしたのを覚えている。どんどん変化していく1歳児達と家の中で過ごしている日々が、これまで以上に別のベクトルを放つようになった。

当時読んだ『宇宙消失』で印象に残っているのが、一人の女性が壁をすり抜ける現象。これが量子力学をモチーフに描かれている。それに、蚊をスパイ(自分の目)にしたててビルの様子を探るスリル。訳のわからない真っ暗な穴があく空の下で描かれるSF世界の日常。

当時経験していた1歳児の子育てとはまったく違う世界の話。
量子力学の世界が日常から程遠いものなどとは思えない。
当時のわたしですら、二つの世界の重ね合わせの中で生きていた。

面白かった。
とにかく、面白かった。いまだって面白い。
ワクワクする。飛び跳ねそうなくらい♪

量子力学の動画が目につき始め、これからたくさん聞けそうで嬉しい。
日本語でたくさん聞きたいし見たいので、日本の科学者さんにはぜひ、研究とともに面白い話をたくさん残してほしい。

下記、今回見つけてとても面白かった動画です🎵

chatGPTに翻訳してもらいながら一緒に効率的に研究を進めたりできたら、量子力学の分野も、人間には浮かばなかった目から鱗な発想でビジネスや教育に応用できる研究が進むかも?


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