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ここまで来れば心地良い。 ~ 舞踏 大駱駝艦 天賦典式 創立50周年公演 『おわり』『はじまり』 ~


一番最初に大駱駝艦の舞踏を観に出掛けたのは、恐らく去年の2月だったと思います。

子供の頃に山海塾のパフォーマンスを恐らくCMかテレビで見て、物凄いインパクトを刻まれていて、いつか生で観て見たいと思っていたところで、大駱駝艦の舞踏の公演を知りチケットを取ったと思います。


「ダークマター」という舞踏でした。

ファーストコンタクトした舞踏


noteに感想を書いていますし、タイトルにもしていますが、まあーとにかく「わからない」。

チラシや機関誌で麿赤兒さんが公演に際しての思いを語っていらっしゃいますが、読めば読むほどわかったようで、わからない。

唯一わかったことがタイトルの通りで「解らなくて良い」ことでした。

圧倒されたので、解らないなりに「感じるもの」はあったと思います。


そんな数か月後に、念願の金粉ショーの舞踏「クレイジーキャメルガーデン」を観られる機会が訪れました。

こちらは東京都庭園美術館の庭園で開演直前まで霧雨が降っていましたが、開演する辺りで雨が上がり、その湿度と舞踏、金粉、白粉が混ざり合い・・。
圧倒的な存在感の麿赤兒さんの「乙女心」をキャッチしたような気持ちになり、こちらの舞踏は薄ぼんやりとした理解を覚えました。


さらに数か月後、麿赤児さんとフランスのフランソワ・シェニョーさんのお二人の公演があると知り、もはや勝手に手がポチリ。

麿赤児さんの70歳を超えた肉体と、30代のフランソワさんの肉体が渡り合い、溶けあうような包み込むような踊り。

もちろん「よくわからない」状態ではありますが、それで良いと理解していました。



そして、もはや癖になって来たのかと思う状態で今回もチケットを取りました。

今回は日程の前半・後半で『おわり』『はじまり』のそれぞれが公演されており、自分は後半の『はじまり』を観に伺いました。

席はまさかの2列目。

客席はかなりインターナショナル感があり、英語じゃない言語がそこかしこでヒソヒソと交わされていて、「三茶が国際的だわ」と胸が熱くなりました。

今回も無料で機関誌が配布されていたので、開演前に読み込んでいましたがが、安定して「まー、わからない」。

理解しようとすると掴めない蜃気楼じゃありませんが、無理に近づけば近づくほど「べー」っとされるような気がします。

頭で理解するよりも、目と耳と脳で感じるべき何だろうなぁっと。

幕が上がって、メインキャストの方々が色のある衣装、サブキャストの方々が白塗りに白髪とメッシュ的な青髪。麿さんはいつもの黒いドレスと逆立った欧陽菲菲さんをさらにアップグレードしたヘアスタイリング。

舞台中央に電飾されたブレインが鎮座していまして、白塗りの方々が天井から下りている網の内側、色のある方々がその外側。

舞台装置としては基本的にこれだけ。

後はひたすら鋳態(キャスト)が踊りに踊ります。

途中、麿さんの髪に紐が絡みつくアクシデントがありましたが、舞台袖で挟みでブチっとぶった切っていらっしゃって、それもまた何か意味があるのかしら?と勘繰ってみたり。

音楽と舞台小道具と鋳態の数々は、大人でもトラウマレベルですが、訳も分からず観てしまいます。

内緒ですが最後の20分位前辺り、あれだけの音量と奇声の最中、まさかの睡魔に襲われました。ひょっとしたら麿さんの妄想している「宇宙」に取り込まれたのかもしれません。

ただ、ラストに向かって行くところからはお目目パッチリ状態で、目・耳・脳のフルオープンでした。

カーテンコールは麿さんのお茶目全開に、観覧側も拍手を止めることが出来ませんでした。

今回もとにかく圧倒されました。

麿赤児さん、超かっこ良くて、可愛い♥



帰りに急激にお腹が減ったので、回る小宇宙として回転寿司屋さんで、心行くまで好きなネタを食べました。

夜間だったせいか寿司ネタが一切回っていなくて、板さんにバンバン注文しました。

リーズナブルで激ウマです♪



次の公演は来年かなぁ。

『はじまり』も観るべきだったなぁ!!!

ああ、悔やまれるぅぅ!!!



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